交通事故で弁護士費用特約を利用するメリットは?【弁護士Q&Aまとめ】

自動車の任意保険に入っている人の中には「弁護士費用特約」という特約を目にしたことがある人もいるでしょう。 この特約はどんな場合に利用でき、利用することでどんなメリットがあるのでしょうか。

  • そもそも弁護士費用特約とは?
  • 弁護士費用特約を利用するメリットは?

このような疑問について、「みんなの法律相談」に寄せられた、実際の相談事例と弁護士の回答をもとに解説します。

目次

  1. 弁護士費用特約とは?
  2. 軽くケガしただけの事故や、物損事故でも利用できる?
  3. 弁護士に交渉を依頼すると、賠償金が増額する?

弁護士費用特約とは?

弁護士費用特約はどのような内容なのでしょうか?

弁護士 契約時の発生金額について

相談者の疑問 当方交通事故の被害者ですが弁護士と委任契約をした際に今後発生する費用について教えて下さい。保険会社の弁護士費用特約300万円を利用する予定です。

Q1
報酬金については弁護士費用特約でまかなってもらえるものでしょうか?

Q2
印紙代は依頼者負担ですか?
弁護士費用特約でまかなってもらえますか?

Q3
その他で主にかかる費用で、弁護士費用特約でまかなえない依頼者負担になる費用がありましたら教えて下さい。

森田 泰行の写真 弁護士の回答森田 泰行弁護士 >Q1 報酬金については弁護士費用特約でまかなってもらえるものでしょうか?
→ご依頼される弁護士との契約内容次第ではありますが、弁護士費用はすべて弁護士費用特約にて賄う旨の内容で契約を結ばれれば、弁護士の報酬金はすべて弁護士費用特約にて賄うことができます(例えば、弁護士費用が300万円を超える場合や、保険会社が許容する弁護士の報酬基準を上回る内容で相談者様と弁護士が契約した場合、その差額を弁護士から請求される場合は考えられます)。

>Q2 印紙代は依頼者負担ですか? 弁護士費用特約でまかなってもらえますか?
→通常、弁護士費用特約は弁護士報酬だけでなく、事件処理に関する実費も対象となりますので、ご依頼の弁護士と特別な取り決めをしなければ、通常、弁護士費用特約で賄うことができます。

>Q3 その他で主にかかる費用で、弁護士費用特約でまかなえない依頼者負担になる費用がありましたら教えて下さい。
→通常、弁護士にかかる費用は、すべて弁護士費用特約で賄うことができます。
もっとも、調査会社などに特別な調査を依頼した場合や、医師に診断書を依頼した場合など、弁護士に直接支払うわけではない費用に関しては、一部弁護士費用特約で賄えない場合もございます。

弁護士費用特約を利用することによって、弁護士に支払う報酬や印紙代などを保険会社に負担してもらうことができるようです。 ただし、保険会社が許容する保険基準を上回る内容で弁護士と契約したような場合、差額分を実費で支払うことになる可能性もあるようです。 依頼する弁護士は、保険会社から紹介された弁護士に限らず、自由に選ぶことができます。

軽くケガしただけの事故や、物損事故でも利用できる?

弁護士費用特約は、どんな事故の場合でも利用できるのでしょうか。 ケガが軽い場合や、物が壊れただけの事故(物損事故)でも利用できるのでしょうか。

交通事故の弁護士特約の利用について。

相談者の疑問 4月初旬に交通事故がありました。

症状 むちうち・左肩損傷 全治10日間
過失割合 相手100 当方 0(もらい事故)
27日現在の通院日数 20日
任意保険会社の弁護士費用特約に加入

弁護士先生方に質問ですが、医師の診察、ブロック注射、リハビリで現在治療中です。この程度のケガでも、弁護士費用特約を利用し、弁護士の先生を探し依頼しても大丈夫でしょうか?

湯本 良明の写真 弁護士の回答湯本 良明弁護士 ケガが軽い場合でも、極端に言えばケガがなく車両の修理費用などの物的損害しかない場合でも、弁護士費用特約を使用して弁護士に依頼することは可能です。

弁護士費用特約は、使用してもそれにより今後の保険料が上がるものではありませんので、弁護士への依頼を検討されているのであれば、迷うことなく依頼してよいと思います。

早い段階で弁護士に依頼すれば、通院の際の留意点を教えてくれたり、保険会社が治療費の支払いを打ち切ってきた場合に治療費支払いを求めて交渉してくれたり、後遺障害の等級認定の申請手続を行ってくれたりしますので、有益であると思います。

軽傷を負っただけの事故や物損事故でも、弁護士費用特約を利用できるようです。 また、弁護士費用特約を利用しても、翌年の保険料が上がるなどの不利益が生じることはないでしょう。 弁護士に依頼することで、後遺障害等級認定の手続きなど、自力で行うには面倒な手続きを代行してもらうことができます。 様々な不安や疑問に対する的確なアドバイスも受けられるでしょう。

弁護士に交渉を依頼すると、賠償金が増額する?

弁護士費用特約を利用して弁護士に依頼することで、面倒な手続きなどを代行してもらえるといったメリットがあります。 では、被害に対する賠償金の額が増額する可能性はあるのでしょうか。

損害賠償額は適正なのでしょうか?

相談者の疑問 信号待ちのため停車したところに、後方より追突されました(過失は0%)。相手は、体調不良で眠気があり休憩しようかと思ったら、追突してしまったとの事です。私が運転、後部座席に娘が同乗していました。

2人とも、現在も通院しており、後遺障害等級認定を申請中です。

先日、損害賠償額積算書が届きました。そこで質問なのですが、適正な金額なのかを教えて頂きたいです。

【私】
治療費 520,100(総日数171日 実通院日88日)
通院交通費 2640(2km×88日×15円)
休業補償費 199,500(5,700×35日(事故日より3ヶ月))
傷害慰謝料 619800(任意基準)
合計 1342040

【娘】事故当時 大学4年4月より社会人
治療費 354,530(総日数171日 実通院日49日)
通院交通費 1,470(2km×49日×15円)
傷害慰謝料 411,600(4,200×49日×2)
合計 767600

清水 卓の写真 弁護士の回答清水 卓弁護士 相手方保険会社の提案は、任意基準(任意保険会社の社内基準)によるものであり、いわゆる裁判基準に照らすと低額と言えます。

> 【私】
> 休業補償費 199,500(5,700×35日(事故日より3ヶ月)
→ 裁判基準の場合、日額は9000円~1万円程度です。また、賠償対象期間も35日に制限される根拠は特になく、交渉次第でもう少し伸ばせる可能性があります。
> 傷害慰謝料 619800(任意基準)
→ 裁判基準の場合、86万円程度となります。

> 【娘】事故当時 大学4年4月より社会人
> 傷害慰謝料 411,600(4,200×49日×2)
→ 裁判基準の場合、86万円程度となります。

このように、お2人合わせると、かなりの増額になる可能性がありますので、弁護士を代理人にするなどして増額交渉を検討されてもよろしいかもしれません。

あなたないしご家族が加入されている自動車の任意保険などに弁護士費用特約が付いているか確認してみて下さい。
弁護士費用特約が付いている場合、弁護士への相談費用・依頼費用がその特約から支払われるので、弁護士へのご依頼がしやすくなると思いますので。

弁護士特約を利用して弁護士に交渉を依頼することで、保険会社から提示された賠償金額よりも高い賠償金を受け取れる可能性があるようです。 自分が加入している保険に弁護士特約が付いていなかったとしても、家族が加入している保険に特約が付いている場合は、利用できるかもしれません。

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