養育費に時効はある?未払い分を請求できる期間と方法を解説

離婚後、元配偶者から養育費が支払われないまま何年も経過してしまうと、「今からでも請求できるのかな?」「もう時効かも…」と不安になりますよね。

離婚時に養育費の取り決めをしていれば、過去の未払い分も遡って請求できますが、請求する権利には時効があります。放置すると古いものから順に時効が完成してしまうため、時効を止める適切な手続きを知ることが大切です。

今回は、時効をストップする方法や自治体の支援制度を解説します。

目次

  1. 養育費の時効とは?離婚時の取り決めで5年か10年に
  2. 時効10年になるのは「調停などの時点ですでに未払いだった分」だけ
  3. 養育費の時効を「止める・リセットする」は可能なの?
  4. 過去の「未払い養育費」どこまで遡って請求できるの?
  5. 自治体の養育費の立て替え・不払い支援とは?制度内容と相談窓口
  6. 養育費の自力回収は難しい?よくある3つのトラブルと対処法
  7. 養育費の時効を止めて未払いを回収:弁護士に相談するメリット
  8. よくある質問(FAQ)

養育費の時効とは?離婚時の取り決めで5年か10年に

養育費を請求する権利には「時効」があります。 そのため、相手が払わないからといって放置していると、未払い分は古いものから順番に時効が完成していきます。時効が完成した分は、相手に「時効だから払わない」と主張されると、支払いを求められなくなります。 時効までの期間は、離婚時の取り決め方法によって「原則5年」か「例外10年」に分かれるため、まずはご自身の状況がどちらに当てはまるか、以下の一覧表で確認してみましょう。

取り決め方法 時効期間
口約束 5年
離婚協議書(私的な書面) 5年
公正証書(公証役場で作成) 5年
家庭裁判所の調停(調停調書) 10年※
家庭裁判所の審判(審判書) 10年※
裁判(判決) 10年※

※10年になるのは、調停の成立や審判・判決の確定の時点で、すでに支払期限が来ていた未払い分だけです。その後に支払期限が来る分は5年です。

時効は原則5年|口約束・離婚協議書・公正証書で養育費を決めた場合

養育費を口約束や離婚協議書(夫婦間で作成した私的な書面)、公正証書で取り決めた場合、時効期間は原則として5年です。 たとえば、離婚時に「毎月3万円を支払う」と取り決めたケースでは、各月の養育費の支払期限がすぎてから5年経過で時効を迎えます。 公正証書は、「強制執行認諾文言」(支払いが滞ったら直ちに強制執行を受けても構わない、という一文)の記載により、未払い時には強制執行もできる法的効力のある書類ですが、時効期間は「5年」のままである点には十分な注意が必要です。

例外10年の時効|調停・審判・裁判で養育費を決めた場合

家庭裁判所の調停や審判、裁判(判決)で養育費を決めた場合は、法律上「確定判決等によって確定した権利」として扱われるため、その時点ですでに支払期限が来ていた未払い分は、例外的に時効期間が10年に延びます。

時効5年か10年かのほか「強制執行できるか」も異なる

離婚時の取り決め方法によって異なるのは、養育費の時効期間だけではありません。 万が一相手が支払いをストップした際、「すぐに相手の給料や預金口座の差し押さえ(強制執行)ができるか」という点も、養育費の取り決め方で大きく異なります。差し押さえは時効をリセットする手段の一つでもあるため、すぐに強制執行できるかどうかは、時効が迫ったときにとれる手段にも関わります。

すぐに強制執行【できない】|口約束・離婚協議書

法的な強制力がないため、未払い分を回収するには、まず訴訟や調停などの手続きをとる必要があります。

すぐに強制執行【できる】|公正証書・調停・審判・裁判

改めて調停や裁判をしなくても、裁判所に申し立てて相手の財産を差し押さえることができます。 ※公正証書の場合は、「強制執行認諾文言」が記載されていることが条件です。

これから取り決める場合、公正証書にしておけば同じ効力を持たせられます。

関連記事【文例あり】養育費の公正証書の作り方と費用・必要書類まとめ →

時効10年になるのは「調停などの時点ですでに未払いだった分」だけ

調停・審判・判決で決めた場合でも、時効がすべて「10年」になるわけではありません。10年になるのは、調停が成立した時点や、審判・判決が確定した時点で、すでに支払期限が来ていた未払い分だけです。 たとえば、2021年4月に家庭裁判所の調停で養育費を取り決めた場合の時効は、

  • 調停の時点で未払いとなっている過去の養育費:調停が成立した2021年4月から10年
  • 調停後の2021年5月以降の養育費:各月の支払期限から5年


となるのです。 調停の後に支払期限が来た分は、5年で順に時効が完成していくため、未払いが続いている場合は、内容証明郵便での請求(催告)や強制執行で早めに時効を止めることが大切です。

そもそも過去の分をどこまで遡って請求できるのかは、以下で解説しています。

関連記事過去の養育費は遡って請求できる?取り決めあり・なしの違いと時効のルール →

時効までの「カウント」はいつから始まる?

時効のカウントダウンは、各月の養育費の支払期限が到来した時点から始まります。これを「起算点」と呼びます。 たとえば、「毎月末日に5万円を支払う」という取り決めの場合、2020年1月分の養育費の起算点は2020年1月31日です。この日から5年または10年が経過すると時効を迎えます。

みんなの法律相談に寄せられた相談

調停裁判で決められた養育費

相談者の疑問 【相談の背景】
家庭裁判所で養育費の支払いは子が大学を卒業する2026/3月までと合意し裁判官から書面をいただきました>>> 質問の続きを見る

成田 康宏の写真 弁護士の回答成田 康宏弁護士 【質問1】裁判所で締結した養育費の支払い期限2026/3を過ぎても未納の養育費の支払い義務は相手方にありますか?
→ あります。消滅時効期間は各支払期限から5年とご理解ください。>>> 回答の続きを見る

養育費の時効を「止める・リセットする」は可能なの?

時効が迫っていても、適切な手続きを行うことで、時効をストップさせ権利の消滅を防ぐことが可能です。 法律上、時効を止める仕組みには「一時停止」と「リセット」の2種類があります。 この2つの違いを理解しておきましょう。

時効を迎える前に取るべき回収の手順は、以下で解説しています。

関連記事養育費の未払いを回収するには?5つの手順と法的手続きを解説 →

時効の「一時停止(完成猶予)」と「リセット(更新)」の違い

時効を止める仕組みは、大きく分けて次の「完成猶予」と「更新」の2種類です。

  • 完成猶予(一時停止):一定の間、時効が完成しないようにする(催告なら届いてから6ヶ月、調停・訴訟・強制執行ならその手続きが終わるまで)
  • 更新(リセット):時効のカウントをゼロに戻し、新たに数え直す


種類 具体例
完成猶予 内容証明郵便で支払いを請求(催告)
更新 ・強制執行(差し押さえ)
・債務の承認(相手が未払いを認める)
・裁判の確定(調停での確定など)

ここでは表のうち、新たに裁判を起こす必要がある「裁判の確定」を除いた3つの手段について詳しく解説します。

方法1:内容証明郵便で「催告」を送る|6ヶ月の一時停止

最も手軽なのが、郵便局の「内容証明郵便」を使って相手に支払いを求める(催告する)方法です。内容証明郵便で送ると、「いつ、誰が、誰に、どのような内容を送ったか」が郵便局に記録として残ります。 催告が相手に届くと、届いた時点から6ヶ月間、時効の完成が猶予されます。時効期間が過ぎる前に届いている必要があるため、届いた日を証明できる「配達証明」を付けて送ると確実です。 ただし、催告で得られるのは6ヶ月の猶予だけで、あくまで「時間稼ぎ」の手段です。猶予されている間にもう一度催告をしても、猶予はそれ以上延びません。この6ヶ月の間に次の手続きに進まないと、時効が完成してしまいます。

  • 公正証書(強制執行認諾文言付き)・調停調書・審判書などがある場合:強制執行の申立て
  • 口約束や離婚協議書で決めた場合:訴訟の提起、または家庭裁判所への調停の申立て


養育費の未払い請求に使える内容証明郵便(催告書)テンプレート

以下のテンプレートは、コピーしてご利用いただけます。[○○]部分等をご自身の状況に合わせて書き換えてください。 なお、相手と直接やり取りしたくない場合は、弁護士に依頼して「弁護士名義」で送ってもらう方法もあります。依頼すれば、その後の相手とのやり取りも弁護士に任せられます。

催告書

令和○年○月○日

[東京都○○区○○町○丁目○番○号]
○○ ○○ 殿

〒○○○-○○○○
東京都○○区○○町○丁目○番○号
請求者 ○○ ○○

私は、あなたとの間で、令和○年○月○日付離婚協議書(または公正証書)により、長男○○(令和○年○月○日生)の養育費として、毎月末日に金○万円を支払う旨の合意をいたしました。

しかしながら、令和○年○月分から令和○年○月分まで、合計○ヶ月分、金額にして○○万円の養育費が未払いとなっております。

つきましては、本書到達後○日以内に、下記口座へお振込みくださいますよう、催告いたします。

なお、期限までにお支払いいただけない場合には、法的措置を講じる所存ですので、あらかじめ申し添えます。

【振込先】
○○銀行 ○○支店 普通預金 口座番号○○○○○○○
口座名義:○○ ○○

以上

※本テンプレートは一般的な参考例として提供しており、法的効果を保証するものではありません。ご自身の状況に応じた内容かどうか、弁護士などの専門家にご確認のうえご利用ください。

方法2:差し押さえ(強制執行)してリセットする

公正証書(執行認諾文言付き)や調停調書などの書類がある場合は、裁判所を通じて相手の給料や預金口座を差し押さえる「強制執行」ができます。 強制執行を申し立てると、その時点から時効の完成が猶予され、手続きが終わった時点(取立てが完了した時点など)で時効が更新(リセット)されて、新たに5年または10年のカウントが始まります。 (※ただし、手続きを途中で自ら取り下げたり、書類の不備で却下されたりした場合はリセットされません。その場合も、手続きが終わってから6ヶ月間は時効の完成が猶予されるため、その間に改めて手続きをとる必要があります) なお、養育費の場合、相手の給料は手取り額の2分の1まで(手取りが月66万円を超える場合はそれ以上)差し押さえることができ、一度申し立てれば、未払い分を回収し終わるまで毎月の給料から回収が続きます。 また、調停調書や審判書がある場合は、家庭裁判所から電話などで支払いを促してもらう「履行勧告(りこうかんこく)」という無料制度もあります。ただし、履行勧告では時効は止まらないため、時効が迫っている場合は、先に催告や強制執行で時効を止めておく必要があります。

方法3:相手に「未払いを認めてもらうこと(債務の承認)」でリセットする

相手が未払いの養育費があることを認めると、法律上「債務の承認」とみなされ、その時点で時効が完全にリセット(更新)されます。実際に支払ってもらわなくても、認めるだけで承認になります。養育費の一部を支払ってもらった場合も、たとえ1円でも承認にあたります。 ただし、相手と連絡が取れなかったり、すでに相手が「時効だから払わない」と主張している場合は、この方法は使えません。相手と連絡が取れない場合は、催告や強制執行で時効を止めることになります。 相手が「来月払うから待って」と言った場合も同じです。ただし、口頭のやり取りだけでは、後から承認があったことを証明できず、時効がリセットされたと主張できません。以下のような方法で、承認の記録を残しておくことが大切です。

  • 少しでも振り込んでもらう(通帳やネットバンキングに履歴を残す)
  • 「〇〇円の未払いを〇日までに払います」と言うLINEやメールをもらい保存する
  • 念書を書いてもらう(未払い額と支払いの意思を記した書面にサインをもらう)


みんなの法律相談に寄せられた相談

養育費の督促につきまして

相談者の疑問 【相談の背景】
数年前に調停離婚した元夫に先月面会交流の日程調整でLINEを送りましたが、未読無視されています。>>> 質問の続きを見る

弁護士の写真 弁護士の回答 お困りかと思いますので、回答いたします。今月月初めまでの養育費の振り込みがないのであれば、そのようにラインで催促して良いかと思います。>>> 回答の続きを見る

過去の「未払い養育費」どこまで遡って請求できるの?

未払い養育費の請求可否 過去の未払い分を遡って請求できるかどうかは、「離婚時に養育費の取り決めをしていたかどうか」によって可否が異なります。

離婚時に取り決めを「していた」場合:過去5〜10年分を請求可能

離婚時に、公正証書や調停、あるいは口約束や夫婦間の協議書であっても、養育費の取り決めを「していた」場合は、時効期間内(5年または10年)の未払い分はすべて遡って請求できます。 たとえば、調停で「月5万円」と決まったのに、その後8年間一度も支払われていない場合でも、調停調書があれば、8年分(480万円)をまとめて請求することができます。ただし、相手に「時効だから払わない」と主張されると、支払期限から5年が過ぎた古い3年分(180万円)は支払いを拒まれ、差し押さえで回収できるのも直近5年分(300万円)になります。

みんなの法律相談に寄せられた相談

一回養育費の未払い(1ヶ月分)を確認した時点での強制執行について

相談者の疑問 【相談の背景】
お互い弁護士を立て、離婚調停で養育費の支払いを月にいくら、何歳までと決めました。>>> 質問の続きを見る

吉田 英樹の写真 弁護士の回答吉田 英樹弁護士 お困りかと思いますので、お答えいたします。調停調書に養育費の支払義務が明記されており、>>> 回答の続きを見る

離婚時に取り決めを「していなかった」場合:過去分は原則不可

離婚時に養育費の取り決めをしていなかった場合、後から過去分を遡って請求することは原則としてできません。 裁判所の実際の運用(実務)では、養育費は「請求した時点から将来に向かって発生するもの」という考え方が一般的だからです。 ただし、これは家庭裁判所の審判で決める場合の原則で、相手が話し合いに応じれば、過去分を含めて支払いを合意することもできます。 また、取り決めをしていなかった場合でも、これから先の養育費は今からでも請求できます。家庭裁判所の実務では、調停を申し立てた時点だけでなく、内容証明郵便などで請求した時点から支払いを認めることもあるため、まず内容証明郵便で請求しておくことが大切です。

みんなの法律相談に寄せられた相談

養育費について

相談者の疑問 【相談の背景】
養育費というものは離婚前に金額など取り決めておかないと、離婚後ではこのような話はできないのでしょうか。>>> 質問の続きを見る

原田 和幸の写真 弁護士の回答原田 和幸弁護士 大丈夫ですよ。基本的にはお子様が成人するまでいつでも請求できます。>>> 回答の続きを見る

時効後でも養育費回収の可能性はある?

たとえ法律上の時効期間(5年または10年)が過ぎていても、相手が「時効だから払わない」という主張(法律用語で「援用:えんよう」)をしなければ、実際には未払い分を回収できる可能性はあります。 時効は、期間が過ぎただけで自動的に支払い義務が消滅するわけではなく、相手側が「時効を援用する」と意思表示して初めて、法的に支払いを拒否できるようになるためです。 また、時効期間が過ぎた後でも、相手が未払いを認めたり一部を支払ったりすれば、その後に時効を主張することは認められなくなります。時効期間が過ぎた未払い分の回収を検討される場合は、一度、弁護士への相談をおすすめします。

自治体の養育費の立て替え・不払い支援とは?制度内容と相談窓口

2026年現在、一部の自治体では、養育費の不払いを支援する「立て替え制度」や独自の支援制度の導入が進んでいます。 これは、養育費が支払われない場合に、自治体と提携する保証会社などが一時的に養育費を立て替え、その後、相手方に対して自治体側が回収を行う仕組みです。 ただし、制度の内容や利用条件、対象者は自治体によって大きく異なります。 そのため、まずはお住まいの自治体に、利用できる養育費支援制度があるか相談してみるとよいでしょう。

養育費の自力回収は難しい?よくある3つのトラブルと対処法

法律上は養育費を請求する権利があっても、実際に自分で回収を進めるにはいくつかの壁が存在します。 特に、相手の所在が分からない場合や、巧みに支払いを引き延ばされる場合、あるいは相手と関わること自体が怖い場合などは、自力での解決が困難になりがちです。

養育費の自力回収で直面しやすいトラブルと解決策

養育費の請求・回収でよくあるトラブルと、その具体的な対処法を見ていきましょう。

トラブルの状況 自力での限界と弁護士に依頼するメリット
相手の所在不明 【自力では】住所や勤務先が分からず、請求手段がない
【弁護士なら】住民票や戸籍を取り寄せて住所を調べられる場合があるほか、裁判所の手続きで勤務先がわかることもある
意図的な「時効待ち」 【自力では】「少し待って」と言われ法的手続きを遠慮してしまう
【弁護士なら】的確なタイミングで法的手続き(催告や調停)を代行
接触や交渉が恐怖 【自力では】精神的負担が大きく挫折しやすい
【弁護士なら】代理人としてすべての交渉を代行してくれる

1.相手の現住所や勤務先が不明・連絡をブロックされた

相手の住所や勤務先がわからず、連絡の手段もなければ、自力での請求は行き詰まります。 このような場合は、弁護士に依頼して現住所などを調べてもらう方法があります。弁護士は、依頼を受けた事件に必要な範囲で住民票や戸籍を取り寄せられる(職務上請求)ため、所在がわからず連絡も途絶えている相手でも、住所がわかれば調停などの法的手続きへ進めます。ただし、相手の住所を第三者に知らせない措置がとられている場合などは、取り寄せられないこともあります。

2.相手が意図的な「時効待ち」をして、養育費を逃れようとする

相手に未払い分を請求した際、「今は苦しいから少し待って」と言われてしまうと、「波風を立てたくない」と遠慮して強く出られない方は少なくありません。 しかし、その心理を利用して支払いを引き延ばし、時効が完成するのを待って養育費から逃れようとするような相手には要注意です。 「払う」「少し待って」と言うことも未払いを認めていることになり、時効はリセットされますが、口約束だけでは後から証明できません。時効を止めるには、内容証明郵便の送付や調停申立てといった法的手続きが効果的です。

3.相手との接触や交渉が怖い

離婚の原因がDVやモラハラだった場合、相手との接触や話し合いは、精神的に大きな負担となります。中には、養育費の請求に逆上した相手から報復されるのでは?と不安になる方もいます。 このような場合、自力での請求を進めるのは危険です。まずは一度、弁護士に法律相談してみるのがおすすめです。

養育費の時効を止めて未払いを回収:弁護士に相談するメリット

自分で養育費の時効を止める手続きや、未払いの養育費の請求を進めるのが難しいと感じる場合は、弁護士へ相談・依頼することで以下のようなメリットがあります。 弁護士に相談するメリット:

  • 請求できる金額がわかる
  • 時効を止めるために「まず何をすべきか」のアドバイスがもらえる
  • 離婚時の取り決めに応じた最適な対応策がわかる


さらに、弁護士に依頼した場合には、以下のメリットが受けられます。 弁護士に依頼するメリット:

  • 相手と一切関わらずに済む
  • 相手が所在不明でも手続きを進められる可能性がある
  • 差し押さえ(強制執行)まで一貫して任せられる


弁護士費用で赤字にならない?「費用倒れ」を回避する考え方

「弁護士に依頼すると、費用の方が高くなって損をするのでは?」と不安に思う方も多いでしょう。 確かに費用はかかりますが、もし時効を止めて未払い分をしっかりと回収できれば、手元に残るお金はプラスになるケースがほとんどです。また、時効を止める手続きをすることで、「これから将来にわたって受け取れるはずの養育費」も継続して守ることができます。 初回の法律相談を無料で行っている法律事務所もあるので、まずは無料相談を利用して、費用倒れのリスクを含めて、今後の見通しを聞いてみるのがおすすめです。

よくある質問(FAQ)

∨ Q1. 子どもが成人した後でも、過去の未払い養育費は請求できますか?

はい。子どもが成人した後でも請求できます。養育費を受け取る権利は、子どもが成人した後も「金銭債権(借金と同じような扱い)」として残るためです。ただし、支払期限から時効期間が過ぎた分は、相手に「時効だから払わない」と主張されると支払いを拒まれます。

∨ Q2. 相手が自己破産してしまった場合、養育費の支払いはどうなりますか?

相手が破産しても、養育費の支払い義務はなくなりません。養育費は「非免責債権」といって、自己破産しても消えない特別な義務として扱われます。ただし、破産の手続きが続いている間は、それまでの未払い分を差し押さえることはできません。

∨ Q3. 離婚から5年以上経ち、一回も請求していません。もう手遅れですか?

いいえ、手遅れとは限りません。時効は離婚した日からではなく、毎月の養育費の支払期限ごとに数えます。そのため、離婚時に養育費の取り決めをしていれば、直近5年以内に支払期限が来た分は時効が完成しておらず、請求できます。取り決めをしていなかった場合、過去の分を遡って請求することは原則としてできませんが、これから先の養育費は今からでも請求できます。早めに弁護士などの専門家へ相談することをおすすめします。

この記事の監修者
小林 芳郎弁護士のプロフィール画像
マイタウン法律事務所新横浜事務所
小林 芳郎 弁護士
(神奈川県弁護士会)
監修者のプロフィールを見る

この記事は、公開日時点(2026年06月09日)の情報や法律に基づいています。

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