性格の不一致やお金の問題、性の不一致、モラハラ…こんな理由で離婚できる?離婚するための手続きや手段を解説!離婚理由のランキングも掲載

結婚生活を続けていくと、性格の不一致や、お金のトラブル、性の不一致、モラハラといった様々な理由から、「こんな人とは暮らせない。離婚したい」という気持ちになることがあるかもしれません。このような理由で離婚できるのでしょうか。この記事では、離婚するための手続きや手段などについて詳しく解説します。他の夫婦は何が原因で離婚しているのかをまとめた、離婚理由のランキングも掲載しています。

目次

  1. 離婚理由/離婚原因ランキング
  2. 法的な5つの離婚理由/離婚原因とは
  3. モラハラは離婚理由になる?
  4. 性の不一致(セックスレス)は離婚理由になる?
  5. 性格の不一致は離婚理由になる?
  6. まとめ
  7. 次はこの記事をチェックしましょう

離婚理由/離婚原因ランキング

平成30年度の司法統計「婚姻関係事件数 申立ての動機別申立人別 全家庭裁判所」によると、離婚調停などを申し立てた動機として、上位5位にランクインしたのは、以下のような理由でした(申立人の言う動機のうち、主なものを3個まで挙げる方法で調査重複集計)。 男性からの申立(総数17146)

  1. 性格が合わない(10438)
  2. その他(3525)
  3. 精神的に虐待する(3370)
  4. 異性関係(2373)
  5. 家族親族と折り合いが悪い(2294)

女性からの申立(総数46756)

  1. 性格が合わない(18268)
  2. 生活費を渡さない(13725)
  3. 精神的に虐待する(11801)
  4. 暴力を振るう(9745)
  5. 異性関係(7378) 男性・女性ともに「性格が合わない」が第1位となり、性格や価値観の不一致で夫婦関係に亀裂が生じるケースが多いことが考えられます。

法的な5つの離婚理由/離婚原因とは

夫婦間で離婚について話し合い合意できれば、どのような理由でも離婚できます。配偶者と性格が合わない、価値観が違う、などの理由でも可能です。 話合いで合意できなかった場合、離婚に向けて、主に以下のようなプロセスをたどることになります。

  1. 裁判所に離婚調停を申し立てて、第三者を交えながら話合いを続ける
  2. 裁判を起こして、離婚できるかどうか裁判所に判断してもらう

離婚調停では、裁判所で「調停委員」という第三者のアドバイスを受けながら、夫婦で話し合い、お互いに納得できる着地点を探っていきます。 調停を数回行っても合意に至らず、裁判所や夫婦自身が解決の見込みがないと判断した場合は、調停は不成立となり終了します。 調停が不成立となった場合でも、「夫婦の意見にわずかなズレがあるだけで、離婚は認めた方がよい」など一定の条件に当てはまる場合、家庭裁判所の裁量により、審判で離婚が認められることになります。当事者から2週間以内に異議申立てがなければ、離婚が確定します。 審判離婚が行われないケースで、調停が不成立になっても離婚をしたいという気持ちが変わらない場合は、裁判で離婚を求めていくことになります。 相手が離婚に合意しなくても、法律で定められた5つの離婚原因(法定離婚事由)のいずれかにあてはまれば、裁判で離婚を認めてもらうことができます。 5つの法定離婚事由とは、次のようなことです。

  • 不貞行為(不倫)
  • 悪意の遺棄
  • 3年以上の生死不明
  • 強度の精神病
  • その他婚姻を継続し難い重大な事由

不貞行為

「不貞行為」は、結婚している人が、自由な意思に基づいて、配偶者以外の人と性的関係を持つことです。 性行為を伴わなければ、一般的には不貞行為には当てはまりません。 配偶者が性行為を伴う不倫をしている場合、法定離婚事由の「不貞行為」に当てはまるとして、裁判で離婚が認められる可能性があります。

悪意の遺棄

「悪意の遺棄」とは、配偶者が、結婚に伴い夫婦が負う3つの義務(同居・協力・扶助の義務)に違反する行為のことです。 たとえば、正当な理由がないのに同居しなかったり、最低限の生活費を渡さなかったりするような行為です。

  • 同居義務…夫婦が一緒に住む義務
  • 協力義務…夫婦が力を合わせて、生活を維持する義務
  • 扶助義務…夫婦が生活費を出し合って、お互いが同じ水準の生活ができるようにする義務

配偶者が収入の大半をギャンブルなどに使い、最低限の生活費すら渡さないなどの事情がある場合、法定離婚事由の「悪意の遺棄」に当てはまるとして、裁判で離婚が認められる可能性があります。 ただし、悪意の遺棄にあたるのは、これらの義務を怠れば相手が困るとわかっているのに、「夫婦関係を破たんさせてやろう」と考えてわざと怠っているか、そこまで意識していなくても「義務を怠ることで結婚生活が破たんしてもかまわない」と考えている場合など、社会的・倫理的に非難される場合です。 悪意の遺棄を証明する証拠としては、「相手だけが引っ越したことを示す住民票」や、「別居先の住まいの賃貸借契約書」などが考えられます。

3年以上の生死不明

配偶者の失踪や家出などにより、3年以上生死が分からない状態が続いているという場合、法定離婚事由の「3年以上の生死不明」に当てはまるとして、裁判で離婚が認められる可能性があります。 行方不明であっても、居場所がわからないだけで、生きていることが推定される場合は当てはまりません。

強度の精神病

強度の精神病とは、配偶者が強度の精神病になり、回復の見込みがなく、夫婦が互いに協力扶助し合う義務を充分に果たせない場合のことです。 配偶者が統合失調症などの精神病で、夫婦として生活していけないほど症状が重く、回復が難しい場合、法定離婚事由の「強度の精神病」に当てはまるとして、裁判で離婚が認められる可能性があります。 強度の精神病として認められる可能性があるのは、総合失調症や躁うつ病などです。 アルコールや薬物などの依存症や、ノイローゼなどの神経症は当てはまらないとされています。 認知症については、強度の精神病には当てはまらないとしつつ、「婚姻を継続し難い重大な事由」にあたるとして離婚を認めた裁判例があります。 強度の精神病にあたるかどうかは、専門医による鑑定などに基づいて判断されます。 そのため、強度の精神病を理由とした離婚が認められることのハードルは高い傾向にあります。 離婚を簡単に認めてしまうと、病気を患っている人の離婚後の生活が危ぶまれるなどの事情があるためです。 裁判例などでは、精神病を患う配偶者の療養や生活のためにできる限りのことをして、今後の具体的な見通しがつく状態になっていなければ離婚を認めない傾向にあります。

その他婚姻を継続し難い重大な事由

「婚姻を継続し難い重大な事由」とは、他の法定離婚事由には当てはまらないが、夫婦としての共同生活が破たんし、夫婦関係の修復が著しく難しい事由のことです。 たとえば次のようなケースで「婚姻を継続し難い重大な事由」に当てはまるとして、離婚が認められる可能性があります。

  • 配偶者の親族との不和
  • 過度な宗教活動
  • 性行為の拒否・強要
  • 重大な病気・障害
  • 働く意欲がない・浪費
  • DVを受けている
  • 長期間別居している

「婚姻を継続し難い重大な事由」にあたるかどうかは、ケースごとの事情を総合的に考慮して判断されます。上記のような事情があるからといって、ただちに「婚姻を継続しがたい重大な事由」に当てはまると判断されるとは限らないので、注意しましょう。

モラハラは離婚理由になる?

配偶者から日常的に暴言を浴びせられる、長期間無視される、といったモラルハラスメント(モラハラ)を受けていることを理由に、離婚することはできるのでしょうか。

モラハラの証拠と離婚

相談者の疑問 モラハラを証明するには何がどのくらい必要ですか?LINE、日記が1年分、怒鳴り声の録音が5件ほどあります。離婚調停で離婚をしたいのですが、できますか?

石井 康晶の写真 弁護士の回答石井 康晶弁護士 抽象的な回答になってしまいますが、「婚姻を継続しがたい重大な事由」に当たると判断できる程度には必要です。ライン、日記、録音、いずれも直接確認して判断してもらうほかありませんので面談の相談を勧めます。

なお、調停では証拠がなくても相手が応じればOKです。

モラハラは、法定離婚事由の1つである「婚姻を継続し難い重大な事由」に当てはまる場合があります。 裁判で、モラハラによって、夫婦関係が破たんして元どおりになる見込みがないことを主張し、証拠を示して事実だと証明できれば、離婚が認められる可能性があります。

性の不一致(セックスレス)は離婚理由になる?

性の不一致の中でも、配偶者からセックスを拒否されていること(セックスレス)を理由に、離婚することはできるのでしょうか。

セックスレスを理由とする離婚請求

相談者の疑問 結婚して18年目です。子どもが生まれてから長年セックスレスとなり、このままセックスレスが続くならば離婚を考えると言って妻を説得しました。妻は2か月に1回を主張し、不本意ながら承諾しましたが、やはり納得できません。この件に関して夫婦で話そうとすると、妻は拒否する理由も言わず、話合いすら拒否します。

セックスレスを理由に離婚できますか?また、慰謝料は請求できるのでしょうか?

中間 隼人の写真 弁護士の回答中間 隼人弁護士 セックスレスが離婚原因になり得るには、セックスレスが婚姻を継続し難い重大な事由といえるほど、つまり、夫婦関係を破たんさせる程度に至っていると、裁判所に判断してもらう必要があります。慰謝料が認められる程度も同等です。

具体的には2か月に1回は行為があるという程度では離婚原因とまでは言えず慰謝料も認められにくいのが現実です。

一般的にはセックスを拒否される特段の理由もないのに、1年以上セックスレスが続いているような場合には、離婚請求が認められ、慰謝料も認められることがあります。

特別な理由もないのに、長期間にわたってセックスを拒否されていることは、法定離婚事由の1つである「婚姻を継続し難い重大な事由」に当てはまる場合があります。 裁判で、セックスレスによって、夫婦関係が破たんして元どおりになる見込みがないことを主張し、証拠を示して事実だと証明できれば、離婚が認められる可能性があります。

性格の不一致は離婚理由になる?

性格の不一致は、法定離婚事由の1つである「婚姻を継続し難い重大な事由」に当てはまる場合があります。 裁判で、配偶者との性格の不一致によって、夫婦関係が破たんして元どおりになる見込みがないことを主張し、証拠を示して事実だと証明できれば、離婚が認められます。 ただし、性格の不一致が「婚姻を継続し難い重大な事由」に当てはまるとして、裁判で離婚が認められるハードルは高いです。 単に「性格が合わなくて、一緒にいるとイライラする」「結婚前に比べて冷たくなった気がする」といった理由では足りません。 性格の不一致が「婚姻を継続しがたい重大な事由」にあたらなくても、別に「不貞行為」や「悪意の遺棄」といった法定離婚事由があれば離婚が認められる可能性があります。

まとめ

夫婦で離婚に合意できれば、どのような理由であっても離婚することができます。 ただ、離婚するにあたって、「離婚条件が正当な内容かわからない」「離婚後に養育費などの支払いが滞ったらどうしよう」といった不安を感じることがあるかもしれません。そのような場合は、弁護士への相談を検討することをおすすめします。 法律の専門家である弁護士は、あなたが有利な条件で離婚できるよう、また、慰謝料や養育費といったお金を確保できるよう、サポートしてくれます。離婚届を書く前に、弁護士からのアドバイスを受けておくことで、不安なく離婚に踏み切ることができますし、離婚後のトラブルも防げるでしょう。 話合いで離婚できず、調停や裁判などの申立をする状態にまで至った場合も、弁護士に依頼することで、サポートを受けることができます。 法律の専門家である弁護士は、調停・裁判での対応の仕方や有効な証拠の集め方などについてアドバイスをしてくれます。あなたが希望する条件で離婚できるよう、適切な主張を構成してくれることも期待できるでしょう。

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話合いで離婚に合意できなければ、家庭裁判所に離婚調停を申し立て、第三者をまじえて話し合うことで、解決を目指せる可能性があります。 離婚調停については、以下の記事で詳しく解説しています。

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