離婚後に調停で面会交流のルールを変更する方法
離婚するときに面会交流について決めていても、離婚後に事情の変更があった場合は、面会交流のルールを変更できる場合があります。ここでは、ルール変更について元配偶者との話合いで合意できなかった場合の対処法を、詳しく解説します。
条件変更に合意できなかったら
面会交流のルール変更について、離婚後に元配偶者と話し合っても合意できない場合、家庭裁判所の面会交流調停か審判で解決を目指すことができます。
面会交流調停の申立てに必要な書類
面会交流調停の手続きは、家庭裁判所に申し立てることでスタートします。申立先は、原則として元配偶者の住所地を管轄(担当)する家庭裁判所です。
たとえば、自分は東京に住んでいるけれど、元配偶者は福岡に住んでいるという場合は、原則として、福岡の家庭裁判所に申立てを行う必要があります。ただし、双方が東京で調停をすることに合意できれば、東京の家庭裁判所に申立てを行うこともできます。
調停の申立てには、以下のような書類が必要です。
- 申立書とそのコピー1通(裁判所のホームページからダウンロード可能)
- 事情説明書、連絡先などの届出書、進行に関する照会回答書(裁判所のホームページからダウンロード可能)
- 子どもの戸籍謄本(全部事項証明書)
これらの書類以外にも、ケースに応じて、別の書類が必要になる場合もあります。また、申立ての費用として、収入印紙1200円分(子ども1人につき)と連絡用の郵便切手(申立てをする裁判所によって金額が異なります)が必要です。 調停での話合いがまとまらず不成立となった場合には、自動的に審判に移り、裁判官が一切の事情を考慮して判断を下します。
元配偶者に離婚後の住所などを知られたくない場合
提出書類には、申立書や連絡先等の届出書など、あなたの現在の住所や連絡先が書かれた書類があります。
申立書は元配偶者に送付される運用になっています。連絡先等の届出書は、元配偶者が申請することによって、閲覧やコピーされるおそれがあります。
そのため、元配偶者に離婚後の連絡先や住所を知られたくない場合には、「非開示の希望に関する申出書」(裁判所のホームページからダウンロード可能)に非開示を希望する理由などの必要事項を記入して、開示されたくない書類の上にホチキスで止めて提出する必要があります。
申立書と連絡先等の届出書以外の書類で、元配偶者に知られたくない住所などが書かれている場合(源泉徴収票に書かれた住所など)は、その部分を黒塗りしてコピーをとり、コピーの方に「非開示の希望に関する申出書」を付けて裁判所に提出します。
元配偶者からの申請を許可するかどうかは、個別に裁判官が判断するので、「非開示の希望に関する申出書」を提出したとしても、閲覧・コピーが認められてしまう可能性は否定できません。
しかし、「連絡先等の届出書」に関していえば、原則として、開示することはしない取扱いになっています。
一度届け出た連絡先などに変更があった場合、この「連絡先等の届出書」の変更届欄にチェックを入れたうえで、必要事項を記入し、改めて裁判所に提出する必要があります。
その際、変更した連絡先を配偶者に知られたくない場合には、「非開示の希望に関する申出書」も一緒に提出することを忘れないようにしましょう。
「非開示の希望に関する申出書」が付けられていない書類は、非開示を希望していないものとして取り扱われます。元配偶者に住所や連絡先を知られたくない場合は、必ず申出書を付けて提出しましょう。
調停で行うこと
調停は平日に行われ、1回あたりの所要時間は2時間ほどです。
あなたと元配偶者は別々の待合室で待機し、交互に(例外的に同時となる場合もあります)調停室という部屋に入り、調停委員と話をします。
ただし、調停が行われる日の開始時と、終了時の最終確認は、特別な事情がない限り、あなたと元配偶者が同時に調停室に入って説明を聞くことが原則的な運用です。
開始時と終了時であっても、DV被害などの事情がある場合には、例外的に別室で行われることがあります。
調停では、調停委員が中立な立場で、あなたと元配偶者それぞれから事情を聞き取ります。聞取りが一通り終わると、事情を踏まえて、調停委員から、解決策やアドバイスが提示されます。 家庭裁判所の調査官(心理学や教育学などの知識が豊富な専門家)が間に入り、必要があれば、助言するなどのサポートをしてくれることもあります。 調停では、親同士の意向だけではなく、子どもの年齢や、性別、性格、就学の有無、生活のリズム、生活環境なども考えて、子どもに精神的な負担をかけることのないよう、子どもの意向を尊重した取決めができるように、話合いが進められます。 直接会って交流することだけではなく、写真の送付や手紙のやり取りといった間接的な交流内容を取り決める場合もあります。
この記事は、公開日時点(2026年02月18日)の情報や法律に基づいています。