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離婚・男女問題

2018年11月30日

事実婚夫婦が子どもを育てるときにするべき「認知」の方法

夫婦同然に暮らしているけれど、何らかの理由で、パートナーとの間にできた子どもを、入籍せずに育てていこうと考えている人もいるでしょう。 こうした場合、そのままにしておくと、「父親であるパートナーの財産を子が相続できない」「将来パートナーと別れたとき、養育費を請求できない」といった問題が生じることになります。 このような状況を避けるには、パートナーに子どもを「認知」してもらう必要があります。この記事では、親が入籍をしないことによる子どもへの影響や、認知の方法について、詳しく解説します。

目次

  1. 入籍していないカップルから生まれた子どもが置かれる状況
    1. 当然には父親との「法律上の親子関係」が生じない
  2. 法律上の親子になるには「認知」が必要
  3. パートナーが子どもを認知することに同意している場合(任意認知)
    1. 届出人
    2. 届出先
  4. 認知を拒否されたら
    1. 認知調停を申し立てるには
    2. 認知調停の流れ

入籍していないカップルから生まれた子どもが置かれる状況

入籍をしていないカップルから生まれた子どもは、法律上、結婚している夫婦から生まれた子どもとは異なる扱いを受ける場合があります。 どのような点が異なるのか、以下の表を見ながら整理していきましょう。

  未入籍のカップルの子 結婚している夫婦の子
父親との法律上の親子関係 なし あり
親権者 原則として母親のみ 父親と母親
父親から扶養される権利 なし あり
父親の財産を相続する権利 なし あり
母親の姓 父親もしくは母親の姓

当然には父親との「法律上の親子関係」が生じない

結婚している夫婦から生まれた子どもは、当然に父親とも、法律上の親子関係が生じます。 一方、入籍していないカップルから生まれた子どもは、父親とは、当然には法律上の親子関係が生じません。父親が「認知」することによって法律上の親子関係が生じます。 法律上の親子関係がない場合、父親には、子どもの扶養義務がありません。 そのため、将来あなたがパートナーと別れた場合、子どもを育てていくために必要なお金(養育費)を請求できなくなる可能性があります。 また、法律上の親子関係がない場合、子どもは、父親の財産を相続することができません。 このように、父親との法律上の親子関係がない子どもには、結婚している夫婦の子どもであれば当然の権利が認められないことになるのです。 alt

法律上の親子になるには「認知」が必要

子どもと父親の間に法律上の親子関係を生じさせるには、「認知」という手続きが必要になります。 認知とは、簡単にいうと、男性が、入籍していない女性との間に生まれた子どもを、「自分の子だ」と認めることです。 母親は、出産という事実で法律上の親子関係が認められます。そのため、認知の手続きが必要なのは、父親のみということになります。 alt

パートナーが子どもを認知することに同意している場合(任意認知)

具体的に、パートナーに子どもを認知してもらう方法を確認していきましょう。 パートナーが、子どもを認知することに同意している場合は、「認知届」という書類を役所に提出してもらえば、認知の手続きが完了します。 認知届を提出すると、子どもの戸籍にパートナー(父親)の名前が記載されます。また、認知したパートナーの戸籍にも、いつ誰を認知したかが記載されます。 子どもがまだ生まれていない(胎児)段階でも認知することができます。 alt

届出人

子どもを認知する父親

届出先

次のいずれかの市区町村窓口に提出します。

  • 父親の本籍地・住所地
  • 子どもの本籍地 

※胎児認知をする場合は、あなたの本籍地

届出に必要なもの

  • 認知届 ※父親の署名・押印が必要
  • 父親の印鑑
  • 父親または子どもの戸籍謄本(全部事項証明書)※本籍地以外で届出をする場合に必要
  • 父親の本人確認書類

  • 認知をすることに対するあなたの承諾書 ※胎児認知をする場合に必要。認知届に承諾した旨を記載すれば、承諾書は不要

認知を拒否されたら

このように、パートナーが認知することに同意している場合は、書類を提出するのみで手続きが完了します。 一方、何らかの理由で、パートナーが、子どもを認知することを拒否している場合は、裁判所の手続きによって認知をさせることができます。 ただし、いきなり裁判を起こすことはできません。まずは、家庭裁判所の認知調停という手続きを利用して認知を求めることになります。 認知調停では、調停委員(弁護士や医師など)という第三者をまじえて、なぜ認知をしないのか、どうしたら認知をしてくれるのか、といったことを話し合います。 調停でパートナーが認知に合意しないような場合は、最終的には裁判で認知を求めていくことになります。 alt

認知調停を申し立てるには

申立人

  • 子ども(あなたが子どもの代理人となって申し立てることになります)

申立先

次のいずれかの裁判所に申し立てます。

  • 父親の住所地を管轄する家庭裁判所
  • 当事者が合意で定める家庭裁判所 

どの裁判所に申し立てればよいのかは、こちらから確認することができます。

申立てに必要なもの

  • 申立書とそのコピー ※裁判所のホームページからダウンロードできます。記載例も見られます。
  • 子どもの戸籍謄本(全部事項証明書)
  • 父親の戸籍謄本(全部事項証明書)
  • 収入印紙1200円分
  • 連絡用の郵便切手 ※申立てをする裁判所によって金額が異なります

申立ての前に入手できない戸籍がある場合は、申立ての後に追加で提出することもできます。上記の他、追加の書類が必要な場合もあります。

認知調停の流れ

調停は平日に行われ、1回にかかる時間は2時間ほどです。あなたとパートナーはそれぞれ別の待合室で待機し、交互もしくは同時に調停室に入ります。 調停では、調停委員のアドバイスを受けながら、解決を目指して話合いを進めていきます。 多くの場合、子どもとパートナーとの間に生物学上の親子関係があるかどうかを確かめるために、DNA鑑定が実施されます。 DNA鑑定にかかる費用は、原則として申立人が負担することになります。個別の事案により金額は異なりますが、10万円程度はかかると考えておきましょう。 調停では、パートナーが子どもを認知することに納得して、裁判所が、合意した内容が正当であると認めれば、裁判所の認知の手続きが完了します(合意に相当する審判)。 審判がされると、子どもが生まれた時点にさかのぼって、パートナーと子どもとの間に、法律上の親子関係が生じることになります。 調停で解決できない場合、最終的には裁判を起こして認知を求めていくことになります。認知について、裁判で求めていくことになった場合は、専門家である弁護士に依頼することをおすすめします。

パートナーに、DNA鑑定を拒否される場合もあるかもしれません。ですが、認知をしてもらうためには、必ずDNA鑑定を行わなければならないというわけではありません。場合によっては、DNA鑑定を拒否するということは身に覚えがあるからだろう、という印象を裁判所に与え、親子関係を肯定する要素として考慮されることもあります。

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