行政機関での勤務経験を活かして行政事件に注力し、一般民事の相談にも幅広く対応
「社会の問題解決に関心があるなら弁護士を目指しなさい」
ーー弁護士を目指したきっかけや理由を教えてください。
高校の進路相談で恩師に勧められたのがきっかけです。「社会の問題解決」に関心があるということや、将来は専門知識や技術を必要とする仕事に就きたいという話をしたところ、法律を学んで弁護士を目指すのがいいのではないかと勧められました。
恩師の勧めに従って法学部に入学してみると、周囲には司法試験を目指す学生が多く、共に学んでいく中で法律学の面白さに目覚め、法律サークルに入るなどして司法試験を目指しました。
司法試験合格後の修習期間中に検察官や裁判官への道を選択することも考えましたが、社会の仕組みを知るには弁護士が最適だろうと考え、弁護士になる決意をしました。
ーー現在の事務所に入られた経緯を教えてください。
司法修習を終えた後は、地元静岡の弁護士事務所に就職しました。就職先の事務所が行政機関の相談を取り扱っていた関係で、行政の仕事に関心を持つようになりました。
その頃に神奈川県庁が弁護士採用の募集をしていたので応募したところ採用され、約3年間弱勤務しました。私が所属していたのは政策法務課の行政不服審査グループという部署で、わかりやすくいうと行政機関内の裁判官のような仕事をしていました。
3年の勤務を終えて弁護士に戻る時にできれば都内の事務所で働きたいと思い、現在の事務所に入所しました。
ーー注力されている分野を教えてください。
事務所が総合法律事務所ですので離婚や相続といった民事全般を扱っているのですが、私個人としては行政機関で働いていた経験が活かせる行政関係の相談もいただくことが多いです。
行政指導を受けて困っている方からの相談が主な事案になりますが、ごみ処理から高度な金融政策まで行政は日常生活・経済活動等に密接していますので、一般民事の相談にも行政の経験や知識を活かしたアドバイスを行っています。
「犬も歩けば行政法に当たる」と高名な行政法学者の格言があるくらい行政法は数が多く、事件に取り組む際にこれまで知らなかった法律に突き当たるということも少なくありません。そうした時に法律を一から調べ、読み込み、証拠を集めなければいけないといった点で、法律家としての総合力を問われる分野であり、やりがいを感じています。
依頼者の希望を失わせないために
ーー仕事をするうえで心がけていることは何ですか?
弁護士は文書を作成することが多いのですが、交渉目的の文書などは読んだ相手がどのように思い、行動するかなどといったことを考え、常に工夫しながら作成しています。
文書によって円満に解決できることもあれば、逆に反感を買って訴訟に発展してしまうといったこともあります。文書作成は「法律家の命、肝である。」と考え、問題解決にあたっての重要な位置づけ・起点として捉えて作成するように意識しています。
また、依頼者と話すときはしっかり方向性を示して、解決までの道筋を大きく描いていただけるよう、解決に至る希望をもっていただけるよう、お話しするよう心がけています。
弁護士は単なる評論家ではなく、ご依頼者が現に直面している具体的な問題を解決する仕事です。見通しを立てて、依頼者が抱えているトラブルにはいつか終わりが来るということを誠実にお伝えすることが大切だと思っています。
ーーこれまで活動してきた中で印象に残っているエピソードはありますか?
事件の詳細はお話しできないのですが、とある不法行為事件が印象に残っています。
特殊なケースの事件で、過去の裁判例を調べても類似した事件がありませんでした。外国の裁判例には似たケースがあったのですが、日本の法律に適用できるかわからず、見通しを立てることができませんでした。
依頼者とよく協議・相談した結果を踏まえ、交渉文書を作成しました。外国の裁判例を参考にしたり、依頼者から詳細を聞いたりしながら被害状況や損害賠償について書き、十数頁にも及ぶ交渉文書を相手方に送りました。
訴訟も覚悟はしていましたが、相手方にはこちらの請求を聞き入れてもらえ、無事に示談が成立しました。
ご依頼者の問題を解決できたという喜びが大きかったのはもちろんですが、文書だけで人を動かし問題を解決できる弁護士というのはすごい職業だなと実感したことを覚えています。
受任から交渉まで一人で担当した事件だったこともあり、とても印象に残っている事件です。
どんな問題にも必ず決着点があります
ーー休日の過ごし方や趣味を教えてください。
基本的にインドアな人間なので、読書をしたり映画を観ることが多いです。映画はジャンルを問わずに観ますが、よく観るのはドキュメンタリー映画や史実をもとにした映画です。SF映画も好きでよく観ています。最近の動画配信サービスは視聴履歴を元におすすめ作品をリストアップしてくれるので、おすすめされた作品を観ることが増えました(笑)。
本は小説よりも経済学や行政学など社会科学に関するものを読んでいます。もともと新しい知識を得ることが好きなので、仕事のために読むというよりも完全に趣味ですね。結果として得た知識を仕事に活かすことができるので、弁護士は自分に向いている職業だと思います。
ーー今後の展望についてお聞かせください。
時代の変化に伴い弁護士の働き方や活動の幅も変わって来ると思うのですが、弁護士にしかできないことは何かと言ったら、やはり裁判所で活動することだと思うんです。
民事でも刑事でも、裁判で依頼者側に立って活動できるのは弁護士だけですから、訴訟に強い弁護士、訴訟の見通しをきっちりと立てられる弁護士でありたいと思っています。
ーー法律トラブルを抱えて悩んでいる方へメッセージをお願いします。
法律トラブルに直面すると思い悩んで夜も眠れなかったり、他のことが手につかなくなるということがあると思います。そうした状況から抜け出すためにも、弁護士に相談してください。
相談に来ていただければ解決の道を示すことができると思いますし、最善の解決ができるようご依頼者と二人三脚で努力したいと思っています。どんな問題にも必ず解決策はありますので、一人で悩まずに相談に来てください。