離婚・男女問題の「トラブル体験談」- case 02
性格の不一致で夫と離婚 - うつ病を患いながら離婚を成立
主な争点
性格の不一致による離婚、うつ病、新居の処分解決手段
調停離婚
- Bさん(20代女性 / 公務員)
- 夫20代 / 会社員
- 子どもなし
- 婚姻期間1年間
離婚を決意した理由
夫との共同生活が苦痛に…。精神的に追い詰められて離婚を決意。
結婚1年目のBさんは、夫と共働きの二人暮らし。当時仕事に追われていたBさんは、家庭内での夫の態度に違和感を覚えるようになっていました。
Bさんの夫は、結婚当初に決めた「家事は分担する」という約束を守らず、早く帰ってもテレビばかり観ていました。
その他にも、夜遅く自宅で仕事をしている横で大音量でテレビを観ながら笑っている、悩みを相談しても共感もアドバイスもしてくれない……など、夫の配慮の無さを感じるシーンが多くありました。
Bさんは、話し合いの機会を何度も設けて状況を改善しようとしました。
その度に、家事を分担する、家で仕事をしているときには配慮する……など、二人で話し合って約束を決めましたが、夫はどれも守ろうとせず、次第にBさんの心は夫から離れていきました。しばらくして、かねての夫の希望であった新居が建ったものの、結局は家庭内別居状態となってしまいます。
弁護士に依頼したキッカケ
音信不通になってしまった夫。離婚交渉を進めるため弁護士に相談することに。
Bさんは、夫に離婚の意思を伝えました。
夫は離婚を強く嫌がり、Bさんが帰宅するたびにBさんを捕まえ「離婚したくない!」と主張したり、Bさんが浮気をしているのではと勘ぐったりするようになりました。
次第にストレスと嫌悪感を募らせていったBさんは、ある日「疲れて帰ってきて、そんな話をしたくない」と泣きながら夫に訴え、それをきっかけに家を出ました。
別居後、Bさんは自分がうつ病になってしまっていることに気づきます。
Bさんは夫に、とにかく離婚したいこと、新居については引き取って欲しいことを伝えました。夫は、「離婚したくない」の一点張りで、次第にBさんからの連絡を拒否するように。
夫と連絡が付かなくなってから3ヶ月が経ち、Bさんは悪化したうつ病を抱えながら、どうしてよいか分からず途方に暮れていました。
そんなタイミングで、母親から「相談者に寄り添って相談にのってくれる弁護士事務所がある」という話を聞きました。弁護士は費用が高いイメージだったので不安もありましたが、止まってしまった状況を前向きに進めるため、まずは相談することにしました。
弁護士のサポートを得て、解決へ
弁護士からアドバイスを受け、調停離婚を目指す
初回相談の場で弁護士は、丁寧にBさんの話を聞き、夫と連絡する方法として調停離婚を申し立てて呼び出す方法や、弁護士から呼び出して話をする方法などを提案してくれました。また、共同名義で購入してしまった新居については、売却可能性や支払い能力を考慮し、自己破産という手段も検討できることを教えてくれました。
Bさんは夫に会うとパニック障害を起こすようになっていたため、自分で夫と交渉することができませんでした。そのため、夫との離婚の交渉と、書類作成など神経をつかう細かな作業の代行を弁護士に依頼しました。
依頼後、まず弁護士から夫を呼び出しをしてもらいましたが、夫は「忙しい」と理由をつけて対応しませんでした。次の手段として離婚調停の申し立てを行うと、裁判所からの呼び出しを受けた夫は漸く交渉の席につきました。
担当の弁護士は、夫との共同生活でBさんがうつ病になってしまったことを引き合いに出しつつ、病状が更に悪化する前に離婚すべきであることを強く夫に伝えてくれました。
当初は強く離婚を拒否し、連絡まで絶っていたBさんの夫でしたが、弁護士の説得を受け入れ離婚を承諾。その後、新居の処分や財産分与についての調停を実施し、別居から半年後に離婚が成立しました。
弁護士に依頼した結果

- 調停離婚の成立
- 自己破産による新居の処分を決定
- 自己破産後に所有が許可される範囲で、財産分与を取り決め
とにかく離婚したいと考えていたため、元夫と連絡が付かなくなった時には途方に暮れました。そんな中で弁護士に相談して、夫の呼び出し方が分かったこと、別居したことと病気になったことが離婚に有利に働くと教えてもらえたことが、とても心強く感じられました。
担当してくれた弁護士はテキパキと仕事をこなす方で、少し厳しい面もありましたが、元夫を強い言葉で説得し確実に離婚交渉を進めてくれたので良かったと思います。
Bさんの弁護士活用ポイント
連絡のつかない元夫を交渉のテーブルに呼び出すことができた

Bさんのケースでは、離婚をしたくても相手が交渉に応じないというのが第1の問題でした。相手が交渉のテーブルに着こうとしない場合には、離婚調停を申し立てることにより、裁判所から呼び出してもらうことが可能です。また、相手の連絡先がわからないという場合でも、弁護士に依頼することで連絡が可能となる場合があります。
Bさんに代わって、
毅然とした態度で元夫を説得してもらった
毅然とした態度で元夫を説得してもらった

Bさんの元夫は離婚をなかなか承諾しませんでしたが、弁護士はBさんの病状を引き合いに出しつつ、毅然とした態度で元夫を説得してくれました。
性格の不一致を理由とする離婚の場合には、夫婦双方の合意がなければ離婚の成立が困難です。Bさんのケースではうつ病という状況はあったものの、それを理由に一方的に離婚を成立させるのはやはり難しく、元夫の合意が必須であったといえるでしょう。
弁護士は訴額の制限なく、交渉・文書作成などあらゆる法律行為を代行することができます。交渉を代行してもらえば、調停時に相手の出方に応じた臨機応変な対応が可能となるため、迅速な紛争解決を期待できます。
新居の処分方法について、
解決方法を示してもらった
解決方法を示してもらった

ローンが残っている新居の処分をめぐって、売りに出す・一方が引き取るという選択肢がどちらも経済的に成立しないことから、両者の意見が対立しました。
Bさんのケースでは弁護士に相談したことで、自己破産による処分が可能であると判断されたため、落とし所を見つけることができました。その後の財産分与に関しても、破産後に所有が可能な範囲でしたので、折半することができました。
このように自分達だけでは解決しにくい意見の対立がある場合でも、専門家の知識があれば、可能な選択肢を知った上で最良のアクションを選択しやすくなるというメリットがあります。
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