逮捕・刑事弁護

弁護士監修記事 2019年09月13日

起訴される前の勾留から解放されるための手段を解説

逮捕されてから勾留されると、検察官が起訴するかどうかを判断するまで、長くて20日間、拘束される可能性があります。勾留された場合でも、勾留から早く釈放されるために、以下のような手段があります。

  • 勾留された理由の説明を求める
  • 勾留の決定に不服を申し立てる(準抗告)
  • 勾留を取消しを求める

この記事では、勾留からの釈放を求める方法について、詳しく解説します。

目次

  1. 勾留とは
  2. 勾留される条件
  3. 勾留から釈放されるための方法
    1. 勾留された理由の説明を求める
    2. 勾留の決定に不服を申し立てる
    3. 勾留の取消しを求める
    4. 勾留から一時的に釈放されるケース
  4. 弁護士がいない場合の対処法

勾留とは

勾留とは、犯罪の疑いをかけられている人(被疑者)が逮捕された後、刑事裁判にかけるために起訴するか、刑事裁判にせずに不起訴とするかを検察官が決めるまでの間、被疑者を拘束しておくことです。 起訴された後の勾留と区別するために、起訴前の勾留のことを正確には、「被疑者勾留」または「起訴前勾留」といいます。 この記事では、起訴前勾留から解放されるための手段について解説します。 警察が被疑者を検察官に送致した後、検察官は24時間かけて取調べを行ない、被疑者を起訴するかどうか判断します。24時間以内に判断できない場合に、勾留する手続きをします。 勾留の期間は10日間です。この間に検察官が起訴するか判断できない場合には、10日を超えない範囲で勾留期間が延長されることがあります。 つまり、勾留された場合、合計で20日間、勾留される可能性があります。

内乱罪や外患罪、国交に関する罪、騒乱罪に該当する罪を犯した場合、勾留期間がさらに5日を超えない範囲で延長される場合があります。

勾留される条件

勾留が認められる条件は、被疑者が罪を犯したと疑うことができる十分な理由があり、かつ、以下の条件のどれかに当てはまることです。

  • 被疑者に特定の住所がない
  • 被疑者が証拠を隠滅する可能性がある
  • 被疑者が逃亡する可能性がある

勾留の手続きは、まず検察官が裁判官に勾留を請求します。 勾留の請求を受けた裁判官は、検察官が提出した書類を検討し、勾留の条件を満たしているかを検討します。 さらに「勾留質問」という、被疑者に対して罪の内容などを質問したり、被疑者の言い分を聞いたりする手続きを行ないます。 裁判官は、勾留の条件が満たされていると判断した場合、被疑者の勾留を認めます。

勾留から釈放されるための方法

勾留から釈放されるための主な方法として、次のような手続きがあります。

  • 勾留された理由の説明を求める
  • 勾留の決定に対して不服を申し立てる(準抗告)
  • 勾留の取消しを求める

これらの手続き以外にも、入院や治療の必要があるといった理由で、一時的に勾留から釈放されるケースもあります。

勾留された理由の説明を求める

被疑者が勾留される理由について、裁判所に説明を求めることができます。 裁判所から勾留の理由を説明されるだけなので、この手続きによって被疑者が釈放されるわけではありません。 しかし、勾留の理由に反論できる点などがあれば、勾留の決定に不服を申し立てたり、勾留の取消しを求めたりするときの重要なポイントになる場合があります。 勾留された理由の説明を求めることで、検察官が勾留の延長を求めたときに、裁判官が延長を却下したり、延長の期間を短くする条件つきで延長を認めたりした例があります。 勾留理由の説明は公開された裁判の形で行われます。 接見が禁止されていて勾留中に面会ができないケースでは、この場ではじめて、家族などが勾留された人の姿を見ることになります。 また、裁判所の説明に対し、被疑者や弁護人だけでなく、家族なども意見を言うことができます(10分以内に限られます)。

勾留理由の説明を求める手続きは弁護士に依頼できます。弁護士に依頼すると、勾留理由の説明を求める手続きだけでなく、その後に勾留決定に対して不服申立てや取消しの請求をする場合にも、手続きを行なってもらえます。

勾留理由の説明は、被疑者の妻や夫、兄弟姉妹といった家族なども求めることができます。もし自分たちで手続きをしたい場合には、裁判所に手続きを確認しましょう。

勾留の決定に不服を申し立てる

勾留の決定に対して、裁判所に不服を申し立てることができます。不服を申し立てることを「準抗告」と言います。 準抗告は、先ほど解説した「勾留される条件」を満たしていないのに、勾留が決定したと思われる場合に行ないます。 準抗告が認められれば、勾留された人は釈放されます。 勾留された理由の説明を家族が求めた場合、説明を求めた家族は勾留決定に対して準抗告できます。 ただし、準抗告の手続きは弁護士が行うことが一般的です。 準抗告をする場合、被疑者が逃亡したり、証拠隠滅をしたりする可能性がないなど、勾留される条件を満たさないことを裁判所に証明しなければならず、専門的な知識が必要だからです。 準抗告をする場合は、弁護士に依頼するようにしましょう。

勾留の取消しを求める

被疑者を勾留する理由や必要性がなくなった場合、裁判所に対して、勾留を取り消すよう求めることができます。 先ほど説明した準抗告は、勾留の決定に不服がある場合に行いますが、取消しの請求は、勾留の決定時点では不服はなかったけれど、勾留されている途中に勾留の理由や必要性がなくなった場合に行います。 勾留の取消しは家族も求めることができますが、勾留する理由や必要性がなくなったことを裁判所に証明しなければなりません。 準抗告と同様に専門的な知識が求められるので、弁護士に依頼するようにしましょう。

勾留から一時的に釈放されるケース

被疑者が入院して治療したり、親族の葬儀に出席したりするなどの事情がある場合、裁判所の判断で一時的に勾留が停止され、釈放される可能性があります。 勾留の一時的な停止が認められる場合、住居を制限するなどの条件がつけられることが一般的です。 このような事情がある場合、釈放してもらう必要があることを裁判所に説明しなければならないので、弁護士に相談しましょう。

弁護士がいない場合の対処法

勾留からの釈放を求めたい場合は、弁護士に支援を依頼することを検討しましょう。 支援してもらう弁護士は、勾留された人の家族などが探して依頼することができます。 ただし、被疑者がすでに弁護士に支援を依頼している可能性があるので、すでに依頼している弁護士がいるか確認しましょう。 被疑者が弁護士に依頼するタイミングとしては、逮捕されてから勾留されるまでの間に、無料で会いに来てくれる「当番弁護士」に、引き続き支援を依頼することがあります。 当番弁護士に継続的な支援を依頼しない場合でも、勾留された後には「被疑者国選弁護制度」を利用して、無料または安い金額で、支援を依頼できます。 ただし、当番弁護士や国選弁護人は、被疑者が指名することはできません。そのため、被疑者が弁護士に依頼していない可能性もあります。 もし、支援してくれる弁護士がいない場合には、国選弁護人に依頼するよう被疑者に勧めるか、自分たちで弁護士を選んで支援を依頼しましょう。

国選弁護人ではない弁護士に支援を依頼する場合には、被疑者国選弁護制度を利用しないので、通常の費用がかかります。費用については依頼する弁護士に相談しましょう。

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