相続税

弁護士監修記事 2019年04月01日

相続税が発生するか判断するときに遺産の戸建住宅の価値を評価する方法

遺言書により戸建住宅を受け継ぐ場合でも、相続税の計算をするために、住宅の価値を評価する必要があります。この記事では、戸建住宅の価値を評価する方法について詳しく解説します。

目次

  1. 遺言で相続する場合でも戸建住宅の評価方法を知っておいたほうがよい理由
  2. 住宅の評価方法
  3. 「固定資産税納税通知書」から固定資産税評価額を確認する
  4. 原価法を用いて算出する
    1. 1㎡あたりの単価を確認する
    2. 耐用年数を確認する
    3. 「原価法」の計算例

遺言で相続する場合でも戸建住宅の評価方法を知っておいたほうがよい理由

遺産の総額が一定の基準を超えた場合「相続税」を支払う必要があります。 簡単に言えば、すべての遺産の価値の合計が、「基礎控除額(きそこうじょがく)」という基準を超えると、相続税を支払う必要があります。 alt 相続税を支払う必要があるかどうかを判断するために、住宅を評価して、その価値を把握しておく必要があります。 そのため、住宅を相続人同士でどのように分けるかということが問題とならなくても、住宅の評価方法は理解しておいた方がよいでしょう。

住宅の評価方法

alt 住宅の評価方法として、不動産業者に査定を依頼する方法があります。無料査定を行っている業者もあり、住宅の価格の目安を把握することができます。 より正確な価値を把握したいのであれば、「不動産鑑定士」に査定を依頼することも可能です。ただし、数十万円、あるいはそれ以上の費用がかかる可能性があることに注意しましょう。 自分で確認する手段としては、手軽な方法として、固定資産税評価額を確認する方法があります。 また、「原価法」という計算方法を用いて算出することができます。 それぞれについてどのように計算するのか確認していきます。

「固定資産税納税通知書」から固定資産税評価額を確認する

alt 固定資産税評価額は所有者に年1回、市町村から送られてくる「固定資産税納税通知書」(課税明細書)で確認できます。「価格」や「評価額」と記載されている部分の価格が固定資産税評価額にあたります。

住宅の相続税評価額は、固定資産税評価額を1.0倍して評価します。そのため、住宅の相続税評価額は、固定資産税評価額と結果として同額になります。

原価法を用いて算出する

alt 原価法は、現時点で相続する住まいと同じ建物を新築する場合の価格(再調達原価)に対し、築年数などを考慮して計算する方法です。 具体的な計算方法は以下のようになります。

原価法1㎡あたりの単価 × 建物の面積 × (耐用年数 - 築年数) ÷ 耐用年数 = 建物の評価額

1㎡あたりの単価を確認する

「1㎡の単価」に法的な基準はありませんが、国土交通省が毎年公表している「建築着工統計調査報告」の数値から計算した価格が参考になります。 「建築着工統計調査報告」の数値から計算した2017年の「1㎡の単価」は次のようになります(構造別)。

         
住宅の構造 1㎡の単価
木造 約16.7万円
鉄骨鉄筋コンクリート造 約35万円
鉄骨コンクリート造 約26.6万円
鉄骨造 約21.5万円
コンクリートブロック造 約21.8万円
その他 約10.6万円

耐用年数を確認する

耐用年数は国税庁が定めた「法定耐用年数」が参考になります。法定耐用年数は国税庁のホームページに掲載されています。 以下の表は、住宅に設定された法定耐用年数の一例です。

         
住宅の構造 耐用年数
木造・合成樹脂造 22年
木骨モルタル造 20年
鉄骨鉄筋コンクリート造・
鉄筋コンクリート造
47年
れんが造・石造・
ブロック造
38年

「原価法」の計算例

木造一戸建てを例に、原価法を計算してみましょう。木造の単価を1㎡あたり16.7万円、建物の面積を100㎡、築年数を11年と仮定します。 法定耐用年数では木造住宅の耐用年数が22年なので、計算式は次のようになります。 16.7万円 × 100 × (22 - 11) ÷ 22 = 835万円

原価法は、この他、建物の状況などによってその価格が変わる可能性があり、その判断には専門的な知識が必要になります。計算に不安を感じる方は、弁護士などの専門家に依頼することを検討してもよいでしょう。

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