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親が「危篤」なのに帰らせない上司…衝撃の言葉で僕はボロボロに(上)
(イラスト/lico106)

親が「危篤」なのに帰らせない上司…衝撃の言葉で僕はボロボロに(上)

工場勤務で日々残業続きの翔太(24)。最近パワハラ気質の嶋田さん(51)が上司になり、精神的に参っていました。そんな時、とある事件が起こります。

●僕にだけ厳しい上司

新卒で精密機械メーカーに入社し、工場で働いています。小さな工場なので日中は積み込みなどの軽作業をおこない、夕方からパソコンで事務作業を担当しています。

事務を担当していた男性が半年前に退職したこともあり、その分が全て僕に振ってきて…。書類の仕分けや納品伝票の確認などとても量が多く、毎日残業する日々です。

数カ月前に、ちょっと苦手だなと思っていた嶋田さんが上司になりました。嶋田さんはとにかく当たりが強い人なんです。

引き継ぎで分からないことがあったので、嶋田さんに聞きにいった時のことです。質問をしただけなのに、強い言葉でネチネチと説教をされてしまいました。

嶋田さんは僕に厳しく、日頃から「頭おかしいんじゃないのか?」、「本当ドンくさいよな」と言われます。嶋田さんのことは、できるだけ避けて過ごしています…。

そんなある日、決定的な出来事が起こったんです。

実は、僕の母はすい臓がんで入退院を繰り返していました。父が病死した後、まだ幼かった僕を大切に育ててくれた母に恩返しをしようと思っていた矢先、突然の告知でした…。

がんが分かったときには「余命は半年くらい」と告げられていたんです。仕事が終わるのが遅いので、平日はなかなかお見舞いに行けなかったのですが、休みの日には顔を見にいっていました。

母は自分の具合が悪い時でも「お見舞いはいらないから、しっかり休みなさい」と僕のことを心配してくれ、その言葉に甘えてしまっていたんです。主治医や看護師にも「翔太は身体が弱いから、無理させたくない」と言っていたそうです。

数日前に入院した時は、「退院したら近くに旅行に連れて行くよ」と、LINEでやりとりもしていたのに…。それが急に容態が悪化して、危篤状態に陥ったというのです。思っていたよりもずっと早くきた最期に、僕は足がガクガクと震えました…。

とりあえず上司に状況を説明して、早く病院に向かわないと…。僕は嶋田さんの元に向かいました。すると…

●「まだ死んでないんだろう」

耳を疑いました…。僕が「入院中の母親が危篤になった」と告げると、嶋田さんは「まだ死んでないんだろう」と言い、仕事の続きをやるよう言ってきたのです。

確かに繁忙期であり、仕事は山積みでしたが…。職場の他の人も同情するような表情でこっちを見ていましたが、無言のまま。僕もとっさに言い返そうと思ったのですが、言葉が出てきませんでした…。

結局、帰らせてもらえず、僕は落ち着かないまま事務作業を続けました。そしたら、病院からまた電話がかかってきて…。

<下に続く!>

(弁護士ドットコムに寄せられた相談を元にしています)

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