【離婚後の手続きガイド】再婚したい場合は?離婚後の妊娠や子供について、養育費や財産分与、慰謝料まで解説

この記事では、離婚後の手続きをもれなく解説します。離婚後の子供の戸籍・苗字に関する手続きや、離婚後に養育費や財産分与、慰謝料などを請求できるのか、といったポイントを詳しくガイドします。再婚を考えている人や、新しいパートナーとの子供を妊娠している人に向けて、再婚の時期や子供の取り扱いをめぐって注意すべき点についても解説します。

目次

  1. 離婚後に必要な手続き一覧
  2. 再婚はいつからできる?
    1. 例外的に離婚後100日以内でも再婚できる場合がある
    2. 新しいパートナーが子どもの法律上の父になれない場合がある
    3. 元夫との親子関係を否定するには
  3. 子供の戸籍や苗字に関する手続き
    1. 結婚した時に作った戸籍から抜ける
    2. 子供の戸籍と苗字は変わらない
    3. 子供と同じ戸籍・同じ苗字になるための方法
  4. 離婚後でも財産分与できる?
  5. 離婚後でも慰謝料請求できる?
  6. 離婚後でも養育費請求できる?
  7. 離婚後でも年金分割できる?
  8. まとめ
  9. 次はこの記事をチェックしましょう

離婚後に必要な手続き一覧

離婚の手続きをスムーズに進めていくには、自分にとってどのような手続きが必要か、把握しておくことが重要です。 以下は、離婚後に役所などでおこなう手続きの一覧です。この中で自分に必要な手続きをピックアップしてリストを作り、完了したものから二重線などで消していくことで、漏れなく進行できるでしょう。

離婚後の手続き
役所・住所変更
・国民健康保険への加入
・国民年金の種別変更
・マイナンバーカードの氏名変更
子供関連・児童扶養手当の申請
・ひとり親家庭等医療費助成制度の申請
戸籍・苗字の変更・結婚中の苗字を使い続けるための手続き
・子供の戸籍と苗字に関する手続き
その他・運転免許証の書き換え
・パスポートの書き換え
・通帳、各種カード、生命保険などの変更
・年金分割

離婚後におこなうこれらの手続きについては、記事末尾のリンクで詳しく解説しています。

再婚はいつからできる?

離婚後間もない状況でも、新たなパートナーと出会い、そのパートナーとすぐに再婚を考える人もいるでしょう。新しいパートナーとの子どもを妊娠することもあるかもしれません。 ですが、法律上、女性は離婚が成立した日から100日間は再婚することができないというルールがあります。 そのため、離婚した後すぐに新しいパートナーとの婚姻届を自治体に提出しようとしても、原則として受理してもらえません。

例外的に離婚後100日以内でも再婚できる場合がある

ただし、以下のような事実を、医師が作成した資料で証明できれば、例外的に100日以内でも再婚することができます。

  • 離婚が成立した時点では妊娠していなかったこと
  • 離婚が成立した日から一定の期間妊娠していなかったこと
  • 離婚が成立した日より後に出産したこと

婚姻届を提出するときに、これらの事実のどれかを示した医師の証明書を添付することで、婚姻届を受理してもらうことができます。 証明書のフォーマットは、以下のリンクからダウンロードできます。

新しいパートナーが子どもの法律上の父になれない場合がある

再婚と子供の父親の関係図 再婚しても、子供が生まれるタイミングによっては、新しいパートナーを父とする出生届が受理されない可能性があります。 離婚した後300日以内に生まれた子どもは、前の夫の子供と推定するルールが法律にあるからです。 再婚していても、離婚後300日以内に生まれた子供は、出生届を提出すると、元夫とあなたの間の子供として、元夫の戸籍に入ることになります。 そのため、新しいパートナーとの子供として扱ってもらうためには、元夫との親子関係を否定する必要があります。 子供と元夫の親子関係を否定する方法の図

元夫との親子関係を否定するには

離婚後に妊娠したことを証明する、医師が作成した資料(「懐胎時期に関する証明書」といいます)を出生届と同時に提出すれば、生まれた子供が元夫の子供として扱われることはありません。 懐胎時期に関する証明書は、妊娠を診断をした医師に作成してもらいましょう。フォーマットは、こちら からダウンロードできます。 懐胎時期に関する証明書を提出する方法は、確実に離婚後に妊娠したことが明らかである場合でないと利用することができません。 たとえば、離婚前に元夫とは別居して、新しいパートナーと関係を持ち妊娠したような場合は、別の手段をとる必要があります。「嫡出否認(ちゃくしゅつひにん)」という手続きです。 嫡出否認の手続きの流れについては、この記事の末尾のリンクで詳しく解説しています。

子供の戸籍や苗字に関する手続き

離婚をすると、自分や子供の戸籍と苗字はどうなるのか、詳しく知らない人も少なくないでしょう。 ここではまず、離婚が、あなたと子供の戸籍と苗字にどのように影響するのか整理していきましょう。

結婚した時に作った戸籍から抜ける

離婚をすると、戸籍の筆頭者(戸籍の一番最初に記載されている人)は、結婚する時に夫婦で作った戸籍にとどまります。筆頭者ではない人は、戸籍から抜けることになります。 夫が戸籍の筆頭者だとすると、あなたは結婚した時に作った戸籍から抜けることになります。 妻が戸籍から抜ける場合の図

子供の戸籍と苗字は変わらない

一方、親が離婚しても、子供の戸籍と苗字には影響がありません。子供は筆頭者(夫)と同じ戸籍に残り、苗字も変わりません。 このことは、あなたが子供の親権者である場合も同じです。 つまり、あなたが親権者であっても、そのままでは、あなたと子供は、戸籍も苗字も異なる状態になります。 子供を夫の戸籍から抜いて、あなたと同じ戸籍・同じ苗字にするためには、別に手続きが必要になります。

子供と同じ戸籍・同じ苗字になるための方法

先ほど、あなたは離婚をすると夫の戸籍から抜けると説明しました。夫の戸籍から抜けた後、あなたは、自分の戸籍と苗字をどうするかを、次の3つの選択肢から選ぶことになります。

  1. 親の戸籍に戻って旧姓を使用する
  2. 新しい戸籍を作って、旧姓を使用する
  3. 新しい戸籍を作って、筆頭者(夫)の姓を引き続き使用する

1つの戸籍には2代(親と子)しか入ることができません。そのため、親の戸籍に戻って旧姓を使うことを選んだ場合(1)、その戸籍に子供と一緒に入ることはできません。 子供と同じ戸籍に入るためには、2か3の選択肢、つまり、自分を筆頭者とする新しい戸籍を作り、そこに子供を入れる手続き(入籍届)が必要です。 子供と同じ戸籍・同じ苗字になるための手続きの図 また、苗字を子供と同じにするためには、子供の苗字を変更することを、家庭裁判所に許可してもらわなければなりません(子の氏の変更許可の審判)。 子の氏の変更許可の手続きは、旧姓を使う場合も、結婚していた時の苗字を使う場合も必要です。 この場合、あなたの苗字と子供の姓は一見同じですが、戸籍が異なるため、異なる苗字(氏)だと考えられるからです。 離婚後に、子供と同じ戸籍・同じ苗字になるための手続きは、この記事の末尾のリンクで詳しく解説しています。

離婚後でも財産分与できる?

結婚している間に貯めたお金や、手に入れた不動産、車などの財産は、一方の名義になっているような場合でも、夫婦が共同で所有する財産(共有財産)と考えられています。 離婚するときは、それらの財産を一定の割合で分けるよう、配偶者に要求することができます。財産分与といいます。 離婚をするときに財産分与について決めなかった場合でも、離婚後に、離婚した当時の財産を基準に、元配偶者に財産分与を求めることができます。 ただし、財産分与を請求できるのは、離婚が成立した日の翌日から数えて2年までなので注意が必要です。 財産分与の対象となる財産や、元配偶者と話し合っても合意できなかった場合の対処法などは、この記事の末尾のリンクで詳しく解説しています。

離婚後でも慰謝料請求できる?

慰謝料とは、民法上の不法行為により精神的ダメージを受けた場合に請求できる賠償金のことです。 たとえば、元配偶者の不貞行為によって精神的ダメージを受けたような場合、元配偶者に対して慰謝料を請求することができます。 離婚をするときに慰謝料について決めなかった場合でも、離婚後に元配偶者に請求することができます。 慰謝料の金額は、請求する側・請求される側それぞれの資産や収入、離婚原因、結婚していた期間、未成年の子供の有無など、様々な要素を総合的に考えた上で決まります。 慰謝料は、時効期間を過ぎると請求することができなくなります。時効期間は、原則として3年です。 ただし、DVによりケガを負わされた場合など、生命・身体を害された場合には、時効期間が5年となります。 時効期間が始まるのは、被害者が「損害」および「加害者」を知ったときです。 たとえば、元配偶者の不貞行為によって精神的ダメージを受けたような場合には、不貞行為があったことと、その相手を知ったときから時効期間が始まります。 また、「損害」および「加害者」を知らない場合でも、不法行為(不貞行為など)のときから20年が経過したときにも、時効により慰謝料を請求することができなくなります。 時効のカウントがいつから始まるのかはケースバイケースなので、早めに弁護士に相談することをお勧めします。 時効が成立していても、元配偶者が自ら慰謝料を支払う意思がある場合は、慰謝料を受け取ることができます。

離婚後の慰謝料請求について。

相談者の疑問 離婚して6ヶ月経ちます。幼い子供2人を持つシングルマザーです。

元夫が婚姻中に浮気し、相手に妊娠させていたことが最近発覚しました。相手女性は、離婚後に入籍し出産し、今後は元夫の親と同居するようです。

この場合、元夫と相手女性に対し、慰謝料を求めることはできるのでしょうか?

堀 晴美の写真 弁護士の回答堀 晴美弁護士 元夫に対しては慰謝料請求できます。婚姻関係破たん後あるいは離婚後の性的交渉であれば慰謝料請求できませんが、本件は該当しないと思います。相手の女性にも慰謝料請求はできると思います。

まず、質問者様から元夫、不貞相手の女性に対して慰謝料請求訴訟を提起することになると思います。

金額としては、元夫、不貞相手の女性の共同不法行為として連帯して250万円から300万円請求できると思います。できれば弁護士に依頼したほうがよいと思います。

慰謝料について、元配偶者との話し合いで合意できない場合は、最終的に裁判を起こして請求していくことになります。

離婚後でも養育費請求できる?

親権を持つ親(親権者)は、親権のない親(非親権者)に対して、養育費を請求することができます。 養育費とは、未成年の子供が成長するために必要なお金のことで、生活費や教育費、医療費などが含まれます。 離婚をするときに養育費について決めなかった場合でも、離婚後に、金額や支払い方法を決め、元配偶者に請求することができます。 離婚後の養育費請求について、元配偶者と話合いで決める場合の流れや、話合いでは合意できない場合の対処法などは、この記事の末尾のリンクで詳しく解説しています。

離婚後でも年金分割できる?

年金分割とは、配偶者が支払っている厚生年金保険料の納付記録を分けてもらい、将来受け取れるはずの年金額に反映させることができるという仕組みです。 配偶者の納付記録を分割して受け取ることによって、厚生年金保険料を直接は納めていなかった他方の配偶者も、納付した部分を反映した年金額を将来受け取ることができます。 離婚するときに年金分割について決めなかった場合でも、離婚後に、元配偶者に対して年金分割を求めることができます。 ただし、年金分割を請求できるのは、離婚が成立した日の翌日から数えて2年なので注意が必要です。 年金分割の概要や、元配偶者との話合いで合意できない場合の対処法などは、この記事の末尾のリンクで詳しく解説しています。

婚姻期間が2008年4月1日以降で、専業主婦など元配偶者の扶養に入っていた場合は、元配偶者との合意なく、単独で年金分割の手続きを進めることができます(3号分割)。元配偶者との話合いや、調停・審判を行う必要はありません。

まとめ

この記事では、離婚後におこなう手続きや再婚する場合の注意点、離婚後に慰謝料などを請求する方法について解説しました。 手続きの中には煩雑なものもあるので、自分でおこなうことが難しいと感じる人もいるかもしれません。そのような場合は、弁護士など専門家にサポートを依頼することで、スムーズに手続きを進めることができるでしょう。 また、離婚後に慰謝料や財産分与などを請求したくても、元配偶者と話し合うことに抵抗がある人もいるでしょう。弁護士に依頼すると、元配偶者との財産分与の交渉をすべて任せることができます。あなた自身は、元配偶者とコンタクトを取る必要はありません。 元配偶者側との交渉を弁護士が行うことによって、話合いを有利に進めてもらえることも期待できます。

次はこの記事をチェックしましょう

離婚後に役所などでおこなう手続きは、以下の記事で詳しく解説しています。

再婚相手との間に子供が生まれた場合の、嫡出否認の手続きは、以下の記事で詳しく解説しています。

離婚後に子供と同じ戸籍・同じ苗字になるための手続きは、以下の記事で詳しく解説しています。 離婚後に財産分与を請求する方法は、以下の記事で詳しく解説しています。

離婚後に養育費を請求する方法は、以下の記事で詳しく解説しています。 離婚後に年金分割を請求する方法は、以下の記事で詳しく解説しています。

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