激発物破裂罪が成立する要件と刑罰の内容を解説

火薬やボイラーなどを破裂させて建物などを壊した場合、激発物破裂罪という罪にあたります。 この記事では、激発物破裂罪について詳しく解説します。

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目次

  1. 激発物破裂罪とは
    1. 「激発物」とは
    2. 建物などとは
    3. 「損壊」とは
    4. 「公共の危険」とは
  2. 激発物破裂罪の刑罰
    1. 過失により激発物を破裂させた場合の刑罰
    2. 業務上必要な注意を怠った場合、または重大な過失による場合の刑罰

激発物破裂罪とは

激発物破裂罪とは、火薬やボイラーなどの「激発物」を破裂させて、建物などを「損壊」した場合に成立する犯罪です。

「激発物」とは

「激発物」とは、急激に破裂する性質を有する物のことです。 火薬やボイラーなどのほか、次のような物があります。

  • 圧縮気体を入れた容器
  • 引火性・爆発性の化学物質やガス

建物などとは

激発物破裂罪で処罰されるのは、次のような建物などを損壊した場合です。

  • 実際に人が住居に使用している、または、実際に人がいる建物・汽車・電車・艦船・鉱坑
  • 実際に人が住居に使用していない、または、実際に人がいない建物・艦船・鉱坑(他人が所有する物)

また、次の建物などを損壊した場合には、公共の危険を発生させた場合に限り、処罰の対象となります。

  • 実際に人が住居に使用していない、または、実際に人がいない建物・艦船・鉱坑(自分が所有する物)
  • 次の①②のどちらにもあたらない物(①実際に人が住居に使用している、または、実際に人がいる建物・汽車・電車・艦船・鉱坑。②実際に人が住居に使用していない、または、実際に人がいない建物・艦船・鉱坑)

「損壊」とは

「損壊」とは、物を物理的に毀損し、その効用を失わせることです。

「公共の危険」とは

「公共の危険」とは、不特定または多数の人の生命・身体・財産に脅威を及ぼす状態のことです。

激発物破裂罪の刑罰

激発物破裂罪の刑罰は、壊れた建物などの種類により、次のように異なります。

建物などの種類 刑罰
実際に人が住居に使用している、または、実際に人がいる建物・汽車・電車・艦船・鉱坑 死刑、無期懲役、5年以上の懲役のどれか
実際に人が住居に使用していない、または、実際に人がいない建物・艦船・鉱坑(他人が所有する物) 2年以上の有期懲役
実際に人が住居に使用していない、または、実際に人がいない建物・艦船・鉱坑(自分が所有する物) 6月以上7年以下の懲役
上記のどれにもあてはまらない物 1年以上10年以下の懲役 (自分が所有する物の場合には、1年以下の懲役、または10万円以下の罰金)

過失により激発物を破裂させた場合の刑罰

過失により激発物を爆発させた場合の刑罰は、50万円以下の罰金です。

業務上必要な注意を怠った場合、または重大な過失による場合の刑罰

業務上必要な注意を怠った場合や、重大な過失により激発物を破裂させた場合の刑罰は、3年以下の禁錮、または150万円以下の罰金です。 業務とは、職務として火気の安全に配慮すべき社会生活上の地位のことをいいます。 業務にあたると判例で認められたケースには、次のようなものがあります。

  • 公衆浴場の経営者(石炭を燃やして湯を沸かす公衆浴場で煙突から火の粉が出るケース)
  • プロパンガス販売業者(灯油と間違えてガソリンを販売したため顧客のストーブから発火したケース)

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