新しい刑罰「拘禁刑」が導入されてから1年。拘禁刑で服役する受刑者が5273人となり、全受刑者3万4875人の15.1%を占めることが、法務省の公表資料でわかった。
●拘禁刑の受刑者、約半年で4000人近く増加
拘禁刑は、1907年(明治40年)の刑法制定以来初めて刑罰の種類を見直し、懲役刑と禁錮刑を一本化したもの。2022年に成立した改正刑法により創設され、2025年6月に施行された。
これまでの懲役刑では、原則として、受刑者に刑務作業が義務付けられていた。
一方、拘禁刑では、受刑者の年齢や障害などの特性に応じて、刑務作業や指導を組み合わせる仕組みに改められた。
法務省の公表資料によると、拘禁刑の受刑者は2025年12月10日時点では1439人で、全受刑者に占める割合は4.2%だった。
約半年で3800人余り増え、割合も15.1%まで上昇したことになる。
2026年6月1日時点の「受刑者の刑名ごとの人数」(法務省が公表した資料より)
●知的・発達障害ある受刑者向け課程は1563人
拘禁刑の導入にあわせて、受刑者を特性に応じて分類する「矯正処遇課程」(24課程)も新設された。
6月1日時点では、調査を終えた受刑者3万3572人のうち、おおむね70歳以上で認知症や身体障害などがある受刑者を対象とする「高齢福祉課程」に1897人、知的障害や発達障害のある受刑者を対象とする「福祉的支援課程」に1563人が指定されていた。
拘禁刑は、2025年6月1日以降に起きた事件で言い渡される刑が対象となる。このため、当面は従来の懲役刑・禁錮刑の受刑者と、拘禁刑の受刑者が刑務所内で併存する状況が続く。