離婚届

弁護士監修記事 2018年10月01日

裁判で離婚が認められたときの離婚届の書き方l提出までの流れと注意点

離婚裁判で判決が確定して離婚が成立したら、次に離婚届を提出する必要があります。

  • 裁判離婚の場合の離婚届の書き方から提出までの流れ
  • 離婚届を書くときの注意点

この記事では、裁判離婚の場合の離婚届の書き方や提出方法、書くときの注意点などについて解説します。

目次

  1. 離婚裁判をを起こした人が離婚届を提出する
  2. 離婚届用紙の入手方法
  3. 離婚届の書き方と注意点
    1. 書き始める前の注意点
    2. 離婚届に記入する上での注意点
  4. 離婚届と一緒に「判決書の謄本」「確定証明書」を提出する
    1. 申請方法と作成手数料
    2. 受け取りは郵送か手渡し
  5. 提出先
    1. 提出する手段
  6. その他に必要となる書類など
  7. 離婚届を提出したら各種変更手続きをしよう

離婚裁判をを起こした人が離婚届を提出する

alt 裁判で離婚が認められた場合、判決が確定した日に離婚が成立することになりますが、戸籍上の身分関係は夫婦のままになっています。 そのため、判決が確定したら、速やかに離婚届を役所に提出する必要があります。原則として、裁判を起こした人(原告)が提出します。 双方の間で合意できている場合は、裁判の相手方(被告)に提出してもらうこともできます。 離婚届は、判決が確定した日から10日以内に離婚届を提出する必要があります。 10日以内に提出しなくても、離婚が無効になるわけではありませんが、提出しないままでいると、5万円以下の過料というペナルティを課される可能性があります。 判決が確定したら、速やかに離婚届を提出しましょう。

判決は、判決書の正本が手元に届いた日の次の日から14日が経過した時点で確定します。判決日にその場で受けとった場合はその次の日からカウントします。郵送の場合は、手元に届いた日の次の日からカウントします。この間に、相手方が控訴すると、判決は確定せずに、高等裁判所で争うことになります。

離婚届用紙の入手方法

alt 離婚届の用紙は、全国の市区町村役場の戸籍担当窓口でもらえるほか、各役所のホームページなどからダウンロードして入手することもできます。 離婚届は、全国どこの役所の書式を使ってもかまいません。自分が提出したい役所のホームページからダウンロードできない場合でも、他の役所のホームページから入手したものを提出することができます。

離婚届はA3サイズの用紙でないと受理してくれない市区町村役場もあります。プリントアウトする際はA3サイズにするようにしましょう。

離婚届の書き方と注意点

alt

書き始める前の注意点

離婚届は、鉛筆や消せるタイプのボールペンで記入してはいけません。また、書き間違えても、修正液や修正テープで修正してはいけません。 書き間違えた場合は、二本線を引いて訂正印を押し、上の余白に訂正内容を書きましょう。 書き間違えた箇所の全部に訂正印を押すかわりに、離婚届の枠外にあらかじめ訂正印(捨印)を押しておく方法もあります。 書き間違いがあった場合に備えて、離婚届には自分の捨印を押しておきましょう。 離婚届に捨印を押す箇所があればそこに、ない場合は記入欄の枠外の真ん中あたりに捨印を押しておきます。

印鑑は認め印でもかまいません。ただし、インク式浸透印などのゴム印は使えません。

離婚届に記入する上での注意点

日付

届出日は、実際に提出する日を記入しましょう。未記入のままにしておいて、提出するときに役所で記入することもできます。郵送する場合には、投函日を書きます。

氏名

離婚前の夫婦の氏名を、戸籍に記載されているとおりに書きます。戸籍上の氏名が旧字体の場合は、新字体に省略せずに書きましょう。 たとえば、普段は姓を「斉藤」と書いていても、戸籍上の姓が「斎藤」の場合、離婚届では「斎藤」と記入しましょう。

生年月日

生年月日は、「昭和」などの元号や西暦のどちらで書いてもかまいません。元号で書くのが一般的ですが、「昭和」を「S」とするなど、省略することはできません。

住所・本籍地

住所は、離婚届を出す時点で住民登録をしている住所(住民票に記載されている住所)を省略せず記入します。「番地」や「字(あざ)」なども省略せずに記入しましょう。 すでに別居しているなど、住民票を移している場合は、自分と配偶者それぞれの住所を記入します。

◯東京都港区六本木四丁目1番4号
×東京都港区六本木4-1-4

本籍地も同様に省略せずに記入しましょう。

父母の氏名・続き柄(つづきがら)

夫婦それぞれの「実父母」の氏名を記入します。父母がすでに亡くなっている、あるいは離婚している場合でも記入が必要です。 父母の姓が同じ場合は、片方を省略してもかまいません(母の姓は書かずに名前だけ書く)が、父母が離婚している場合はそれぞれの現在の姓から書きます。 「続き柄」の欄には、「長男」「長女」など離婚する本人と父母との関係を書きます。

次男、次女の場合は「二男」「二女」と記入します。

離婚の種別にチェックを入れる

「協議」「調停」「判決」など、離婚の種別ごとにチェックボックスがあるので、「判決」にチェックを入れます。

結婚する前の姓に戻る場合(復氏)

自分が離婚でもとの姓に戻る場合(「復氏」といいます)、もとの戸籍に戻るか、新しい戸籍をつくるかを選択します。 それぞれのチェックボックスがあるので、どちらかにチェックをいれましょう。

結婚前の戸籍と姓に戻る場合

「妻」もしくは「夫」と「もとの戸籍にもどる」にチェックを入れ、結婚前の本籍地と、戸籍の筆頭者の氏名を記入します。

結婚前の姓で新しく戸籍をつくる場合

「妻」もしくは「夫」と「新しい戸籍をつくる」にチェックを入れ、新しい本籍地と、旧姓の氏名を記入します。

離婚後も結婚中の姓を使い続ける場合

離婚後も結婚していたときの姓を使い続ける場合は、「離婚の際に称していた氏を称する届(婚氏続称届)」という届け出を離婚届と一緒に提出しましょう。 この場合、離婚届の戸籍と姓に関する部分は記入しないままで構いません。 婚氏続称届は、離婚届といっしょに提出しなくても、離婚成立の日から3か月以内であれば、提出することができます。 しかし、離婚届と同時に提出することをおすすめします。次のような手間が発生するからです。 婚氏続称届を提出せずに離婚届を提出すると、婚氏続称届を提出するまでは、いったん旧姓に戻ることになります。 その間、本人確認書類や、保険の名義なども旧姓に戻す手続きをしなければならないことになります。婚氏続称提出した後に、さらに結婚中の姓に戻す手続きをしなければなりません。 そのため、離婚届を提出する段階で、結婚中の姓を引き続き使おうと考えている方は、離婚届と同時に婚氏続称届を提出したほうがよいでしょう。

婚氏続称届の書き方については、この記事の下の「あわせて読みたい関連記事」で詳しく説明しています。

「未成年の子」がいるときは必ず親権者を記入する

未成年の子がいる場合、親権者が記入されていないと離婚届は受理されません。 夫が親権者なら「夫が親権を行う子」の欄に、妻が親権者なら「妻が親権者を行う子」の欄に、子の氏名を記入します。 子が複数いる場合は、1人ずつ、親権者がどちらなのかを記入します。

面会交流・養育費の取決めの状況を記入する

未成年の子がいる場合に「面会交流」と「養育費」の取決めをしているかどうかを記入する欄があります。 それぞれについて、「取決めをしている」「まだ決めていない」というチェックボックスがあるので、チェックを入れましょう。

同居の期間

挙式した年と月あるいは同居を始めた年と月のうち、どちらか早い方を記入します。同居を始めた時期が不確かな場合は、覚えている範囲でおおよその年と月を記入すれば問題ありません。

別居する前の住所

離婚届を提出する前にすでに別居していた場合は、夫婦が同居していたときの住所を書きます。別居していなかった場合は、記入する必要はありません。

別居する前の世帯のおもな仕事と夫婦の職業

この欄は、国勢調査をする年の4月1日から翌年3月31日までに離婚届を提出する場合にのみ記入します。 国勢調査は5年に1度、「5」で割り切れる数字の年(2020年など)に実施されます。記入する必要がある年かどうか確認しましょう。 世帯主の職業について、1から6までチェックボックスがあるので、当てはまるものにチェックを入れます。

「その他」の欄

特別な事情がある場合にのみ記入します。 たとえば、離婚する夫や妻が養子縁組をしていて、父母が「養父母」である場合などです。 この場合は「父母の氏名」と同じように、養父母の氏名や続き柄を記入します。養父母がすでに亡くなっている、あるいは離婚しているときも記入します。

連絡先

夫婦いずれかの自宅、勤務先、携帯電話の番号など、昼間連絡の取れる電話番号を記入します。

「届出人」の自分の欄に署名・押印をして離婚届が完成

離婚届に必要事項を記入したら、「届出人」の自分の欄に署名して押印しましょう。その際には、結婚中の氏名を書きます。相手方の署名・押印欄もありますが、原則として必要ありません。 印鑑は認め印でもかまいませんが、インク式浸透印などのゴム印は使えません。

離婚届と一緒に「判決書の謄本」「確定証明書」を提出する

alt 離婚届と一緒に判決書の謄本と判決が確定したことを示す証明書(確定証明書)を提出する必要があります。

申請方法と作成手数料

これらの書類は、裁判所に「交付申請書」を提出して発行してもらいます。 申請書の書式は、裁判所によって異なります。裁判所によっては、1枚の申請書でどちらも申請できる場合があります。 判決を受けた裁判所に問い合わせて確認しましょう。裁判所のホームページから雛形がダウンロードできる場合もあります。 裁判所の書記官が、離婚届用に「省略謄本」(離婚することと、親権について記載されている判決書の一部分)を作成してくれます。一般的に、原告は省略謄本を申請することが多いようです。 謄本の作成には手数料がかかります。1ページあたり150円(収入印紙)かかります。たとえば、謄本1通が4ページの場合は、150円×4ページ=600円が謄本1通あたりの作成手数料になります。 そのため、ページ数が増えれば増えるほど、手数料がかかることになります そこで、離婚届に添付する判決書の謄本は、判決の内容すべて記載したものではなく、離婚することと、子の親権者だけが記載されている謄本(省略謄本)を提出することをおすすめします。 申請書には、省略謄本など、選択する項目があるので、そこにチェックをいれて申請しましょう。

受け取りは郵送か手渡し

できあがった謄本は、裁判所で受け取ることもできますし、郵送してもらうこともできます。 裁判所で受け取る場合は、本人確認書類と認め印を持参して受け取りましょう。 郵送してほしい場合は、返信先の住所・氏名を記入した封筒に切手を貼って、交付申請書と一緒に渡しておきましょう。

提出先

alt 離婚届は、結婚していた時の本籍地、住所地(住民登録をしているところ)のある市区町村役場の戸籍係に提出します。 DV被害などで一時的にシェルターなどに避難している場合は、そのシェルターの住所地の市区町村にも提出することができます。 離婚して新しく戸籍をつくる場合は、新しく戸籍をつくる市区町村役場の戸籍係に提出することもできます。

提出する手段

直接役所に出向いて提出することもできますし、郵送で提出することもできます。 役所には、原則として、24時間、365日提出することができます。役所が閉まっているときは、休日・夜間窓口で提出できます。 郵送する場合は、郵送中の紛失など万一の事故などに備えて、確実に受理されたかどうか役所に問い合わせて確認するようにしましょう。 家族など他の人に提出を頼むこともできますが、提出した際に大きな不備(届出人の署名、離婚後の戸籍、証人など)が見つかった場合、届出人以外は訂正できません。持ち帰ってきてもらい、届出人が訂正する必要があります。 また、他の人に提出を頼む場合は、本籍地または住所地(住民登録のある住所)のある役所にしか提出できないので注意しましょう。 郵送もしくは他の人に提出を頼んだ場合は、役所から、「離婚届を受理した」というお知らせ(離婚届の受理通知)が自分あてに郵送されてきます。

その他に必要となる書類など

alt 本籍地以外の役所に離婚届を提出する場合は、戸籍謄本が必要になります。 また、他に人に提出を頼む場合は、その人の本人確認資料(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)が必要になります。 本人が直接提出するときは、離婚届に押印したものと同じ印鑑を持参しましょう。本人であれば、窓口で不備が発見された場合に、その場で訂正することができるからです。

離婚届を提出したら各種変更手続きをしよう

alt 離婚届を提出して、正式に離婚が成立したら、姓の変更や年金分割などの手続きを進めていくことになります。 時間がたつとできなくなってしまう手続きもあります。たとえば、年金分割は離婚した日から2年以内に手続きする必要があります。 離婚を提出したら、すみやかにこうした手続を進めていきましょう。

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