離婚手続き

弁護士監修記事 2016年05月26日

離婚したいと思ったら知っておくべき基礎知識

幸せになるはずだった結婚生活、始めてみたら相手の態度が急変した、小さなすれ違いが積もり積もって不仲になってしまった、パートナーに浮気されてしまった、このような夫婦も少なくないでしょう。「離婚したい」、そう思ったらまずは「離婚」について知らなくてはなりません。離婚と聞くとネガティブなイメージがあるかもしれませんが、夫婦にとって、また子どもにとって最良な選択となることもあり、必ずしも責めるべきことではありません。気持よく再スタートを切るためにも、どうすれば離婚できるのか、どのような問題が起こり得るのか、どのように進めればいいのかなど、離婚に関する基本的なことから学んでいきましょう。

目次

  1. 離婚するにはどうすればいいのか
  2. 離婚話を切り出す前に考えるべきこと
  3. 離婚の流れ・進め方
    1. 話合いによる離婚
    2. 離婚調停
    3. 離婚裁判
    4. 離婚届の提出
    5. 戸籍と姓の選択
  4. 離婚するまでにかかる期間
    1. 話合いにかかる期間
    2. 離婚調停にかかる期間
    3. 離婚裁判にかかる期間

離婚するにはどうすればいいのか

離婚するには離婚届を提出すれば良い、それについては多くの人が知っていることでしょう。しかし、離婚は夫婦の一方だけの意思で決めることはできず、そこに至るまでの道のりの険しさや、どのような流れで進めれば良いのかまでは知らないことの方が多いでしょう。 ではどうすれば離婚することができるのでしょうか。まずは夫婦間で話合いで解決を図ることになります。話合いの場合は、お互いに納得していればどのような理由でも離婚することが可能です。財産の分け方も、子どもをどちらが引き取るかも、夫婦の間で自由に決めることができるのです。 パートナーが離婚したくないと思っている場合には、話合いによる解決は難しいかもしれません。そのような場合には法的な手段に頼ることになりますが、相手がかたくなに離婚を拒否する場合、法律で認められた離婚原因がないと離婚ができないことになります。反対に、法的に有効な原因さえ証明できれば、夫婦一方の意思でも離婚を成立させることができるとも言えます。 離婚原因について詳しくは「離婚原因・離婚が認められる五つの理由」をご覧ください。

離婚話を切り出す前に考えるべきこと

話し合えばきっと相手もわかってくれる、正当な理由があるから離婚ができる、と思っても、すぐに離婚話を切り出すのは危険です。離婚を急ぐあまり、不利な条件で離婚してしまうケースや、後からトラブルを招くケースも多くなっています。離婚の問題は、単に離婚できるかできないかだけではありません。離婚に伴って起こる問題について知り、あらかじめ可能な対策も考えておきましょう。 財産分与離婚慰謝料などのお金に関する問題はトラブルが多い原因の一つです。適切な分与割合を知らないばかりにもらえるはずの財産を失ってしまったり、後で慰謝料を請求しようと思っていたら時効を迎えてしまうといったことがないよう注意が必要です。 未成年の子どもがいる場合には、お子さんの幸せを第一に考えてあげてください。親権を得て子どもと一緒に暮らせることになったとしても、離婚前よりも面倒を見てあげられなくなってしまったり、養育費が支払われなくなって生活水準が低くなるケースも少なくありません。また、離婚を機とした転校や苗字が変わるなど、環境の変化も子どもには大きな影響を与えます。子どもが自立するまでの長い期間を見通し、今一度離婚の是非を考えましょう。

離婚の流れ・進め方

様々なトラブルが起こる可能性を理解し、問題を解決できる見通しが立ったら、いよいよ離婚に向けた行動を起こします。離婚成立の流れは、話合い・調停・裁判の3ステップが基本になります。

話合いによる離婚

まずはパートナーと話し合うことで、双方が納得して離婚することを目指します。話合いの中では、二人で築いた財産の精算と、離婚後の生活費をどこまで援助するのかは必ず話し合い、金額や方法まで明確に決めておきましょう。また場合によっては、慰謝料の金額や年金分割、未成年の子どもがいる場合には、親権や、養育費の金額・支払い方法は最低限取り決めておきましょう。 話し合ってお互いが納得できる条件が決まり、離婚届を提出すれば晴れて離婚は成立です。しかし、離婚が成立したことで安心してはいけません。話し合ったことが口約束で終わらないよう、離婚協議書と公正証書を作成することが重要です。話合いで離婚する場合に決めるべきこと、注意すべきことは「協議離婚 - 話し合いで円満に離婚するために」もご覧ください。

離婚調停

話合いで折合いがつかない場合や、暴力を振るわれる危険性があるなど、そもそも話合いが困難な場合には、裁判所に離婚調停を申し立てて解決を図ります。離婚調停では離婚問題に詳しい裁判所の調停委員を交えて、お互いが納得できる調整案を模索していきます。 裁判所を介すとなると、離婚調停も裁判に近いものと感じてしまうかもしれませんが、裁判とはまったくの別物です。離婚調停では裁判のように主張の証明や、相手と直接弁論で闘う必要もなく、あくまで話合いの延長という位置づけです。もちろん離婚調停であっても証拠があれば有利に働きます。離婚調停の具体的な流れやポイントは「離婚調停の基礎知識 - 流れ・期間・費用」もご覧ください。

離婚裁判

調停でも離婚が成立せず、それでも離婚したいという場合には、最終的には裁判を起こして闘うことになります。裁判を起こすには、必ず法律で認められた離婚原因を必要とし、そのことを証拠を基に証明しなければなりません。裁判を闘い抜くのは素人では不可能に近く、弁護士に依頼することとなるでしょう。費用だけでなく、精神的負担も大きくなるため、得られるものと失うものを天秤にかけ、慎重に行動を起こす必要があります。詳しくは「離婚訴訟の必要条件や流れ・期間・費用」もご覧ください。

離婚届の提出

各ステップを通して晴れて離婚が成立したら、ついに離婚届の提出となります。調停や裁判で離婚した場合には、成立から10日以内に離婚届を提出する必要があります。険しい道のりを乗り越え、一息つきたいところですが、最後までしっかりと手続きをしましょう。離婚届の書き方や注意点は「離婚届の書き方や必要書類・手続き方法」もご覧ください。

戸籍と姓の選択

離婚届も提出し、これですべて解決と思いきや、もう一つだけやるべきことがあります。婚姻時に姓を変更したの場合は、離婚届を書く時点で、戸籍と姓をどうするか決めなければなりません。選択肢の種類や手続き、子どもがいる場合や婚姻中の姓を引き続き名乗る場合の注意点など、詳しくは「離婚後の戸籍と姓(氏・苗字)の選択肢と必要な手続き」をご覧ください。

離婚するまでにかかる期間

ここまで離婚の方法から流れ、手続きについて見てきましたが、離婚が「できる・できない」の単純なものでなく、非常に険しい道のりだとご理解いただけたでしょう。そうなると、離婚するまでにどのくらいの時間がかかるのかも気になることでしょう。 三つのステップの中でどのステップまで必要となるか、各ステップでどのくらいの期間を要するかは、ケースバイケースで当然異なります。ここでは各ステップのおおよその相場観を見ていきましょう。

話合いにかかる期間

話合いの場合は期間の相場はありません。夫婦間で十分に議論できたと思えればその時点で終了となります。話合いがこじれて調停を申し立てる場合は、ご自身の好きなタイミングで申し立てることが可能です。

離婚調停にかかる期間

離婚調停も結局はお互いが納得できる時点までとなりますが、おおよその相場があります。司法統計を見ると、2~6ヶ月が多くなっており、過半数が半年以内で終了となっています。

離婚裁判にかかる期間

裁判にかかる期間の相場は6ヶ月~1年が多くなっており、2年以上のケースも少なくありません。裁判は調停を経てからでないと起こせないため、実際にはさらに半年ほどかかると言えます。抱える問題が複雑で裁判まで見越すのあれば、最低でも2年は覚悟した方が良いでしょう。

このように一口に離婚と言っても、様々な問題を同時に抱えることとなり、必要となる時間や労力は多大なものとなってしまいます。ただでさえ夫婦生活の限界に直面し、精神的にもボロボロの中、これらの問題を思い通りに解決していくのはとても困難なことでしょう。そのため、離婚を考え始めた段階から弁護士に相談するケースも決して少なくありません。弁護士に相談しないまでも、ご両親やご友人など、身近なところに相談に乗ってくれる味方がきっといるはずです。苦しい時は一人で悩まずに、まずは相談することから解決の糸口を探していきましょう。

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