離婚届の書き方【令和8年版・記入例つき】必要書類と提出前の注意点を解説

離婚届は、記入ミスや必要書類の不足があると受理されないことがあります。

この記事では、令和8年版の離婚届の書き方を項目別に画像つきでわかりやすく解説。証人欄や訂正方法、提出時の持ち物、相手が書かない・勝手に出されそうな場合の対処法まで紹介します。

目次

  1. 書く前に要確認!離婚届の基本ルールと準備
  2. 【見本画像あり】迷わず書ける!離婚届の正しい書き方
  3. 証人欄の正しい記入ルールといない時の解決策
  4. 書き間違えたときの離婚届の正しい訂正方法
  5. 離婚届の提出先・必要書類と一人で出す際の手順
  6. 相手が書いてくれない・勝手に出されそうな時の対処法
  7. よくある質問(FAQ)

書く前に要確認!離婚届の基本ルールと準備

離婚届は戸籍という重要な公的記録のベースになるため、少しの記入ミスやルールの勘違いで役所から差し戻されてしまうことがあります。 書き直しや再提出の手間を防ぐため、まずは書き始める前に知っておくべき「基本ルール」を確認しましょう。

離婚届はどこでもらえる?用紙は「全国共通」非居住地での提出もOK

離婚届は、全国の市区町村役場(戸籍住民課などの窓口)で無料でもらえます。 用紙は全国共通(※)のため、日本全国どこの役所でもらった用紙を使っても問題ありません。 また、提出先についても、現在の住所地や本籍地だけでなく、実家や新しい別居先などの非居住地(一時的な滞在地)の役所でも提出可能です。 ※自治体によっては、宛先欄に「〇〇市長あて」と最初から印字されていたり、自治体独自のアンケート欄があったりするなど、少しデザインが違うことがあります。宛先が違う場合は二重線で消して正しい宛先(提出先の市長など)を書き直せばそのまま使えます。

ネットでダウンロード・印刷した離婚届は使える?

自治体のホームページ等にダウンロードできる離婚届がある場合は、自身でダウンロードし、印刷した離婚届も使用可能です。 ただし、必ず「A3サイズの白紙」に印刷しましょう。それ以外の用紙に印刷されたものは、受理されない可能性があります。 また、実際に記入する際は、以下の点にも注意しましょう。

  • 「押印」は不要(法改正により夫婦・証人ともに自筆の署名のみでOK)
  • 消えるボールペンで書かない(黒インクのボールペンか万年筆)
  • 修正テープ・修正液は使用不可※


※間違えた場合は、二重線を引いて近くに訂正します。

【見本画像あり】迷わず書ける!離婚届の正しい書き方

離婚届を書き始める前に、まずは「必須の記入項目」を把握しておきましょう。 【全員共通の必須項目】

  • 届出の日付・宛先
  • 氏名・生年月日・住所・世帯主の氏名(※住民票通りに)
  • 本籍と筆頭者の氏名(※戸籍通りに)
  • 父母の氏名・続き柄
  • 離婚の種別
  • 届出人(夫婦)の自筆署名

【該当する方のみの記入項目】

  • 旧姓に戻る場合:婚姻前の氏にもどる者の本籍
  • 届出の時点で別居している場合:同居の期間、別居する前の住所
  • 国勢調査が行われる年度に離婚届を提出する場合:夫妻の職業
  • 協議離婚の場合:証人2名の自筆署名

【未成年の子どもがいる場合の必須項目】

  • 未成年の子の氏名(親権者の指定) ※空欄だと絶対に受理されません!
  • 子育ての分担・親子交流・養育費の取り決め有無のチェック欄

届出の日付・宛先

日付は、実際に役所に離婚届を「提出する日」を和暦で記入します。郵送の場合はポストに投函する日を書きます。 宛先は、 提出先の市区町村長を記入します。
(例:「港区長」「横浜市長」など)
離婚届の日付・宛先

氏名・生年月日・住所

離婚する夫と妻、それぞれの氏名・生年月日・住所を記載します。
氏名・住所は、住民票の記載の通りに正確に書きます。「1-2-3」などの省略はNGです。
離婚届の氏名・生年月日・住所

本籍と筆頭者の氏名

戸籍に記載されている「本籍地」と「筆頭者」を記入します。本籍地は、
現住所とは違うケースも多いため、必ず戸籍謄本などで確認しながら書いてください。
離婚届の本籍と筆頭者の氏名

父母(および養父母)の氏名・続き柄

夫婦それぞれの父母の氏名を書きます。父母の離婚などで氏名が変わっている場合は、現在の氏名を記入します。また、すでに父母が他界している場合も記載が必要です。 続き柄は、長男・長女は「長」、次男・次女は「二」、三男・三女以降は「三」のように書きます。 離婚届の父母の氏名・続き柄

離婚の種別

協議離婚、調停、審判、和解、請求の認諾、判決のなかから、自身が該当する離婚の種別をチェックします。協議離婚以外の種別では、成立日、認諾日、確定日も記入します。 離婚届の離婚の種別

婚姻前の氏にもどる者の本籍

夫婦の戸籍から離脱する側(夫または妻)が、離婚後にどうするかを決める欄です。
もとの戸籍に戻る場合は、婚姻前の本籍地と筆頭者を記入。新しい戸籍をつくる場合は新本籍を記入します。
なお、離婚後も婚姻中の苗字を使い続ける場合(婚氏続称)は、この欄は何も書かず、代わりに「離婚の際に称していた氏を称する届」を同時に提出します。
離婚届の婚姻前の氏にもどる者の本籍

同居の期間・別居する前の住所(別居済みの場合のみ)

届出の時点で別居している場合は、

  • 同居期間の開始年月:「結婚式を挙げた年月」か「同居を始めた年月」の早い方
  • 同居期間の終了年月:別居した年月

を、それぞれ記載します。
さらに、別居する前の住所も記入します。
離婚届の同居の期間・別居する前の住所

夫婦の職業

国勢調査が行われる年に離婚する場合のみ記入します。それ以外の年に提出する場合は空欄で構いません。 離婚届の夫婦の職業

未成年の子の氏名(未成年の子どもがいる場合のみ)

18歳未満の子どもがいる場合は、「父母双方」「父」「母」のいずれかの欄に、子の氏名を記載します(複数いる場合は全員分)。ここが空欄の場合、離婚届は受理されません。 「離婚後の子育ての分担」「親子交流」「養育費」について、取り決めをしているかどうかのチェック欄にもチェックを入れます。
離婚届の未成年の子の氏名 離婚届の離婚後の子育ての分担

届出人署名

夫婦それぞれが直筆で署名します。押印は不要(任意)です。 障害などの理由で自署ができない場合は、代筆が認められます。その際は、「その他」欄に、代筆であることと、その理由(例:「〇〇(理由)により自署できないため、〇〇(代筆者名)が代筆」など)を記載します。 ただし、代筆の条件は、窓口によって異なる場合があるため、一度提出先に確認しましょう。
離婚届の届出人署名

証人欄の正しい記入ルールといない時の解決策

当事者間の話し合いによる「協議離婚」の場合、離婚届の右側にある証人欄に2名分の自筆署名が必須です。(※調停や裁判などの場合は、裁判所が関与しているため証人は不要です) 証人欄に不備があると受理されないため、正しいルールと頼む際の注意点を確認しておきましょう。

証人になれる人の条件・代筆の可否

証人になれる条件は、「当事者以外の18歳以上(成人)であること」の1点のみです。外国籍の方でも問題ありません。 証人欄は、証人本人が、氏名・生年月日・住所・本籍を自筆で記入します。押印は不要ですが、本人以外が、勝手に書いたりすると、文書偽造の罪に問われる恐れがあるため絶対にNGです。
離婚届の証人欄の書き方

頼める人がいない場合は、離婚届の「証人代行サービス」も

離婚届の証人とは、夫婦双方に「離婚の意思」があることを、夫婦以外の第三者が確認し証明するだけであり、離婚後の借金や養育費などを連帯保証するような法的な責任は一切発生しません。 そのため、お互いの両親や兄弟、友人などに頼むのが一般的です。 ただし、周囲に離婚を知られたくない、頼める人がいないといった場合は、行政書士事務所や専門業者の「証人代行サービス」を利用する方法もあります。費用は数千円程度が目安で、郵送や対面で対応してもらえることが多いです。

書き間違えたときの離婚届の正しい訂正方法

離婚届の記入中に書き間違えてしまっても、新しい用紙に一から書き直す必要はありません。以下の手順で訂正しましょう。 なお、訂正する際に、修正テープや修正液は、絶対に使わないようにしてください。

  • 間違えた箇所に二重線を引く。
  • その上、またはすぐ横の空いたスペースに正しい内容を記入する。
  • 訂正した箇所のすぐ近くの余白に、間違えた本人が自筆で署名をする。(※)


※自治体によっては「二重線にかかるように署名」「欄外に捨印の代わりとなる署名」を求めるなど運用が異なります。訂正する場合は、提出先の役所に確認しましょう。

離婚届の提出先・必要書類と一人で出す際の手順

離婚届が書き上がったら、いよいよ役所へ提出です。手続きをスムーズに終わらせるために、必要な持ち物と提出期限を確認しておきましょう。

提出に必要なものリスト【戸籍法改正】で戸籍謄本は原則不要に

提出の際は、以下を準備して窓口へ向かいます。

  • 記入済みの離婚届 窓口に行く人の本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証、パスポートなど顔写真付きのもの)
  • (裁判所を介した離婚の場合のみ)調停調書や判決書の謄本など


以前は、本籍地以外の役所に提出する場合「戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)」を添付する必要がありましたが、令和6年3月の戸籍法改正により、現在は全国どこの役所に提出する場合でも戸籍謄本の添付は原則不要となっています。

離婚届の提出は一人でもOK

離婚届は、夫婦のどちらか一方が単独で窓口に提出しても問題なく受理されます。 窓口に行った本人の本人確認が行われ、その場にいなかったもう一方の配偶者には、後日役所から「離婚届を受理しました」という通知(受理通知書)が郵送されます。これは、勝手に離婚届が出される不正を防ぐためのルールです。

離婚届の提出期限

離婚届の提出期限は、離婚の「種類」によって異なります。

離婚の種類 提出期限 詳細
協議離婚 期限なし 提出し、受理された日が「離婚成立日」になる
・調停
・審判
・裁判離婚
10日以内 調停の成立(または裁判の確定)から10日以内

相手が書いてくれない・勝手に出されそうな時の対処法

離婚手続きに関して、話し合いがまとまらなかったり、相手の行動に不安を感じたりする場合は、一度弁護士へ相談することをおすすめします。 ここでは、よくある2つのトラブルと、その対処法を確認しておきましょう。

相手が離婚を拒否している場合|協議離婚から調停離婚へ

協議離婚は、あくまで「お互いの合意」が前提です。相手が離婚に納得しておらず、離婚届への署名を拒否している場合、無理やり書かせたり、勝手に代筆したりすることはできません。 一方、話し合いでの合意が難しい場合は、家庭裁判所に「離婚調停」を申し立てる方法があります。 調停では、調停委員を介して離婚条件や今後の生活について話し合います。自分で申し立てることもできますが、財産分与・親権・養育費・DVなどの問題がある場合は、必要に応じて弁護士に相談するのも一つの方法です。

勝手に提出されるのを防ぐ「離婚届不受理申出」

「偽造した離婚届を出されるかもしれない」「以前、勢いで書いた離婚届を勝手に使われるかも」と不安がある場合は、事前に市区町村の窓口で「離婚届不受理申出(りこんとどけふじゅりもうしで)」をしておきましょう。 不受理申出をしておくと、万が一相手が勝手に離婚届を提出しても役所で受理されなくなります。 みんなの法律相談にも「離婚届へのサインを強要する夫」に関する相談が寄せられています。

離婚調停中に夫から印を押すよう強要され、養育費の条件が未決定のまま印を押すことのリスクについて

相談者の疑問 【相談の背景】
離婚に関してです。いきなり夫から離婚を迫られ、離婚届けに印を押すように強要されてます。
>> 質問の続きを見る

吉田 英樹の写真 弁護士の回答吉田 英樹弁護士 お困りかと思いますので、お答えいたします。先に離婚届に押印して離婚を成立させても、
>> 回答の続きを見る

よくある質問(FAQ)

Q1. 離婚届の記入にはどんなペンや印鑑を使えばいいですか?

「黒インクのボールペン」または「万年筆」を使用してください。消せるボールペン(フリクション等)や鉛筆は使用できません。印鑑は任意となりましたが、押印する場合はシャチハタではなく、朱肉を使う認印を使用するのが確実です。

Q2. 休日の深夜や土日でも離婚届は受け付けてもらえますか?

多くの役所では、閉庁時間であっても夜間・休日窓口で離婚届を提出できます。

ただし、時間外の提出はその場で内容確認が行われず、いったん「預かり」となるのが一般的です。翌開庁日に審査され、不備がなければ提出日にさかのぼって受理されます。

Q3. 外国人の配偶者と離婚する場合、離婚届の書き方は変わりますか?

はい、異なります。たとえば、本籍欄には国籍を記入するなど、特有のルールがあります。また、日本で離婚届を提出しても、相手国で別途手続きが必要になる場合がほとんどです。提出前に役所や大使館・領事館などで確認しておくと安心です。

この記事の監修者
西口 竜司弁護士のプロフィール画像
神戸マリン綜合法律事務所
西口 竜司 弁護士
(兵庫県弁護士会)
監修者のプロフィールを見る

この記事は、公開日時点(2026年06月08日)の情報や法律に基づいています。

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