離婚後の手続き一覧
離婚後の手続きは、同じ場所でできる手続きをまとめてすると効率的です。また、戸籍謄本・住民票や、運転免許証などは必要書類として求められることの多いので、優先的に変更手続きを行うと、その後の手続きもスムーズに進むでしょう。
- 離婚後に役所で行う手続き
- 住民票の転居・転出・転入
- マイナンバーカードの氏名・住所変更
- 印鑑登録の変更・廃止
- 国民健康保険の加入
- 国民年金の種別変更
- 子供がいる場合に役所で行う手続き
- 児童手当の受給者変更
- 児童扶養手当を受給する手続き
- ひとり親家庭等医療費助成制度を利用する手続き
- 就学援助
- その他のひとり親支援
- 就労支援
- 貸付金
- 部屋探し支援
- 転居費用助成
- 上下水道料金の減額
- JR通勤定期割引制度
- 離婚後に行う戸籍・苗字の変更手続き
- 婚氏続称届の提出(結婚中の苗字を使い続ける場合)
- 子供の戸籍と苗字の変更手続き
- 離婚後に役所以外で行う手続き
- 運転免許証の書き換え
- パスポートの書き換え
- 電気・ガス・水道などの変更
- 郵便物の転送手続き
- 会社への離婚の報告
- 通帳、各種カード、生命保険などの変更手続き
- 車や家の名義変更
- 年金分割
- 携帯電話の名義変更
離婚後に行う手続きのチェックシートをこちらからダウンロードできます。完了したものにチェックをつけて確認することで、漏れなく手続きを進めていきましょう。
離婚後に役所で行う手続き
役所では、以下のような手続きを行います。必要書類は自治体により異なるので、事前にホームページなどで確認しましょう。郵送が可能な手続きもあります。
離婚後の引越しに伴う住民票の転居・転出・転入
離婚に伴って住所が変わる場合、役所で住所の変更手続きを行う必要があります。引っ越した日から14日以内に届け出ましょう。 同じ市区町村内で引っ越すのか、別の市区町村に引っ越すのかによって、手続きが異なります。 同じ市区町村内で引っ越す場合は、「転居届」を提出します。 別の市区町村に引っ越す場合は、住んでいた市区町村の役所に「転居届」を提出し、「転出証明書」を発行してもらいます。そして、引っ越し先の市区町村に転居してから14日以内に、「転入届」を提出します。このとき、転出証明書も必要になります。
マイナンバーカードの氏名・住所変更
マイナンバーカードを持っていて、離婚後に苗字や住所が変わる場合には、マイナンバーカードの変更手続きが必要です。
印鑑登録の変更・廃止
印鑑登録をしている場合で、離婚により苗字が変わったり印鑑が変わったりした場合には、印鑑登録の変更手続きが必要です。 新しい印鑑を登録しない場合には、今までの印鑑登録を削除(廃止)することもできます。 印鑑登録のある市区町村から引っ越しして住民票の転出手続きをした場合には、印鑑登録は自動的に廃止されます。
国民健康保険の加入
配偶者の会社の健康保険の扶養に入っていた人は、離婚に伴い加入資格を失うため、離婚後14日以内に、国民健康保険に加入する必要があります。 手続きには、「健康保険等資格喪失証明書」が必要です。これは、元配偶者(離婚した妻(夫))が勤務先に資格喪失の手続きをした後に、勤務先から発行される書類で、扶養から外れた日(資格喪失日)が記載されています。子供も含め、健康保険の資格を失った全ての人の資格喪失日がわかる証明書が届いてから手続きをしましょう。 結婚していたときから国民健康保険に加入している人でも、離婚後に苗字が変わる場合は、氏名の変更手続きが必要です。
65歳以上で後期高齢者医療制度に加入している場合、または75歳以上の場合で、苗字が変わる場合には、氏名変更の手続きが必要です。
65歳以上の場合、または要介護認定を受けている場で、苗字が変わる場合には、介護保険の氏名変更の手続きが必要です。
国民年金の種別変更
配偶者の会社の厚生年金に加入していた人は、離婚に伴い加入資格を失うため、年金の種別変更の手続き(第3号被保険者から第1号被保険者へ)が必要です。
子供がいる場合に役所で行う手続き
子供を連れて離婚した場合には、まず児童手当の受給者を変更する必要があるか確認しましょう。 そのほかにひとり親への支援として、児童扶養手当という給付金を国から受け取れたり、医療費を補助してもらえたりする場合があります。 自治体独自のひとり親支援がある場合もあるので、役所に聞いてみたり役所のホームページを確認したりして、自分に利用できる支援がないか確認しましょう。
児童手当の受給者変更
これまで児童手当の受給者ではなかった親が子供を連れて離婚した場合、児童手当を受給するには受給者の変更手続きが必要です。 まず、二重受給にならないために、元配偶者の受給資格を失わせる手続きが必要です。そのためには、本来、元配偶者自身に「受給事由消滅届」という書類を役所に提出してもらうことになりますが、元配偶者が対応してくれない、そもそも元配偶者と連絡を取りたくないというケースもあるでしょう。 そうした場合は、新たに受給者となる親が、離婚したことを証明する書類(離婚の事実がわかる戸籍謄本や離婚届受理証明書など)を役所に提出すれば、役所の方で元配偶者の受給資格を失わせる手続きについて処理してもらうことができます。 この手続に加えて、新たに受給者になる親は、役所に「児童手当認定請求書」という書類を提出すれば、新たに児童手当の受給者として認定してもらうことができます。 受給者を変更しない場合でも、引っ越して別の市区町村に住むことになる場合には、転出届に伴い児童手当の受給資格が消滅します。引越先の役所で、新たに手続きが必要です。 離婚により苗字が変わる場合には、氏名変更届を提出します。この場合、新しい苗字での振込口座を記入する必要があります。
児童扶養手当を受給する手続き
子供を連れて離婚した場合、十分な収入を得られず子育てに不安がある人もいるでしょう。 そうした人は、児童扶養手当を受給できる可能性があります。 児童扶養手当とは、離婚などによって、父母どちらか一方の養育しか受けられない子供のいる家庭(ひとり親家庭)の子供の生活の安定と自立を促すための公的な給付金です。 市区町村から認定を受けることで、子供ひとりであれば、月々約1万円から4万円程度の給付を、子供が満18歳になる年度の終わりまで受けることができます。 児童扶養手当を受給したい場合、住んでいる地域の役所で申請手続きを行います。 申請すると、どのように生計を立てているか生活状況の調査が行われます。条件を満たしていると認められれば受給することができます。
ひとり親家庭等医療費助成制度を利用する手続き
この制度は、ひとり親家庭などを対象に、子供の医療費の自己負担分を補助する制度です。 市区町村の窓口で申請して認定を受けると、自宅に医療証が送られてきます。医療機関で受診するときに、健康保険証とあわせて医療証を提示すると、医療費を助成してもらえます。 この制度は、住民税を課税されているかどうかで、助成してもらえる割合が異なります。 住民税が非課税の場合は、医療費を全額負担してもらえます。 住民税が課税されている場合は、かかった医療費の1割は自己負担することになります。ただし、自己負担額には上限が設けられており、上限を上回った部分は役所に申請することで返金してもらえます。上限金額は、個人(通院)の場合、月1万8000円・年間上限14万4000円です。
ひとり親家庭であっても、所得が限度額以上あったり、生活保護を受けていたりする場合は、対象になりません。
就学援助
小学校・中学校でかかる子供の費用について困っている人に対して、次のような費用を援助してもらえる制度です。
- 学校給食費
- 学習支援費
- 新入学用品費
- 卒業アルバム補助
- 体育実技用具費
- 修学旅行費
- 夏季施設参加費
- 移動教室参加費
- 遠足費・校外授業費
- 通学費
- PTA会費
所得制限は自治体によって異なるので、確認しましょう。 申請方法は、学校で配られる申請書に記入して、学校に提出します。自治体によっては、役所で申請書の配布や申請を受け付けている場合もあります。
その他のひとり親支援
そのほかのひとり親支援には、次のようなものがあります。自治体によって支援内容や名称が異なるので、役所やホームページなどで確認しましょう。
- 就労支援
- 給付金・貸付金
- 部屋探し支援
- 転居費用助成
- 上下水道料金の減額
- JR通勤定期割引制度
離婚後に行う戸籍・苗字の変更手続き
離婚をすると、戸籍の筆頭者(結婚するときに苗字が変わらなかった人)は、結婚する時に夫婦で作った戸籍にとどまります。筆頭者ではない人は、戸籍から抜けることになります。 夫が戸籍の筆頭者だとすると、妻は結婚した時に作った戸籍から抜けることになります。 離婚に伴い戸籍から抜ける人は、自分の戸籍と苗字をどうするかを、次の3つの選択肢から選ぶことになります。
- 親の戸籍に戻って結婚前の苗字(旧姓)を使用する
- 新しい戸籍を作って、旧姓を使用する
- 新しい戸籍を作って、筆頭者(夫)の苗字を引き続き使用する
親の戸籍に戻るか新しい戸籍を作るかは、離婚届の「婚姻前の氏にもどる者の本籍」という欄に記入する形で選択することになります。 離婚後に必要となると手続きとしては、離婚後も結婚中の苗字を引き続き使いたい場合の手続きと、子供の戸籍と苗字に関する手続きがあります。以下で説明します。
離婚後も結婚中の苗字を引き続き使いたい場合
離婚したあとも結婚中の苗字を使い続けるには、「離婚の際に称していた氏を称する届(婚氏続称届)」という書類を役所に提出する必要があります。 婚氏続称届を提出できるのは、離婚が成立してから3か月以内に限られています。離婚届と同時に提出すると効率的に済ませることができます。 離婚が成立してから3か月以上経っている場合は、苗字を変更することを家庭裁判所に許可してもらう手続き(氏の変更許可審判)をする必要があります。
子供の戸籍と苗字はどうなる?
親が離婚しても、子供の戸籍と苗字には影響がありません。子供は筆頭者と同じ戸籍に残り、苗字も変わりません。戸籍を抜けた人が親権者となっても同様です。 そのため、戸籍を抜けた人が親権者となった場合、そのままでは親権者と子供の戸籍と苗字が異なるという状態になります。 こうした場合に、子供の戸籍と苗字を変更するには、まず家庭裁判所で「子の氏の変更許可の審判」を申し立てます。家庭裁判所の許可が得られたら、子供の戸籍を変更するための「入籍届」を役所に提出します。
離婚後に役所以外で行う手続き
役所以外で行う手続きには、下記のような手続きがあります。 本人確認書類となる運転免許証やパスポートなどは、他の手続きでも必要なので、優先的に手続きしましょう。 電気・ガス・水道などの変更手続きや、郵便物の転送手続きは、引越しに合わせて行えば、忘れにくいでしょう。
運転免許証の書き換え
離婚により、氏名や住所などが変更になった場合は、警察署か運転免許センターで、書き換えの手続きをする必要があります。
パスポートの書き換え
離婚により、氏名や住所などが変更になった場合は、パスポートセンターで、書き換えの手続きをする必要があります。
電気・ガス・水道などの変更
離婚をして、今まで住んでいた家を離れる場合には、電気・ガス・水道などを止める手続きや契約者を変更する手続きが必要です。 余計な光熱費を払わないように、忘れずに手続きしましょう。
郵便物の転送手続き
引越しをして住民票も移したけれど、各サービスの住所変更がまだの場合、前の住所に郵便物が届く場合があります。 そのような場合に、郵便局に「転居届」を提出することで、前の住所宛の郵送物を新しい住所に無料で転送してもらうことができます。 転送期間は1年間です。
会社への離婚の報告
すでに働いている場合には、勤務先に離婚の報告をします。 苗字や住所の変更だけではなく、社会保険の扶養の変更手続きが必要になる場合もあります。
通帳、各種カード、生命保険などの変更手続き
離婚により、氏名や住所などが変更になった場合は、通帳や各種カード、生命保険に関する変更手続きも必要です。詳しい手続き方法は、各会社の担当窓口に問い合わせましょう。
車やマンションの名義変更
財産分与で車やマンションなどの名義変更が必要な場合には、なるべく早めに手続きするようにしましょう。
年金分割
夫婦のどちらかは、離婚するとき、配偶者が支払った厚生年金保険料の納付記録を分けてもらい、将来受け取れるはずの年金額に反映させることができます。年金分割という制度です。 配偶者の納付記録を分割して受け取ることによって、厚生年金保険料を直接は納めていなかった他方の配偶者も、納付した部分を反映した年金額を将来受け取ることができます。
厚生労働省のデータによると、年金分割を受けた方の年金の受給額は、月額平均で2万6828円増額しています(2015年)。
年金分割を受けるためには、離婚後、年金事務所で手続きをする必要があります。
携帯電話の名義変更
携帯電話の契約名義が元配偶者になっている場合には、名義変更の手続きが必要です。また、離婚により苗字が変わった場合には、氏名の変更手続きが必要です。 詳しい手続き方法は、携帯電話会社に問い合わせましょう。
まとめ
離婚届を提出したあとにも様々な手続きがありますが、優先順位をつけて効率的に済ませるようにしましょう。役所で行う手続きは役所に行くときにまとめてやると効率的です。他の手続きで必要書類として求められることの多い本人確認書類(運転免許証など)の手続きも優先的に済ませましょう。 離婚するにあたって、「本当にこの条件で離婚してよいのか」「離婚後に養育費などの支払いが滞ったらどうしよう」といった不安を感じている方は、弁護士への相談を検討することをおすすめします。 法律の専門家である弁護士は、あなたが有利な条件で離婚できるよう、また、慰謝料や養育費といったお金を確保できるよう、サポートしてくれます。離婚届を提出する前に、弁護士からのアドバイスを受けておくことで、不安なく離婚に踏み切ることができますし、離婚後のトラブルも防げるでしょう。
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