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弁護士100人に聞いた「失敗しない弁護士の探し方」

はじめての弁護士探しに「どう選べばよいのかわからない」とお困りの方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

弁護士ドットコムでは、弁護士100名・相談者100名に「どんな観点で弁護士を選ぶと良いか」についてアンケートを実施しました。
アンケート結果をもとに、相談したい弁護士を見つけるチェックポイントを解説します。

目次

  1. アンケートから見えた傾向
  2. その分野に関する経験や専門性を見る
  3. 自分との相性を考える
  4. 無理なく相談できそうかをチェックする
  5. 実際に何人かの弁護士に会って決める
  6. 自分にあった弁護士を探す

アンケートから見えた傾向

相談者に聞いた「弁護士を探したとき、何を重視して選んだか?」1人柄・相性、2実績・経験、3専門性・注力分野、4費用。弁護士に聞いた「相談者が弁護士を選ぶ際、何を重視した方がよいか?」1実績・経験、2専門性・注力分野、3人柄・相性、4費用。

弁護士と相談者で、項目のラインナップは同じですが「人柄が優先か」「実績や専門性が優先か」で違いがありました。

ここからは、弁護士を選ぶ時のチェックポイントを、実際に投稿されたコメントとあわせて紹介します。

その分野に関する経験や専門性を見る

弁護士を利用する人のゴールはトラブルの解決であり、「解決してくれそうか」は重要な観点です。

1. その分野に力をいれているか?

弁護士の経験や専門性をはかるためには、弁護士が「何の分野に力を入れているのか」「相談したい分野の経験がどれくらいあるか」を確認するのがオススメです。

弁護士の注力分野をチェックする

弁護士が注力している分野は、その他の分野に比べ、得意な分野だったり、熱心に取り組んでいる分野であることが多いです。

プロフィールの自己紹介や挨拶文をチェックする

弁護士が「何を大切にしているか」や得意分野については、自己紹介や挨拶文の中に記載されていることが多いです。

専門性の高い相談については、弁護士会での委員会活動や特別な資格の有無、判例の有無、論文や著書の有無なども参考にするとよいでしょう。

2. 近い案件の実績があるか?

特殊な事案であれば特に、自分のトラブルに近い事案を解決したことがある弁護士の方が安心できるでしょう。

面談時に直接確認することもできますが、プロフィール上に過去に解決したことがある事例も掲載されているので、参考にしてください。

主な案件、解決事例をチェックする

弁護士が過去に取り扱ったことのある事例を掲載しています。トラブルの内容だけでなく、「弁護士が介入することでどんな成果があったのか」も確認できます。

感謝の声をチェックする

その弁護士に実際に相談や依頼をした方からの、口コミコンテンツです。「どのような案件を取り扱ったのか」「相談者から見てどんな点がよかったのか」などを確認できます。

このチェックポイントについてのアドバイス

弁護士からのアドバイス

「まずは自分が相談したい分野を積極的に取り扱っているかどうかが重要。その次に、実際に会って話してみて、説明がわかりやすいか、解決の方針を示してくれるか、信頼できそうだと感じるかが重要だと思います。最後に費用面で納得がいくかどうかがポイントかと思います。」

「相談したい分野について、HP等で取扱分野として掲載しているかどうか。弁護士であればどのような分野であっても大体は取り扱うでしょうが、HP等に取扱分野として掲載しているものは特に力を入れているものであるのが通常です。」

「ネットで検索して、当該事件の取扱事例数の多いところを選ぶ。取扱事例は、お客様の声などで選ぶ。(相談内容にもよるが)他人に相談できる内容のものなら、信頼できる人に紹介してもらうのもよい。」

相談者からのアドバイス

「弁護士と聞けば何でもいい方向に向かうとは限らず、弁護士の得意分野で探すべき」

「裁判弁護の依頼は地元だからという理由で選ぶより、例え県外でもその分野を得意とされている弁護士さんを選ばれた方が絶対に良いです。」

「どの分野に強い先生かです。離婚問題、刑事事件、損害賠償など色々ありますが、得意分野と実績で選ばれるとよいでしょう。全て得意と謳っている弁護士事務所は、やめた方がよいです。そんな弁護士は居ませんから。」

自分との相性を考える

弁護士と相談者の関係において、「相性」は重要な要素です。

依頼を検討する場合には数年単位の付き合いになるケースもありますので、コミュニケーションが苦痛とならない相手を選びましょう。

1. 話しやすそうか、信頼できそうか?

弁護士は、あなたのトラブル解決のために、あなたの状況を正しく理解する必要があります。普通なら人に話さないようなプライベートなことも伝えなければならないケースも多いので、話しやすさはとても重要です。

自己紹介の文章をチェックする

弁護士が書いた文章を読むことで、弁護士の考え方や人柄を推察することができます。

感謝の声 (口コミ) をチェックする

相談者の口コミには、弁護士の人柄についてのヒントが含まれていることが多いです。

このチェックポイントについてのアドバイス

弁護士からのアドバイス

「事件が解決するまでの間、その弁護士とは何度も打合せをしたりする必要があります。そのため、話しやすそうな弁護士であるかどうかは重要なポイントになると思われます。」

「弁護士紹介のページを見て、自分とフィーリングが合うかどうか。弁護士個人のブログがあれば、弁護士の人柄が分かって良いと思う。」

「HPなり弁護士ドットコムなりをきちんと確認すること。そういったところにも人となりが出ていると思うので,一度読んでみて,書いてあることがわかりやすかったり,人柄がよさそうだと思えば,実際に合って相談してもあまりギャップを感じないのでは。」

相談者からのアドバイス

ご自分の性格に合った方に依頼されたほうが良いと思います。どうしても相性はあるので。あと、弁護士さんに丸投げでなく弁護士さんと二人三脚で解決に向かっていく姿勢のほうが弁護士さんも頑張ってくれるような気がします。」

「まず、話をキチンと聞いてくれて自分の主張を理解してくれるか

親身になってくれる弁護士 (がよい)」

無理なく相談できそうかをチェックする

弁護士に相談する際、金銭面やアクセス観点で無理のない弁護士を選びましょう。

1. 事務所に通いやすそうか?連絡しやすいか?

実際に依頼したあとは、弁護士の事務所に何度か通うことになるケースが多いです。

あなたが通常どおり生活するなかでも、無理なく通える事務所を探すことをおすすめします。

事務所の立地

通える距離かという観点のほか、車を使う場合には駐車場の有無なども確認するとよいでしょう。

営業時間

ページの右サイドにあるお問い合わせ情報で、事務所の営業日や営業時間を確認できます。

2. 相談料が明確か、費用に無理はないか?

費用について、詳しい見積もりは面談後にもらえます。相談前には、「相談料がいくらくらいか」「支払い方法について無理はないか」「他の弁護士に比べて費用感が高すぎないか」をチェックしましょう。

初回相談料

弁護士との法律相談では、解決方針のアドバイスまでもらえることも多く、相談だけで解決するケースもあります。
そのため、30分5,000〜10,000円程度の料金設定としている事務所が多いです。一方で、最近は初回のみ無料で相談を受け付けてくれる弁護士も増えています。

初回相談無料の弁護士を探したい場合には、弁護士ドットコムで「初回相談無料」の検索条件で絞り込めます。

料金表

依頼を検討する場合、料金や支払い条件については、法律相談後に提示してもらえます。相談前の段階では、他の弁護士に比べて大きく料金設定が異ならないか程度を見ておきましょう。

支払い方法

クレジットカードを使えるか、分割払いが可能か。

法テラス利用可

法テラスの民事法律扶助サービス (弁護士費用の立替えや、無料での法律相談など) を利用できるかどうか。誰でも利用できるわけではなく、「一定水準より収入等が少ないこと」などの利用条件が設けられています。

このチェックポイントについてのアドバイス

弁護士からのアドバイス

相談料が明確かどうか。あとは、場所や相談日までのアポイントの対応で、親切な対応をしてくれるかがわかると思う。」

「①アクセスがよい場所に事務所があるかどうかと、②料金体系が明快かどうかから選定するのが良いと思います。」

「資力が少ない方は,法テラスを利用できるかを確認した方が良い。」

相談者からのアドバイス

「事前に証拠物品や相談することをまとめて、弁護士さんに分かりやすく説明し、相談者はどうしたいのか、その解決に必要な費用はいくらなのかを相談する。」

実際に何人かの弁護士に会って決める

「良さそう」と思える弁護士を絞り込んだら、実際に連絡をとってみましょう。可能なら複数の弁護士と面談したうえで、「この人なら」と思える人を選ぶのがおすすめです

連絡をとってからの流れを簡単に解説します。

連絡をとったらどうなる?

弁護士への最初の連絡 (問い合わせ) は、電話かメールで行います。
連絡すると、簡単なヒアリングのあとに、初回相談 (面談) の日程調整が行われる流れが多いです。

電話口では、以下を確認しておきましょう。

  • 初回相談の日時
  • 初回相談の料金
  • 用意しておくもの

初回相談前の準備

弁護士との法律相談の料金は、時間制で決まっていることが多いです。
時間を有効に使えるよう、初回相談の予約〜相談日までのあいだに以下を準備しておくとスムーズです。

  • 相談したい出来事を時系列でまとめておく
  • 自分はどうしたいのか、ゴールや希望を整理しておく
  • 証拠・資料を用意しておく(あれば)
  • 不利な事実も話す心の準備を

初回相談 (面談) の場でチェックしたいこと

実際に弁護士とコミュニケーションをとる初回相談 (面談) の場では、以下に気をつけるとよいでしょう。
何人かに会ってみて、しっくりくる弁護士を選ぶのがおすすめです。

1. 弁護士の説明について

  • 説明が具体的か?
  • 解決までの見通しを説明してくれるか?
  • 解決方針に納得ができるか?

2. 弁護士の相性について

  • 資料に目を通してくれるか、話を聞いてくれるか?
  • 話しやすいか、態度や人柄に違和感がないか?

3. 費用について

  • 説明が明確か?
  • 面談後:他の事務所に比べて、極端に高すぎないか?

このチェックポイントについてのアドバイス

弁護士からのアドバイス

「面談をして、なんとなくでも相性があうか、信頼できそうかどうかを見極めることが大切。無料相談のみならず、初回相談料の投資はおしまないでほしい」

「まずは弁護士ドットコムや事務所のホームページを調べて、ご相談者様が希望する弁護士の経験年数、性別、年齢、事務所の場所、初回相談料の有料無料の別などから、相談したい弁護士をピックアップするのがいいのではないかと思います。 そして、ある程度絞ったら、ご自身が納得されるまで複数の弁護士に相談してみて、最終的に依頼する弁護士を決めるのがいいと思います。」

「(面談の場で見たほうが良いのは)弁護士費用の明確さ、何にいくらかかるのか、明細まで確認、支払い時期も重要。弁護士の雰囲気、言いたいことが言えるか。人の話を聞かない弁護士は多い。長い付き合いなので信頼関係が築けることが何より大事。質問しづらいとか、偉そうだとか、なにか違和感を感じたらやめるべき。複数の法律事務所に相談するのも全然ありだと思う。」

相談者からのアドバイス

「ある弁護士は依頼を受けてくれましたが、別の弁護士は受けてくれませんでした。断られても何人かの弁護士に連絡をいれた方が良いと思います。」

「私の場合は配偶者の不貞だったが証拠が弱かったので、同じ内容の相談でも、弁護士によっては「この程度だったら高級バッグ買ってもらって終わりにしてみては」とか「この程度でも慰謝料請求できる。依頼していただけるなら、〇〇円」とか、「依頼していただけるなら、法テラスの審査を通せるか確認しましょう」等、様々でした。同じ内容の相談を何度も最初から説明するのはとても労力がいることだけど、何ヵ所か相談した方がいいです。感覚が違うなーと思ったら、依頼しない方がいいです。」

「弁護士の方は大切なパートナーです。長い付き合いになるので時間とお金が許せば納得いくまで探すべきです」

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