離婚に向けて配偶者と別居した場合、住民票を別居先の住所に移した方がよいのでしょうか。 この記事では、別居時の住民票の取扱いについて「みんなの法律相談」に寄せられた実際の相談事例と弁護士の回答をもとに解説します。
目次
別居したら住民票を移すべき？
別居が長期化しそうな場合などには、住民票を別居先に移すべきなのでしょうか。
相談者の疑問
別居をしようと思ってます。その場合、住民票は変えなければいけないのですか？
西田 広一弁護士
引越しをしたら住民票は移さないといけません。住民票の移動は義務であり、住民票移動の手続きは引越しの日から14日以内に行わないと5万円以下の過料という罰則を受ける可能性があります。
ただし、判例などによると、①生活の拠点が移動しない場合、②新住所に住むのが1年未満と分かっている場合には移動は不要です。
生活の本拠を移した場合は、引越しから14日以内に住民票を移す必要があり、ルールに反するとペナルティをうける可能性があるようです。 ただし、別居が一時的なもので、近い将来もとの住まいに戻るつもりであれば、住民票を移さなくてよい場合もあるようです。
別居すると戸籍はどうなるのか
別居によって生活の拠点が変わる場合、住民票を移す必要があるようですが、戸籍についてはどのような扱いになるのでしょうか。
相談者の疑問
離婚前提の別居をしています。住民票移動を考えておりますが（相手からは了解済みです）戸籍はそのままの方がよいのでしょうか？相手は社保、私は国保です。
岡村 茂樹弁護士
戸籍ですが、離婚後でないと動かせません。離婚してその届出をすると、戸籍も変更になります。
戸籍は、住民票のように別居によって移すことはできないようです。
まとめ
別居が長期にわたり、生活の拠点が別居先に移ると考えられる場合は、住民票も移動しましょう。戸籍については、住民票のように別居によって移動することはできないようです。
