相続放棄するための必要書類|印鑑証明は必要?兄弟まとめて放棄するには?相続人のパターン別に詳しく解説

相続放棄の手続きをする際には、家庭裁判所に所定の書類を提出する必要があります。この記事では、手続きをするうえで必ず用意しなければならない書類と、相続放棄をする相続人の属性によって必要な書類をそれぞれ紹介します。「印鑑証明は必要?」「1人が他の兄弟の分もまとめて放棄できる?」といったポイントも解説しているので、参考にしてください。

目次

  1. 相続放棄の手続きに必要な書類
    1. 共通して必要な書類一覧
    2. 相続人の属性によって必要になる書類
    3. 戸籍などは後から提出することもできる
  2. 書類に印鑑証明は必要?
  3. 兄弟まとめて放棄するには?
  4. 提出先は?
  5. まとめ
  6. 次はこの記事をチェックしましょう

相続放棄の手続きに必要な書類

相続放棄を行うには、被相続人(亡くなった方)の最後の住所地を担当する家庭裁判所で手続きします。その際、決められた書類を家庭裁判所に提出する必要があります。 書類は、どの相続人が相続放棄をする場合でも共通して必要な書類と、相続放棄をする相続人の属性によって必要となる書類があります。

共通して必要な書類一覧

どの相続人が相続放棄をする場合でも必要な書類は、以下のとおりです。

  • 相続放棄の申述書
  • 被相続人の住民票の除票または戸籍の附票
  • 相続放棄する人の戸籍謄本
  • 800円分の収入印紙
  • 連絡用の郵便切手

相続放棄の申述書は、相続放棄をする相続人が20歳以上の場合と20歳未満の場合とで書式が異なります。 相続放棄をする相続人が20歳以上の場合の申述書は、こちらからダウンロードできます。 相続放棄をする相続人が20歳未満の場合の申述書は、こちらからダウンロードできます。 申述書の書き方について詳しくは、記事末尾のリンク先の記事で紹介しています。

郵便切手は、家庭裁判所によって必要な額が異なるので、家庭裁判所に確認しましょう。

相続人の属性によって必要になる書類

相続放棄をする相続人の属性によっては、上記の共通して必要な書類に加えて、別の書類も提出します。

配偶者

被相続人の配偶者が相続放棄をする場合、共通して必要な書類に加えて、次の書類を提出します。

  • 被相続人が死亡したことが記載されている戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本

子供・孫

被相続人の子供・孫が相続放棄をする場合、共通して必要な書類に加えて、次の書類を提出します。

  • 被相続人が死亡したことが記載されている戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本

  • 相続放棄する人が代襲相続人(被相続人の孫、ひ孫等)の場合、被代襲者(本来の相続人)が死亡したことが記載されている戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本

被相続人が死亡した時点で、本来の相続人(子・兄妹など)が死亡していたり、相続する権利を失っていたりしたなどの場合、「本来の相続人」の代わりに、孫やおい・めいが相続します。「代襲相続」というルールです。 孫も死亡していた場合は、「ひ孫→玄孫」というように、下の世代が相続していくことになります。

被相続人の親が相続放棄をする場合、共通して必要な書類に加えて、次の書類を提出します。

  • 被相続人が出生したときから死亡するまでのすべての戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本

  • 被相続人の子供(及びその代襲者)で死亡している人がいる場合、その人(及びその代襲者)が出生したときから死亡するまでのすべての戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本

  • 被相続人の直系尊属に死亡している人がいる場合、その人が死亡したことが記載されている戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本

兄弟・甥姪

被相続人の兄弟が相続放棄をする場合、共通して必要な書類に加えて、次の書類を提出します。

  • 被相続人が出生したときから死亡するまでのすべての戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本

  • 被相続人の子供(及びその代襲者)で死亡している人がいる場合、その人(及びその代襲者)が出生したときから死亡するまでのすべての戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本

  • 被相続人の直系尊属が死亡したことが記載されている戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本

  • 相続放棄する人が代襲相続人(甥、姪)の場合、被代襲者(本来の相続人)が死亡したことが記載されている戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本

戸籍などは後から提出することもできる

相続放棄の手続きは、原則として、被相続人が亡くなり、自分が相続人になることを知った時点から3か月以内(熟慮期間)に行う必要があります。 熟慮期間を過ぎてしまうと、自動的に「相続することを認めた」という扱いになってしまいます。 熟慮期間が迫っている場合は、全ての添付書類がそろっていなくても、申述書と、その時点で用意できた書類を先に提出して受付手続を済ませましょう。申述前に入手できなかった戸籍などは、受付手続きをした後でも提出できます。

書類に印鑑証明は必要?

相続放棄の手続きをする際に、印鑑証明は必要なのでしょうか。

相続放棄に必要な書類について

相談者の疑問 このたび相続放棄をするのですが、長男に自分の戸籍謄本と印鑑証明を求められました。

戸籍抄本では駄目なのですか?また、印鑑証明は必要なのでしょうか?

弁護士の写真 弁護士の回答 家庭裁判所に相続放棄を申立てをされる前提で回答致します。

抄本は、一部の人のみの表示となってしまいますので、裁判所からも戸籍謄本(全部事項証明書)の提出を求められるのが通常です。

ご家族の構成が分かりませんが、相談者様が応じなくても、相続放棄に必要であれば長男が相談者様の戸籍謄本を取得することは可能と考えます。

但し、通常相続放棄手続きに印鑑証明書は不要ですし、これは長男も勝手に取得することは出来ません。

なぜ、印鑑証明書が必要なのか確認された方が良いでしょう。

兄弟まとめて放棄するには?

兄弟全員で相続放棄をする場合、1人が他の兄弟の分もまとめて手続きをすることができます。 その際、相続放棄の申述書は、兄弟それぞれが作成したものを提出する必要があります。 一方、同じ内容の書類は、1通あればよいということになっています。たとえば、「被相続人の住民票の除票または戸籍の附票」「被相続人の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本」などは1通で足ります。

親の土地を相続放棄する際の疑問

相談者の疑問 不動産の相続放棄の件です。親が持っている土地を相続放棄する予定です。

兄弟全員で相続放棄する時はまとめて手続きが出来ると知りましたが、例えば1番上の兄弟が相続放棄の手続きを進めるとして、下の兄弟がすることはどういったものがありますか?

石井 康晶の写真 弁護士の回答石井 康晶弁護士 相続放棄の申述受理申立書は、それぞれの名前で作成し提出することになります。被相続人の(原)戸籍謄本など必要書類は1通で足ります。

提出先は?

相続放棄の手続きに必要な書類は、被相続人が最後に住んでいた住所地の家庭裁判所に提出します。 裁判所の場所はこちらから調べられます。

まとめ

相続放棄の手続きは自分で行うことも可能ですが、書類の収集や申述書の作成が手間だと感じる場合、弁護士への依頼を検討してもよいでしょう。3か月という限られた期間内にすべての手続きが完了するよう、迅速に対応してもらうことができます。 弁護士に依頼することで、そもそも相続放棄をすることが適切かどうかも判断してもらえるでしょう。相続放棄すべきかどうか迷っている場合は、弁護士にアドバイスを求めることも1つの方法です。 相続の手続きを弁護士に依頼するメリットや費用の相場について、詳しく知りたい方は、以下で紹介する記事を参考にしてみてください。

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この記事は、公開日時点(2026年03月02日)の情報や法律に基づいています。

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