就業規則と雇用書式を見直し、労務トラブルの予防につなげた事例
相談前の状況
地方の中小企業から、「従業員が増えてきたが、就業規則が古く、実際の運用と合っていない」とのご相談を受けました。
確認すると、労働時間、時間外労働、休職、退職、服務規律、ハラスメント対応などの規定が現在の実情に合っておらず、採用時の労働条件通知書や雇用契約書の内容も統一されていませんでした。
このような状況では、会社側が当然と思っている運用と、従業員側の理解にずれが生じやすく、残業代、欠勤控除、休職対応、懲戒などの場面で後日の紛争につながることがあります。
解決への流れ
まず、会社の実際の勤務形態や人員構成、管理体制を丁寧にヒアリングし、現場実態を把握しました。
その上で、既存の就業規則、賃金規程、各種社内書式を点検し、現在の法令や実務に照らして不足している部分、曖昧な部分、実態とずれている部分を洗い出しました。
その後、就業規則本体に加え、必要に応じて賃金規程、育児・介護関係規程、ハラスメント対応に関するルールも整備しました。さらに、採用時に交付する労働条件通知書や雇用契約書の書式も見直し、入口段階から会社のルールが伝わるように整理しました。
結果、就業規則や雇用書式が実態に即した内容に整ったことで、管理職や担当者が判断に迷う場面が減り、社内対応が安定しました。
また、従業員に対してもルールを説明しやすくなり、残業、欠勤、休職、服務規律などをめぐる認識のずれが生じにくい状態を作ることができました。
舛本 行広 弁護士からのコメント
労務問題は、問題が起きてから対応するよりも、問題が起きにくいルールを作っておくことが重要です。
特に地方企業では、「昔からこうしている」という運用が続いていることも多いですが、人員構成や働き方が変わると、それまで表面化しなかった問題が一気に出てくることがあります。
就業規則は単なる書類ではなく、会社を守るための基本ルールとして見直す意味があります。
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