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2018年02月04日 09時34分

「コンビニが社会インフラって誰が決めたのか」オーナーが24時間営業に反発、人手不足で自らワンオペ

「コンビニが社会インフラって誰が決めたのか」オーナーが24時間営業に反発、人手不足で自らワンオペ
コンビニ大手3社

「もう限界。10年前は20人くらいスタッフがいたんだけどね」。関西エリアの郊外で大手コンビニのフランチャイズチェーン(FC)店を経営する片山みどりさん(仮名・50代)は溜息をついた。

人が集まらないーー。現在のスタッフは6人。70代が1人、60代が2人、40代が2人、30代が1人。全員主婦だ。「最近まで10代の子がいたんだけど、やめちゃいました。若い人がいなくて面白くなかったんでしょうね」

それでも都会なら外国人留学生が応募してくれたかもしれない。しかし、この街ではそれも期待できない。「大阪の中心部に行けば、多いんだろうけどね。若い学生さんもみんな都会に行っちゃう」

人手不足が深刻化する中、片山さんのように疲弊する地方のコンビニオーナーがいる。足りない分は家族で補う。片山さん一家の場合、深夜・早朝は治安の関係から夫のワンオペだ。休憩はできない。この1か月の総労働時間は、過労死しても不思議ではない290時間。日中は片山さんと子どもも店頭に立つ。

すべては24時間365日、店を開けるためにーー。

●「社会インフラ」に「上から目線」で接する客

片山さんの夫の勤務表を元に作成

「午前0時〜5時の客は20人ほど。売り上げは良くて2万円くらい。完全に赤字ですよ。夜、店を閉められたら今の人数でも何とか回せるのに」

片山さんは本部に24時間営業をやめさせてくれと頼んだことがある。しかし、本部の答えはNG。「コンビニは社会インフラ」「社会の期待を裏切る」というのが理由だ。

「本音は別でしょう。本部はFC店の売り上げが1円でも多い方が儲かるんだから。私たちは商売をやりたかったんであって、インフラをやりたかったわけじゃないのに…」

コンビニでは商品の種類だけでなく、受けられるサービスも飛躍的に増えた。チケットの発券やATM、宅配便の店頭受け取りなどに加え、住民税の支払いや住民票の取得といった行政サービスまで。防犯や災害時の拠点としても期待されている。しかし、「インフラ化」のしわ寄せは、従業員の業務量だけでなく、店と客側の力関係にも影響している。

「コンビニに行ったら何でもあって、何を言ってもオッケーという風潮がありますよね。こちらを見下して接して来るお客さんが、特に年配の方に多くて悲しいです。コンビニが社会インフラって誰が決めてるの」

●おちおち葬式にも出られない

業務が過酷さを増すのに、スタッフの時給は低いままだ。リクルートジョブズが発表している、パート・アルバイトの募集時平均時給調査(2017年12月度)によると、三大都市圏における全職種平均は1030円。コンビニに限ると948円。50以上ある職種のうち、下から2番目だ。

職種別の時給ワースト5

理由の一端を、九州で別の大手コンビニFC店を複数店舗、家族経営している今宮のぞみさん(仮名・30代)はこう説明する。

「儲かる場所には新しいコンビニやスーパーが入って来るので、よほど立地が良くないと、1店舗の利益はたかが知れています。オーナーは店舗を増やさないと儲からないけれど、お金が貯まらないから簡単には増やせない」

このほか、売り上げ金額から廃棄した商品の原価をさし引けない「コンビニ会計」などの影響もあり、人件費を削らないとオーナーも稼げない。最低賃金でスタッフを雇い、オーナーが店舗勤務することで、どうにか成り立つという店もある。

そんな忙しいオーナー家族だから、冠婚葬祭に出席できないことも。本部が人を派遣してくれる「オーナーヘルプ」という制度もあるが、必ず利用できる保証はない。今宮さんの祖父が亡くなる前後は、家族で代わり番こで店頭に立ったという。

●24時間をやめる気のない業界

すかいらーくやロイヤルホストなど、すでに外食産業では24時間営業を見直す動きが出ている。コンビニ業界だって、客が入る店は24時間を継続、成り立たない店は経営状態に合わせてといった風に、オーナーが営業時間や休みを決めて良いのではないか。

この問いに対し、セブン&アイ・ホールディングス役員は1月25日、中央労働委員会(東京)の審問の中で、「契約上、許されない」「納得してもらった上で契約している」「世の中がコンビニに24時間営業を期待している」という趣旨の回答をした。

オーナーの長時間労働の一因は、従業員を「うまく使えていない」「教育が不足している」点にあるという。しかし、その従業員は時給いくらで働いているのか。

報道を見る限り、業界大手は24時間営業をやめる気はないようだ。唯一ファミリーマートが一部店舗で実験的に24時間営業をやめたものの、まだ加盟店のオーナーからは「世間体を気にしたポーズでは」と半信半疑の声もある。

「そんなに(インフラを支える)『公務員』にしたいなら、給料払ってよ」。審問を傍聴していた男性オーナーの皮肉めいたつぶやきが聞こえた。(弁護士ドットコムニュース編集部・園田昌也)

この記事へのコメント

m 60代以上 男性

本部の指示に従わなけれならない理由は?
罰金制度でもあるのか!

匿名ユーザー 男性 30代

こういう60代以上が日本を潰していくのですね。

しだ 男性 20代

現場が喘いでいるのに、何もしない典型的な立場だけ人間の例ですね。トップがやるべきことは現場の改善です。

西郷 男性 60代以上

オーナーはコンビニを始める時、ほぼ全財産(預金・退職金等を)そして身内からの借金をして契約してるのが大半です、本部はそれを盾に次の契約は?、本部と同方向でないのは?をにじませます。それがオーナーをたじろがせます。それで有志でユニオンを作り行動を起こしています。岡山、東京の労働委員会ではそれが認められ不当労働行為として団体交渉をせよと命令が出ています。

カイ 男性 30代

罰金制度があります。

れい 男性 40代

有るんです

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マルコ 40代 男性

確かに深夜に開いていて便利な時もあるにはあるが・・・インフラだとかそこまでは求めていないです。店員を無理なく集められて、深夜に営業していても儲かる店舗だけでいいのでは。

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Y 20代 男性

こんな悲惨な状況が多数報告されても24時間営業は契約上やめられない。コンビニ本部は時代の変化に柔軟に対応するべき。人手不足の現状からオーナー個人がインフラになれるわけない。このような声があがっているなら、店舗の希望によって個店の使われ方を本部も調査し契約内容を見直してもよいのでは

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やうよき 50代 男性

これだけ技術が進歩しているんだから24時間やらせたいなら人手不足解消の手段として無人レジやアマゾンのコンビニのようなシステム作りをのぞみます。
あと、お弁当などの自動販売機が開発されているのだから深夜帯は店舗を閉められる。
アマゾンなどの店頭受取サービスは宅配Boxを設置すれば問題ありません。
各社コンビニチェーンはもう24時間営業は見直さなければならない。ただでさえ年中無休なんだから。

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