裁量労働制、労働者にメリットはないのか? 「定額働かせ放題」「働き方全体を見据えた議論を」弁護士たちの意見
shi-jun / PIXTA

裁量労働制、労働者にメリットはないのか? 「定額働かせ放題」「働き方全体を見据えた議論を」弁護士たちの意見

裁量労働制が社会を賑わせています。現政権が、裁量労働制の対象者を拡大しようとしているのに対して、野党側が、政権側の提示したデータの不備などを指摘し、国会の議論が紛糾。政権側が裁量労働制の拡大を今国会の法案から外すことになりました。

裁量労働制は、実際の労働時間とは関係なく、労使であらかじめ定めた時間を働いたものとみなす制度として1987年の労働基準法改正に盛り込まれました。現在「専門業務型」「企画業務型」が主な対象となっています。

今回は、弁護士ドットコムに登録している弁護士に、そもそもの労働者サイドからみた裁量労働制のメリット・デメリットを聞きました。

●「労働者にはデメリット」の考えが多数派

以下の3つの選択肢から回答を求めたところ、22人の弁護士から回答が寄せられました。

(1)メリットが大きい→1票

(2)メリット・デメリットが同程度→3票

(3)デメリットが大きい→18票

「デメリットが大きい」とした弁護士からは、日本における労働環境をふまえて、「法律的にも、実際上も、裁量労働制はただの残業代不払制度」「(日本では)自分の裁量で労働時間をコントロールできるタフな人はかなり少ないと思う」といった声があった。

「メリットとデメリットが同程度」とした弁護士からは、「裁量労働制の目的は、働き方の多様性を認める点にあるはずであり、制度の導入がただちに長時間労働や過労死の問題となるわけではない」など、柔軟な職場環境モデルの構築に期待を込める意見もあった。

アンケート詳細

メリットが大きい
1
メリット・デメリットが同程度
3
デメリットが大きい
18
投票数合計:22
コメント数:11

投票一覧

1

コメント一覧

0

ニュース編集部後記

裁量労働制は、今国会において、厚労省が示したデータの不備が多く見つかり、提出法案から外されることになりました。

労働問題は、長い間にわたって、社会問題となっています。経営者サイドは強く希望する制度とされているだけに、今後、議論が続くようなら、政権側は、労働者のサイドが合意できるようなデータが示し、メリットを十分に説明することが求められるでしょう。

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