- 財産分与
自宅不動産と預貯金を含む高額財産分与で、生活基盤を確保できた事例
相談前の状況
相談者は、長年の婚姻生活の末に離婚を考えるようになりましたが、夫名義の自宅不動産や預貯金が多く、離婚後に自分の生活基盤をどこまで確保できるのか大きな不安を抱えておられました。
婚姻中、相談者は主として家事・育児を担っており、夫は外で収入を得て資産形成をしてきました。そのため、財産の名義はほとんど夫側に偏っていましたが、相談者としては、長年の婚姻生活の中で形成された財産である以上、自分にも正当に分けられるべきではないかと考えておられました。もっとも、夫側は「名義が自分だから自分の財産だ」という姿勢を示しており、話合いは容易ではありませんでした。
解決への流れ
ご依頼後、まず不動産、預貯金、保険、その他の資産を洗い出し、婚姻期間中に形成された共有財産の範囲を整理しました。
財産分与では、形式的な名義だけでなく、実質的に夫婦が共同で築いた財産かどうかが重要です。そこで、相談者の家事労働や家庭内での役割が、資産形成を支えるものであったことも踏まえて、全体の財産状況を可視化しました。
そのうえで、自宅不動産については、売却するのか、いずれかが取得するのか、住宅ローンの有無をどう整理するのかを検討し、預貯金等も含めた全体調整を進めました。最終的には、相談者が離婚後の住まいと生活再建に支障が出ないよう、自宅不動産に関する調整と相当額の金銭分与を受ける内容で合意が成立しました。
舛本 行広 弁護士からのコメント
高額財産分与では、「名義が誰か」に目が行きがちですが、それだけで結論が決まるわけではありません。
専業主婦や家事・育児中心の生活をしてきた方でも、婚姻中に築かれた財産については正当に評価されるべきです。生活基盤に直結する不動産や預貯金がある場合には、早い段階で全体像を把握し、離婚後の暮らしまで見据えて交渉することが重要です。
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