交通事故

弁護士監修記事 2018年03月28日

死亡事故の加害者はどのような刑事責任を負う可能性があるのか

交通事故で被害者が亡くなった場合、加害者を厳重に処罰してほしいと考えると遺族もいるでしょう。この記事では、交通事故の加害者がどのような法的責任を負う可能性があるのか紹介します。

目次

  1. 交通事故の加害者が負う3つの責任
  2. 加害者の刑事責任
    1. 過失運転致死罪
    2. 危険運転致死罪
    3. アルコール等影響発覚免脱罪
    4. 無免許運転
  3. 加害者の行政上の責任(免許取消し)

交通事故の加害者が負う3つの責任

交通事故の加害者は、被害者に対して損害賠償という「民事上の責任」を負いますが、その他に「刑事上の責任」と「行政上の責任」を負うことになります。

加害者の刑事責任

刑事責任とは、罪を犯した場合に刑罰を受けることです。 交通事故で人を死亡させると、自動車運転処罰法によって次のような刑罰が科される可能性があります。 alt alt

過失運転致死罪

加害者の「過失」が原因で交通事故を起こし被害者を死亡させた場合、過失運転致死罪が成立する可能性があります。 過失には、たとえば「前方不注意」や「脇見運転」などがあります。 懲役や禁固(1か月〜7年)、または罰金(1万円〜100万円)が科される可能性がります。

危険運転致死罪

車の危険な運転が原因で被害者を死亡させた場合、過失運転致死罪よりも重い危険運転致死罪が成立する可能性があります。 「危険運転」とは、具体的には次のようなことがあてはまります。 alt 酩酊運転・薬物運転は、酒(アルコール)や薬物の影響により正常な運転が困難な状態で運転することです。 準酩酊運転・準薬物運転は、酒(アルコール)や薬物の影響により正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で運転することです。 制御困難運転は、ハンドルやブレーキでの制御が困難なほどの高速で運転することです。 未熟運転は、ハンドル操作やブレーキ操作など基本的な運転技術がないまま運転することです。 妨害運転は、妨害目的で割り込んだり、幅寄せしたりしつつ、危険な速度で運転することです。 信号無視は、赤信号などを無視して危険な速度で運転することです。 通行禁止違反は、標識などにより車の通行が禁止されている道路を危険な速度で運転することです。 病気運転は、統合失調症、てんかん、失神、低血糖症、そう鬱病、睡眠障害のうち政令で定められている症状がある場合に、これらの影響により正常な運転が困難な状態で運転することです。 刑罰として、準酩酊運転、準薬物運転、病気運転の場合には1か月〜15年の懲役、その他の場合には、1年〜20年の懲役が科される可能性があります。 このように、危険運転致死罪が適用されると、罰金刑ではなく、必ず有期懲役に処せられます。 これまでに説明した「過失運転致死罪」と「危険運転致死罪」が、交通死亡事故で適用される可能性のある基本的な刑罰です。 これに加えてさらに悪質な場合は、次のような罪に問われる可能性があります。

アルコール等影響発覚免脱罪

アルコールや薬物の影響により正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で運転した者が、過失により死亡事故を起こしたにもかかわらず、飲酒運転や薬物運転がばれることを恐れてその場から逃げた場合、「アルコール等影響発覚免脱罪」が成立する可能性があります。 刑罰として1か月〜12年の懲役が科されることになります。

無免許運転

過失運転致死や危険運転致死に該当する死亡事故を起こした場合に、加害者が「無免許運転」だった場合は、さらに無免許運転の罪が成立し、刑罰も重くなります。 alt alt 過失運転致死の場合には、懲役・禁固か罰金のどちらかだったのが、無免許の場合には必ず懲役刑となります。また、懲役の期間も、1か月〜7年だったのが、無免許の場合には1か月〜10年と、上限が重くなります。 危険運転致死のうち、準酩酊運転、準薬物運転、病気運転の場合には、懲役の期間が1か月〜15年だったのが、無免許の場合には6か月〜20年と、上限も下限も長くなります。 アルコール等影響発覚免脱罪の場合には、懲役の期間が1か月〜12年だったのが、無免許の場合には1か月〜15年と、上限が長くなります。

加害者の行政上の責任(免許取消し)

交通事故における「行政上の責任」とは、交通事故を発生させた加害者に対して課される「行政上のペナルティ」のことで、簡単に言うと運転免許の停止や取消しのことを言います。 死亡事故の場合には、前歴がなくても免許が取り消されます。 また、前歴がなかったとしても、7年間は免許を再び取得することができなくなります。

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