労働問題の解決事例
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有期雇用の雇止めについて交渉し、補償を受けて解決した事例【労働者側】

この事例の依頼主 年齢・性別 非公開

相談前の状況 相談者は、契約社員として勤務していた方で、これまで複数回にわたり契約更新を重ねながら同じ職場で働いてこられました。業務内容も継続的で、周囲から見ても短期的・臨時的な働き方というより、実質的には通常の人員配置の中で継続的に就労している状態にありました。相談者自身も、これまで特に大きな問題を指摘されたことはなく、勤務を続けていく前提で生活設計を立てていました。

ところが、更新時期が近づいた際、会社から突然「今回で契約終了になる」と告げられました。明確な理由の説明は十分ではなく、これまで更新を重ねてきた経緯や職場での扱いからすると、あまりに唐突なものであったため、相談者は大きな戸惑いを感じておられました。有期雇用である以上、会社が更新しないこともあり得るのではないかという思いもあった一方で、ここまで継続して勤務してきたのに何の補償もなく打ち切られるのは納得し難いとして、雇止めが法的にどのように評価されるのか知りたいとのことで当事務所にご相談いただきました。

解決への流れ ご相談後、まず検討したのは、相談者に契約更新への合理的期待が認められるかどうかという点でした。有期雇用契約であっても、更新が反復されている場合や、実質的に継続雇用が予定されていたとみられる事情がある場合には、会社が自由に雇止めできるとは限りません。そこで、本件では、更新回数、当初契約の説明内容、これまでの勤務評価、業務の継続性、同種労働者の取扱いなどを詳細に確認しました。

その結果、相談者は形式上は有期契約であっても、実態としては継続勤務が相当程度予定されていたと評価し得る事情がありました。そこで当事務所は、会社に対し、更新拒絶の理由や判断経過の説明を求めるとともに、これまでの更新実績との整合性や業務実態との関係からみて、一方的な雇止めには法的な問題がある可能性を指摘しました。

会社側は当初、契約期間満了による終了にすぎないとの姿勢を示していましたが、契約更新への期待が生じていた事情や、雇止め理由の説明が十分ではないことを踏まえると、全面的に争った場合のリスクを無視できない状況となりました。その後、交渉を重ねる中で、相談者としても職場への復帰そのものを最優先とするのではなく、生活再建のための現実的な補償を得て前に進むことを希望されました。最終的には、一定期間分の賃金相当額を補償する内容で合意が成立し、早期に紛争を終結させることができました。

舛本 行広 弁護士 舛本 行広 弁護士からのコメント 有期雇用だからといって、会社が更新時に何の制約もなく契約を打ち切れるわけではありません。更新が繰り返されている場合や、働く側に継続雇用への合理的な期待が生じている場合には、雇止めの適法性が問題となります。

この種の事案では、契約書の文言だけでなく、実際の更新運用、勤務実態、会社の説明内容などを丁寧に見ていく必要があります。契約社員、パート、有期雇用の方は、「期間満了だから仕方ない」と諦めてしまいがちですが、個別事情によっては十分に争う余地があります。雇止めを告げられた時点で早めに相談いただくことで、証拠の確保や交渉方針の整理がしやすくなります。

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