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殺人・殺人未遂

2016年05月26日

殺人罪・殺人未遂罪の懲役の量刑相場と逮捕・勾留・起訴の流れや対処法

人を殺害してしまった場合でも、すべてが殺人罪として処罰されるわけはありません。しかし、気が動転し逃亡を考えてしまうこともあるでしょう。まずは、殺人罪あるいは殺人未遂罪の加害者はどの程度の懲役を受けるのか、逮捕後はどのような流れになるのか、またどのように対処すべきかを知りましょう。 ※下記に記載する数値は、平成25年度検察庁統計年報と司法統計(第一審判決)に基づき算出しています。

目次

  1. 殺人罪・殺人未遂罪の量刑相場
  2. 殺人罪での逮捕後の流れ
  3. 殺人罪の争点や冤罪への対処

殺人罪・殺人未遂罪の量刑相場

殺人罪は殺意を持って人を殺した場合に成立します。殺意がなく人を殺してしまった場合には、傷害致死罪や過失致死罪となり、殺意の有無が争点となる場合も多くあります(後述)。 殺人罪が成立した場合の刑罰は、死刑または無期もしくは5年以上の懲役です。 殺意を持ちながら人を殺そうとしたものの、相手が死亡しなかった場合には、殺人未遂が成立します。未遂であっても刑罰の規定自体は殺人罪と変わりません。ただし、未遂による刑の減免や、裁判官の情状酌量により刑が減軽される場合があります(酌量減軽)。 特に、途中で悪いことをしたと思いとどまり、自分の意思で犯罪を中止した結果、相手が死亡しなかった場合、裁判官により必ず酌量減軽か刑の免除がされることになります。そのため、5年未満の懲役や執行猶予もあり得るのです。 殺人罪と殺人未遂罪を合わせた量刑相場は、3年以上15年以下の範囲が多くなっており、3年以下の場合には、執行猶予が付くことがほとんどです。 なお、死刑判決は非常に慎重になされるものであり、平成25年度の第一審判決においては、2件だけが存在します(上訴審で覆る可能性あり)。

殺人罪での逮捕後の流れ

では、殺人罪で逮捕された場合には、量刑が決まるまでにどのような流れになるのでしょうか。 被疑者(犯人と疑われている人)が逮捕されると、警察は48時間以内に検察に被疑者の身柄を送致するか決定します。もし検察に被疑者の身柄を送致することになった場合には、更に検察は24時間以内(逮捕後から72時間以内)に勾留(引き続き身柄を拘束すること)の請求を行うかどうか決めることになります。したがって、逮捕されれば多かれ少なかれ身柄が拘束されてしまうことになります。 逮捕後の流れについて、詳しくは「逮捕・刑事弁護」をご覧ください。 殺人罪の場合は、検察に身柄が引き渡された後、すべてのケースで勾留が認められており、勾留期間も最大日数である20日程度となることがほとんどです。しかし、長期に身柄を拘束されたからといって必ずしも起訴され、有罪判決となるわけではありません。実際の起訴率はおよそ59%となっています。

殺人罪の争点や冤罪への対処

上記の通り、殺人罪の容疑で逮捕されても、必ず起訴されるわけでなく、争う余地があるのです。殺人罪は被疑者に殺意があったことが成立条件となるため、殺意の有無が争点となるケースが多くあります。 また、正当防衛が成立している場合や、そもそも冤罪事件の場合には、それを証明することで無実を獲得することもできるのです。

殺意の有無

殺人罪あるいは殺人未遂罪は、殺意があることが要件ですが、殺意があったかどうかは加害者にしかわからないものです。また、人を死亡させてしまうようなときには、非常に興奮した状態である場合が多く、そもそも殺意があったかどうか正常に判断できないことも多いでしょう。 このように、殺意の有無がはっきりとしない場合には、死亡に至った傷は深いのか、何度も暴行が加えられているのかなど、客観的状況を総合的に考慮し、これが加害者の供述と一致しているかを検討することになります。 殺意が認められなかった場合には、傷害罪か傷害致死罪が成立することになり、殺人罪ほど重い処罰とはなりません。 また、毎日のようにDVを受けてしまい、耐えられなくなった結果、相手を殺してしまったような場合には、温情判決を獲得するべく普段の生活状況や被害の実体を事細かに証明していくことになるでしょう。

因果関係や正当防衛

加害者の行為により被害者が死亡したのかどうか、因果関係が不明な場合もあります。また、加害者が被害者に攻撃したのは、そもそも被害者から突然襲われたた際にとっさの行為であった場合もあるでしょう。このような場合には正当防衛が成立する余地があり、成立すれば無罪となります。 このように被害者が死亡するに至った経緯を解明することで、無罪となる可能性もあるのです。

殺人罪は非常に重い犯罪であり、刑罰も相応に重いものとなるため、慎重な調査・検証が求められます。殺人を犯してしまったり、在らぬ疑いをかけられてしまった際には、速やかに弁護士にアドバイスを求めるべきでしょう。

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