公然わいせつ罪の懲役や罰金の量刑相場と逮捕・勾留・起訴の流れ

路上や公園、駅など、多くの人が行き交う公の場所や施設でわいせつな行為をした場合、公然わいせつ罪にあたり、処罰されます。ここでは、公然わいせつ罪とは具体的にどういった犯罪なのか、どのような刑罰が科せられるのか、刑事手続きの流れや対処法について説明します。 ※下記に記載する数値は、検察庁統計年報と司法統計に基づき算出しています(わいせつ文書頒布等を含む)。

目次

  1. 公然わいせつとは
  2. 公然わいせつ罪の量刑相場
  3. 逮捕・勾留・起訴の流れ
  4. 贖罪寄付や弁護活動

公然わいせつとは

公然わいせつ罪とは、公の場でわいせつな行為をした場合に成立する犯罪です。刑罰は、6か月以下の懲役か50万円以下の罰金となります。極めて軽微な場合は、拘留(1日以上30日未満)や科料(1000円以上1万円未満)の刑罰となります。 具体例としては、路上や公園などで全裸になったり、局部を露出するといった行為が公然わいせつ罪となります。 「公然」とは、不特定多数の人が認識できる状況を言います。たとえその場に誰もいなくとも、不特定多数の人から認識される可能性さえあれば公然わいせつ罪となります。 また、「わいせつ行為」とは、通常の人が性的に嫌悪感や羞恥心を抱き、性秩序を乱すような行為のことを言います。そのため、恋人同士が公の場で軽いキスをするといった場合には、一般的に許容される行為であり、わいせつ行為には当たりません。

公然わいせつ罪の量刑相場

公然わいせつ罪の刑罰の範囲は広く定められていることからケースによって様々で、起訴猶予で済む場合もあります。 例えば、初犯で反省の態度も見られるような場合であれば、起訴猶予となったり、軽めの罰金や拘留・科料となることが多いでしょう。一方で、過去にも性犯罪を犯した事がある場合であれば、罰金の金額は高くなり、懲役刑となる可能性も高くなります。

逮捕・勾留・起訴の流れ

公然わいせつ罪に当たるような行為をしていた場合、通報などによって、警察が駆けつけ、逮捕されることが多くあります。逮捕された場合は、警察での事情聴取の後、検察でも事情聴取を受け、逮捕から72時間以内に勾留(身柄を拘束すること)されるかが判断されます。 検察まで送致された場合は、82%程度が勾留されています。これは非常に高い割合ではありますが、他の犯罪では100%近い割合で勾留されているのに比べれば、釈放される余地はあると言えるでしょう。 公然わいせつ罪は他の犯罪と比較して、被害者がいない場合も多く、極めて重大な犯罪とまではいえず、刑罰も比較的軽いものとなっています。そのため、逃亡のおそれや証拠隠滅のおそれが低い場合は、勾留されない場合もあるのです。 勾留された場合は最長20日間身柄が拘束されることになります。そして、勾留期間満期の日に起訴されるかどうかが決まります。勾留されたからといって必ず起訴されるわけではありません。送検された後、起訴される割合はおよそ63%です。そのうち、およそ51%は略式起訴となっており、罰金以下の刑罰が科せられています。 このように起訴される場合の多くは略式起訴・略式裁判と言う形で行われています。略式裁判とは、一定の条件のもとにおける軽微な事件に関して、法廷で争わずに書類手続きだけで判決を下す方法です。この場合、裁判は一回きりなので、正式な裁判よりも迅速・簡潔に裁判を終結させることができるのです。

贖罪寄付や弁護活動

公然わいせつ罪の場合は、誰かに裸を見せたりしていなくても犯罪が成立することがあるため、必ずしも被害者が存在するというわけではありません。被害者がいない場合は、示談をするということがありえません。 このような場合には贖罪寄付という形で、自分の反省している気持ちを表すことができます。贖罪寄付とは、被害者がいない犯罪や示談ができないような場合に、反省や謝罪の気持ちを込めて行われる寄付のことを言います。反省を示し、社会的制裁を自ずと受けていることから、情状面で有利に考慮される場合があります。 贖罪寄付は弁護士会を通して行うことができます。贖罪寄付を実際にしたほうがいいのか、いくら位の金額を寄付すべきかは、人それぞれでしょう。自身の経済状況等も含めて弁護士と相談の上、決めると良いでしょう。 また、量刑判断の上で、被告人が犯してしまった罪に対して、反省しているかが重要であることは言うまでもありません。今後二度と同じような犯罪を犯さないという決意も重要となります。 公然わいせつをはじめとする性犯罪は、統計上再犯率の高い犯罪とされているのでことさらです。性犯罪については、精神的な障害が元になっている場合もあり、このような場合は専門のクリニックなどでのカウンセリングや通院・治療が必要となります。 家族や弁護士のサポートのもと、再犯を起こすことが無いようクリニックへ通うことを誓約し、定期的に通うことで検察官や裁判官の判断に影響を与えることもあります。

記事のタイトルとURLをコピー