2019年09月26日 18時10分

来日中の米セブン店主「国を超えた団体が必要」 アメリカでも高まる危機感

園田昌也 園田昌也
来日中の米セブン店主「国を超えた団体が必要」 アメリカでも高まる危機感
左からディロン氏、ハシミ氏、ジョーゲンセン氏

日本のコンビニ事情を調べるため来日している米セブンイレブンの加盟店オーナー3人が9月26日、都内で記者会見を開いた。

米セブンでは仕組みの日本化が進んでいるといい、「日米で共通の懸念があることがわかった。国ごとではなく、国際的なオーナーの団体をつくるべきではないか」と話した。当面は日本、アメリカ、オーストラリアでの連携を目指すという。

3人は米セブン加盟店のオーナーらでつくる団体「NCASEF(アメリカセブンイレブン加盟店団体)」の幹部。9月23日に来日し、日本のコンビニオーナーや弁護士、学者らと意見交換をしている。

●米では、加盟店の裁量が狭まる

アメリカはセブン発祥の地。しかし、創業したサウスランド社は経営不振に陥り、1980年代頃から徐々に日本セブンの影響力が増していった。米法人は2005年、セブン-イレブン・ジャパンの完全子会社になっている。

NCASEFの3人によると、日本の子会社になってから、販売する食品の質は上がった一方、オーナーの裁量は狭まっている。本部を通さない仕入れが制限され、プライベートブランドの販売を強く推されるようになった。業務に関する統制も強まっているそうだ。

これまでオーナーが選択できた「クリスマス営業」についても、開店が義務付けられ、24時間年中無休になったという。

「以前は完全な独立事業者だった。裁量も広く、方向性も自分で決められた。現在では『鉄砲の弾』のように(本部が決めた方向にしか進めなく)なっている」(NCASEFのジャスプリート・ディロン氏)

会見には東大阪市のセブンオーナー松本実敏さん(一番右)、元セブンオーナー三井義文氏も出席した 会見には東大阪市のセブンオーナー松本実敏氏(一番右)、元セブンオーナー三井義文氏も出席した

●セブンは米国に資源投入、将来ドミナントの影響を懸念

セブンは日米コンビニ事業を成長の柱としている。アメリカにも資源を集中し、店舗拡大の方針をとっている。アメリカのオーナーたちは、将来的な「ドミナント」(近隣への大量出店)の影響を懸念している。

「成長は好ましいことだが、日本の現状を知って、近隣に出店することに懸念を抱いた。 店舗数が増えると労働市場にも影響が及ぶ。当然、日本で深刻な問題になっているように、アメリカでも24時間365日の維持が困難になっていくと思われる」(同レハン・ハシミ氏)

NCASEFの3人は同日午前、日本外国特派員協会(FCCJ)でも同趣旨の会見をした NCASEFの3人は同日午前、日本外国特派員協会(FCCJ)でも同趣旨の会見をした

日本のオーナーの中には、経営がうまくいかず、長時間労働になるオーナーもいる。

「アメリカでは日本ほど深刻ではないが、同じように人手不足や労働コスト上昇の問題がある。日本でどのような対策がなされるか関心を持っている」(同マイケル・ジョーゲンセン氏)

ジョーゲンセン氏は「日本の仲間もそうだと思うが、公平な関係性、公平なバランスを達成していく必要がある」とも述べた。

コンビニ業界を牽引するセブンの対応に注目しているのは、日本のオーナーだけではない。

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