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関 範子弁護士

( せき のりこ ) 関 範子

やよい共同法律事務所

現在営業中 09:30 - 17:30

国際・外国人問題

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【虎ノ門駅徒歩5分】【弁護士歴14年の実績】◆メール予約24時間受付◆
外国人雇用・入管法・在留資格・国籍等の問題に注力。
アットホームで相談しやすい雰囲気を心がけています。
やよい共同法律事務所
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国際・外国人問題の詳細分野

依頼内容

  • ビザ・在留資格
  • 国際離婚
  • 国際相続
  • 国際刑事事件

対応体制

  • 全国出張対応
  • 24時間予約受付
  • 女性スタッフ在籍
  • 当日相談可

【ご相談例】
・雇用している外国人が入管法違反で逮捕された。雇用主への影響は?
・外国人の雇用に際し、コンプライアンス違反にならないためのアドバイスが欲しい。
・外国人の母が亡くなり、相続財産が海外にある。
・新型コロナウイルスの影響により、解雇された。
・日本人と結婚して子どももいるが、在留資格がないため困っている。
・外国に支店を出したいが、進出先の法務に詳しい弁護士を探している。
・日本で会社を設立する際の書類作成等の法的サポートをお願いしたい。
・配偶者が入国管理局に収容されてしまった。
・英国法に精通した弁護士を探している。

【取り扱い案件】
・国際結婚
・国際離婚
・国際相続
・外国人雇用
・事業支援
・外国人の方を取り巻く法律問題
・日本での在留を巡る問題

◆入管事件もお任せください
・在留期間更新申請
・在留資格変更申請
・在留特別許可申請
・仮放免許可申請
・口頭審理の立会
・再審情願
・各種行政訴訟(退去強制令書発布差止等)の代理 など

【強み】
◎難しい法律用語は使わず、わかりやすいご案内を心がけております。
◎アットホームで相談しやすい雰囲気を心がけています。
◎英語での対応が可能です。
◎刑事事件にも対応しますので、ワンストップでの解決が可能です。

◆ご予約について
まずはご相談にいらっしゃる日を事前にご予約願います。
ご予約は、電話とメールで受け付けております。
——————
【アクセス】
・東京メトロ銀座線 虎ノ門駅(2a出口)より徒歩5分
・東京メトロ日比谷線 虎ノ門ヒルズ駅(A2出口)より徒歩3分
・東京メトロ丸の内線・千代田線 霞ヶ関駅(A13番出口)より徒歩7分
・都営地下鉄三田線 内幸町駅(A3番出口)より徒歩9分

国際・外国人問題

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国際・外国人問題の料金表

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項目 費用・内容説明
相談料 初回30分の相談は無料で承ります。
その後30分ごとに5,500円(税込)かかります。
英語対応の場合は30分ごとに7,700円(税込)かかります。
備考欄 ご本人のご状況やご事情に合わせ、料金のご相談や無理のないお支払方法に応じています。
個別料金に関しましては、直接弁護士にご確認をいただくことをお勧めします。

国際・外国人問題の解決事例(12件)

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国際・外国人問題の解決事例 1

海外で成立した婚姻関係を、日本国内で解消した事例

  • 国際離婚
依頼主 30代 女性

相談前

 私(日本人)は、A国でA国の方式に従って日本人Bと結婚しましたが、日本には届け出ていませんでした。
 その後、Bと私は不仲になり、別々に日本に帰国し、それっきり別れてしまいましたが、A国で離婚の手続を取っていませんでした。
 それから数年後、私は日本でたまたまA国人であるCと出会い、交際を経て、結婚を考えるようになりました。
 しかし、Bとの離婚手続きをしていなかった私は、A国では既婚者ということになるため、そのままではCと結婚できないことに気付きました。そこで、A国の弁護士を探し、Bと離婚してCと婚姻するにはどのようにしたら良いか、A国でしか手続ができないのか等、メールで質問しましたが、要領を得ない返事しか返ってこなかったため、どうすれば良いかわからず、困り果ててしまいました。

相談後

 弁護士に相談したところ、私がCと婚姻するには、日本でBと裁判離婚し、それをA国で承認してもらえば良いとのことでしたので、日本での離婚手続を依頼しました。幸い、Bも日本に住んでおり、裁判に協力してくれることがわかりましたので、裁判所にも事情を話し、速やかに離婚判決をいただくことができました。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 日本では、離婚をする場合、原則としていきなり訴訟をすることはできず、通常は離婚調停を前置させる必要があります。
 しかし、本解決事例では、A国が、外国でなされた離婚につき、裁判離婚かそれに準じる手続で行われたものしか認めていないことがわかったため、調停ではなく、裁判で離婚する必要がありました。
 日本人同士の結婚であっても、海外で結婚して日本には届けていないケースや、外国人同士の結婚でも、日本でのみ届け出ているケースなど、日本の要素と外国の要素が絡み合っているケースはよくあります。どこかに外国の要素があれば、それは渉外事件となります。渉外事件については、純粋に日本国内で完結する事件と異なり、管轄が日本にあるのか、あるとして、準拠法はどこの国の法律になるのか等、専門的な判断が必要な論点が多々出てきますので、まずは弁護士にご相談いただくことが必要です。

国際・外国人問題の解決事例 2

仮放免中に稼働したが、在留特別許可を得た事例

  • ビザ・在留資格
  • 国際刑事事件
依頼主 30代 男性

相談前

 私の妻は外国人で、オーバーステイ状態であったため、弁護士に、在留特別許可を経て「日本人の配偶者等」の資格を得る手続を依頼しました。
 妻は入国管理局に身柄を拘束されることなく、仮放免の許可を得て、自宅で過ごしていました。
 ところが、妻は、私が仕事で留守の間、在留資格のない外国人を多く雇っているパブでアルバイトをしていたようで、パブのガサ入れに来た警察に逮捕されてしまいました。
 妻は、数日後に釈放されて帰って来ましたが、仮放免中の外国人が働くことは認められていませんので、このことが入管に知れたら、在留特別許可をいただけなくなるのではと思い、私は目の前が真っ暗になり、急いで弁護士に相談しました。

相談後

 弁護士のアドバイスによると、入管に対して、「ばれないだろう」と安易に隠し事をするのは危険であり、事実をありのままに告白し、在留特別許可をもらえるよう、真摯に反省の気持ちを伝えるべきだとのことでした。
 そこで、私と妻は、それぞれ、なぜ仮放免中に働いてしまったのか、今後こういうことが起きないようにするために、どのような取り組みをするつもりか、といったことを、丁寧に反省文の形にし、入管に提出しました。
 提出後は、どうなることか、不安で夜も眠れませんでしたが、最終的に、妻には在留特別許可が認められ、「日本人の配偶者等」の在留資格をいただくことができました。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 仮放免中の外国人が働くことは禁止されていますが、相談者の奥様は、相談者に内緒でアルバイトをしてしまい、しかもそこで警察に逮捕されてしまいました。
 このようなことがありますと、仮放免が取り消されたり、在留特別許可が認められなくなる可能性が高くなりますので、厳に慎まなければなりません。相談者も、そのことを心配され、入管にどのように対応すればよいか、途方に暮れておられました。
 入管には、嘘はもちろん、小手先のごまかしなどは一切禁物です。まさか知られていないだろうと思うようなことでも、実は入管は調べてあって、当事者が本当のことを言うかどうか、様子を見ている、ということも多々あります。
 そのため、相談者と奥様には、事実をありのままに説明し、反省の気持ちを示すこと、再発防止のために具体的な対策を取っていることを示すこと、在留資格を得た後も、夫婦で協力してまじめに生活することを誓っていることなどを、丁寧に文章にするようアドバイスしました。
 その結果、相談者の奥様は、仮放免許可を取り消されることもなく、在留資格を得ることができました。

国際・外国人問題の解決事例 3

偽装結婚を疑われかねない案件で在留資格が得られた事例

  • ビザ・在留資格
  • 国際離婚
依頼主 50代 男性

相談前

私は、妻との離婚手続中にたまたま知り合った外国人女性Aと交際を始め、結婚を考えるようになりましたが、彼女がオーバーステイ状態であることがわかりました。
 私は、Aと別れることは考えられませんでしたので、妻との離婚成立後、Aの母国から必要書類を取り寄せ、日本の役所にAとの婚姻を届け出ました。
 しかし、Aには在留資格がありませんから、このままでは日本にいられないため、弁護士に相談しました。

相談後

 弁護士に相談したところ、在留資格のない外国人で、日本人と婚姻している者は、在留特別許可を得て、「日本人の配偶者等」という在留資格を付与してもらえる可能性があることがわかりました。
 そこで、私は、弁護士に、在留特別許可の申請を依頼することにしました。
 もっとも、私はAより25歳ほど年上で、親子ほども年の差があること、お互い一人暮らしであったにもかかわらず、婚姻届出まで同居した事実がないこと、外出はいつも二人だけであったため、デート中でも一緒に写った写真がほとんどない等、偽装結婚を疑われかねない要素がいくつかあるとのことでした。
 しかし、弁護士が丁寧に、私達の婚姻が真摯なものであることを説明する書類を作成してくれましたので、きっと大丈夫だろうと思い、Aと一緒に入国管理局に出頭することにしました。
 必要書類が全て整い、まさに申請直前というタイミングで、Aがたまたま職務質問を受け、オーバーステイであることが判明し、警察に身柄を拘束されるという事態が発生しましたが、弁護士がすぐに警察に来てくれたため、Aの身柄はそのまま入国管理局に移され、そこから在留特別許可を求める手続が始まりました。
 その結果、Aには無事「日本人の配偶者等」の在留資格をいただくことができました。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

外国人の方が、在留資格なしで滞在している間に、日本人と婚姻した場合、在留特別許可を申請し、これが認められれば、「日本人の配偶者等」などの在留資格を付与される可能性があります。
 この場合、当然のことですが、結婚自体が真摯なものであることを前提に、在留資格の付与が相当であると判断してもらえるよう、様々な資料を用意して提出することが必要です。
 上記解決例では、結婚は真摯なものでしたが、日本人男性が外国人女性より25歳ほど年上であったり、お互い一人暮らしであったにもかかわらず、婚姻届出まで同居した事実がないこと、外出はいつも二人だけであったため、デート中でも一緒に写った写真がほとんどない等、偽装結婚を疑われかねない要素もありましたので、提出書類には工夫が必要でした。
 また、在留資格のない外国人の方の場合、常に警察に検挙される可能性があるため、入国管理局に対するのとは別に、警察への対応も必要になることが多々あります。
 当事務所では、そういった案件にも取り組んでおりますので、是非ご相談下さい。

国際・外国人問題の解決事例 4

略式命令で罰金を科されたが、在留期間更新が認められた事例

  • ビザ・在留資格
依頼主 30代 男性

相談前

 私はA国人ですが、1990年ころ、観光ビザで来日し、そのままオーバーステイになってしまいました。
 その後、私は日本人女性と結婚し、在留特別許可によって「日本人の配偶者等」の在留資格を取得し、さらにその数年後には、「定住者」の在留資格を得、2000年ころから、知人が経営している会社で働くようになりました。
 私は、充実した毎日を送っていましたが、在留期限が近づいてきたため、そろそろ期間更新申請をしなければと思っていた矢先、スピード違反で検挙されました。
 そして、その時に、期限の切れた国際運転免許のまま運転していたことが判明し、略式命令で罰金を科せられてしまいました。
 私は、このことが理由で在留期間更新が認められなくなってしまうのではないかと不安になり、弁護士に相談しました。

相談後

 私は、弁護士から、略式命令を受けたことについて、自ら申告し、なぜスピード違反をしてしまったのか、また、なぜ日本の運転免許を取得していなかったのかをきちんと説明し、反省の意を示すことが必要だとアドバイスされました。
 そこで、それに従い、丁寧な陳述書を作成して、他の必要書類とともに提出したところ、在留期間更新を認めていただくことができました。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 相談者は、当初はオーバーステイ状態であったところ、「日本人の配偶者等」を経て、「定住者」の在留資格を得、まじめに働いて生活していました。
 しかし、在留期限が迫っていたある日、仕事の関係で急いで車で目的地に行く必要があったことから、相談者は自分でも気づかぬうちにスピード違反をしてしまいました。
 また、相談者は当時国際運転免許証を有していましたが、これは発給から1年以内で、かつ、名義人が日本に上陸又は帰国してから1年以内であれば、日本国内でも運転ができるところ、相談者は多忙にかまけており、スピード違反での検挙時には、その1年が過ぎてしまっていました。
 これは、いわば無免許状態で運転したのと同じですから、スピード違反よりも深刻視され、相談者は略式命令で罰金を科せられました。
 在留期間更新許可申請に際しては、このことについて、入国管理局に対し、丁寧な事情説明と、反省の弁を記した陳述書を作成し、資料として提出したことにより、もともと3年であったのが1年になってしまいましたが、ともかく「定住者」の期間更新は認めてもらうことができました。
 不利益な事を引き起こしてしまった場合、その後の在留期間更新申請や在留資格変更申請に影響が出てしまうことは否めませんが、だからといって、入国管理局に対して、これを隠して申請をするのではなく、正直に申告すること、また、事実を申告するだけでなく、今後そのような事態を生じさせないために、自分はどうするつもりなのかをしっかり説得的に説明することで、申請を許可してもらえる可能性を高めるよう努力すべきです。

国際・外国人問題の解決事例 5

訴訟のために在留資格を変更した事例

  • ビザ・在留資格
依頼主 30代 男性

相談前

 私はA国人ですが、「人文知識・国際業務」(当時)の在留資格を得て、日本の会社で働いていました。
 しかし、社長は、契約に反し、私に一円も給料を支払わなかったばかりか、ある日突然、事実無根の理由で私を解雇しました。
 私はすぐに弁護士に依頼し、会社に対し、地位確認と、未払給料の支払いを求める労働審判を申し立てました。
 しかし、会社との間で和解が成立する見込みもなく、かつ、他にも申立人がおり、争点も多々あったことから、労働審判は早々に終了し、通常訴訟に移行しました。
 通常訴訟の第1回目の期日の時点で、私の在留期限が迫っていましたが、不当解雇とはいえ、会社で働いていない状態であったため、在留資格の期間更新は難しいと思われました。
 しかし、訴訟は始まったばかりですし、訴訟が終わったら、私は再度会社で勤務するつもりでしたので、今の時点で母国に帰ることはできないと思いました。
 そこで弁護士に相談したところ、いったん「短期滞在」への資格変更申請をし、訴訟の進行にあわせ、適宜期間更新申請をするという方針を提案されましたので、お願いすることにしました。

相談後

 弁護士は、労働訴訟との関係で、私が引き続き日本に在留する必要があることを入国管理局に説明する書面を作成し、「短期滞在」への在留資格変更申請を取り次いでくれました。
 その結果、私は3か月の「短期滞在」の在留資格を得ることができました。そして、その後2回にわたり、在留期間更新を認めてもらうことができました。
 もっとも、労働訴訟の方は、私以外にも原告がいたことや、争点が多岐にわたっていたこと等から、なかなか判決までたどりつかず、3回目の在留期間更新申請は不許可になったため、私は母国に帰りました。
 ちなみに、労働訴訟の判決が出たのは、私の帰国後1年も経ってからのことでしたが、未払給料については全額認めてもらうことができました。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 日本に在留する外国人は、在留資格に見合う活動をしなければなりません。
 本件の相談者は、「人文知識・国際業務」の在留資格を得て、ある会社で働いていましたが、給料を一円も払ってもらえないまま不当解雇され、当該会社で働くことができなくなり、在留資格に見合う活動ができなくなってしまいました。
 相談者は、自分を不当解雇した会社に、未払給料を払わせ、職場への復帰を認めさせたいと希望していたことから、別の会社に転職することもできませんでした。
 また、相談者には、他に変更できそうな在留資格も見当たらなかったことから、このままでは、日本に在留できない恐れがありました。
 そこで、いったん「短期滞在」への在留資格変更申請をし、労働訴訟のための代理人との打ち合わせや、尋問期日への出廷の必要があること等を強調し、在留期間更新を重ねることで、継続的な在留を目指すことにしました。
 その結果、在留資格変更申請はすぐに認められ、在留期間更新も、その後2回、認めてもらうことができました。
 在留期間更新申請においては、毎回、入国管理局に、労働訴訟の進行状況や、終了の見込み時期等について、丁寧に説明する書面を提出しました。
 残念ながら、3回目の期間更新は認められませんでしたが、「短期滞在」への変更が認められた日から数えると、相談者は、ちょうど1年ほどは日本に在留できたことになり、その後は、母国で労働訴訟の結果を待つ日々でした。
 この労働訴訟も、私が代理したのですが、原告が相談者以外にもおり、争点が複雑な部分もあったこと、また、被告の代理人が途中で辞任する等のハプニングがあったりして非常に長引きましたが、相談者が母国に帰ってから約1年後に判決が出、相談者の未払給与は、全額認めてもらうことができました。

国際・外国人問題の解決事例 6

委託を受けて管理している不動産のオーナーが外国籍で、死亡した場合について

  • 国際相続
依頼主 30代 男性

相談前

 私は不動産の管理会社社員ですが、弊社が管理をしているあるマンションのオーナー女性が亡くなりました。
 このオーナー女性は、A国籍の方で、旦那様は日本人です。
 しかし、旦那様は既に亡くなられており、息子さんが、相続人代表者として、相続手続を行うことになりました。
 なお、息子さんは、日本在住ですが、A国籍です。
 この場合、①相続について、A国の法律に従う必要があるのでしょうか。また、②オーナー女性と息子さんの親子関係を確認するには、どうすれば良いでしょうか。

相談後

 オーナー様が外国籍でしたので、相続手続がどこの国の法律に従ってなされるのか、あらかじめ確認しておきたいと思いました。
 また、オーナー様の旦那様は日本人でしたが、息子さんが日本人ではなくA国籍とのことでしたので、相続人である以上、オーナー様との親子関係を確認させていただく必要がありました。
 この点、外国籍であるオーナー様には戸籍がありませんので、どのようにすれば確認ができるのかわからず、弁護士に相談したところ、調査の糸口になることを色々教えてもらうことができ、助かりました。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 近頃は、不動産管理会社が、オーナーが外国籍の方である不動産を担当されることも多いようで、本件のように、オーナーが亡くなって相続が発生した場合や、何かトラブルが発生した場合に、一体どの国の法律が関係してくるのかということを意識し、ご相談をお寄せになることが多いと感じます。
 外国の要素が含まれる法的諸問題につき、いずれの国の法律が適用されるかについて、我が国では、「法の適用に関する通則法」という法律が定めています。
 同法第36条において、「相続は、被相続人の本国法による。」と定められていますので、本件では、①相続について、オーナー女性の本国であるA国の法律が適用されることになります。
 次に、②オーナー女性の息子さんはA国籍とのことですが、そうであれば、息子さんは、(ⅰ)オーナー女性と日本人の旦那様との間に生まれた非嫡出子であるか、(ⅱ)オーナー女性のお子様であって、日本人の旦那様との間には親子関係がないかのいず
れかであると考えられます。
 (ⅰ)の場合は、日本人の旦那様が息子さんを認知していれば、旦那様の戸籍に、オーナー女性が息子さんの母親である旨の記載があると考えられます。また、息子さんが日本で生まれていれば、出生届があるはずですので、そこにオーナー女性との親子関係が記載されていると考えられます。
 (ⅱ)の場合であれば、A国の役所から息子さんの出生証明書を取り寄せれば、オーナー女性との親子関係がわかると考えられます。

国際・外国人問題の解決事例 7

外国送達が必要になった事例

  • 国際離婚
依頼主 50代 男性

相談前

 私はA国籍の女性Bと婚姻し、Bの連れ子であるCと養子縁組をし、家族3人、日本で暮らしていました。
 私は会社経営をしていたのですが、Cが小学校に上がるころから業績が悪化し始めました。私は、従業員の生活を守るため、まず私自身の給与を減らしたのですが、Bはそのことを知ると激怒し、私に暴力を振るったり、罵声を浴びせたりするようになりました。
 そのうちに、Bが、「殺してやる」等と口走るようになったため、私は身の危険を感じ、家を出ました。
 私は、これ以上Bと夫婦でいることはできないと思い、離婚調停を申し立てましたが、条件が折り合わず、不成立となりました。
 他方、離婚調停中に、Bが私に婚姻費用分担請求調停を申し立てたため、私は毎月Bに15万円ほどの婚姻費用を支払うことになりました。
 その後、Bは、Cを連れてA国に帰ってしまいましたが、私はずっと婚姻費用を払い続けました。
 しかし、Bと私との間には交流はなく、今後、BとCが日本に戻って来る可能性もないだろうと思われたこと、私も残りの人生、良い人がいれば再婚もしたい、人生をやり直したいと思うようになったことから、Bとの離婚を決意しました。
 しかし、Bが外国にいる状態で、どうすれば離婚できるのかわからず、弁護士に相談することにしました。

相談後

 弁護士に相談したところ、配偶者が外国にいても、さらには行方不明で居場所がわからなかったとしても、日本で裁判によって離婚することは可能だとのことでしたので、早速依頼をしました。
 そうしたところ、訴訟書類の翻訳や、A国への送達等で時間と費用がかかりましたが、離婚判決をもらうことができました。
 弁護士からは、離婚が成立した以上、Bへの婚姻費用の支払いは必要ないと言われました。また、判決では、Cの親権者はBとされましたが、養育費の取り決めはありませんので、養育費の支払いも不要だし、離縁の手続も取れると言われました。
 しかし、Cは私の実の子ではないとはいえ、まだ幼いので、今すぐ離縁するつもりはなく、毎月いくらかはCのために払い続けていきたいと考えています。
 私としては、とにかくBとの離婚が無事成立したことに、ほっとしています。
 時間と費用はかかりましたが、弁護士に依頼して良かったです。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 配偶者が海外にいる状態でも、日本で離婚をすることは可能です。配偶者の海外での住所がわからない場合でも、可能です。
 本件では、相談者の妻BはA国の実家に住んでいることがわかっていましたので、A国の実家宛てに、裁判文書を送る必要がありました。
 このような外国送達が問題になる事案の場合、日本人同士の、日本の裁判所における裁判とは異なり、若干手続が複雑になります。
 本件では、いくつかある外国送達の方法のうち、「中央当局送達」という方法が取られました。
 これは、提訴した裁判所から、最高裁判所、送達先国の中央当局を経た後、裁判文書が送達実施当局に転達され、送達実施当局が、送達先国国内における送達を実施するというやり方です。
 また、日本国内での裁判であれば、訴訟の進行に応じて、適宜書証を提出するということも可能ですが、本件では、手数を減らすため、訴状、訴状添付書類及び書証は、最初からそろえて提出する必要がありましたし、A国の公用語である英語に翻訳する必要もありました。
 さらに、A国への送達が7ヶ月ほどかかり、送達完了後、第1回期日が開かれ、そこで相談者のみが尋問を受け、判決期日が指定されました。
 判決は、予想通り、相談者とBの離婚を認めるものでしたが、さらにこれをまた英訳してA国のBに送達しなければなりませんでしたので、それにまた7ヶ月ほどかかりました。
 判決がBに送達され、控訴期間が経過して、ようやく確定しましたが、提訴から、これら一連の手続の終了まで、1年半くらいはかかったと記憶しています。
 しかも本件では、訴訟提起前に、念のため、協議離婚ができないか、直接Bに手紙を出す等の試みもしていましたので、そういった手続にかかった時間も合計すると、ご依頼から事件解決まで、トータルで2年以上かかったと記憶しています。
 このように、裁判の相手方が外国人で、外国送達が必要になる案件の場合、相当の時間と費用がかかることを覚悟する必要があります。
 再婚などが問題にならない限り、海外で音信不通になった配偶者と婚姻したままの状態がずっと続いていても、あまり気にしない方もいらっしゃるかも知れませんが、人生は何が起きるかわかりません。
 もし本件のようなケースで悩んでおられる方がいらっしゃいましたら、時間と費用がかかることを見越して、早め早めにご相談されることをお勧めします。
 ちなみに、本件では問題にならなかったため、余談になりますが、外国籍の配偶者の連れ子と養子縁組をしている方の場合、配偶者との離婚とともに、連れ子との離縁を考えることも多いと思います。外国送達が必要になる場合、離婚訴訟の手続と同時にすれば、別々にやるよりも負担が少ないと思いますので、あわせて検討されてみてはと思います。

国際・外国人問題の解決事例 8

出生届の虚偽記載を訂正した事案

依頼主 30代 女性

相談前

 私はA国人ですが、平成10年ころ、氏名を偽り、偽造パスポートで日本に入国し、ばれることなく、そのまま何年も生活していました。
 そのうち、私は既婚の日本人男性Bと恋愛関係になり、子供Cを産みましたが、出生届の母の欄には、いつも使っている偽名を記載して役所に提出しました。なお、Bは、Cの認知はしていませんでしたので、CはA国籍でした。
 さらにその後、私はBとの間に、2人目の子であるDを出産しましたが、Dについては、Bが胎児認知をしたため、日本国籍を取得し、Dが筆頭者の戸籍も作られました。
 しかし、Dの戸籍の母の欄には、やはり私の偽名が記載されました。
 その後、私は日本での滞在が長年にわたったため、永住許可の申請をしたところ、私が偽名であることがばれてしまいました。
 そのため、私と、A国籍であるCは、直ちに入管による強制退去手続下に置かれることになりましたが、CもDも幼く、私が面倒を見なければならなかったためか、仮放免許可を得ることができ、収容は免れました。
 私は、偽名で日本に入国し、生活してきたことを深く反省し、後悔しました。Bは、近いうちに奥さんと離婚し、私と再婚する予定でしたので、私は、これから始まるであろう、B、C、D、そして私の4人家族の生活を心待ちにしていたのです。そして、同じ両親から生まれた兄弟でありながら、Dと国籍が違うCに、日本国籍を取得させたいとも考えていました。
 しかし、そのために、どのような手続をすれば良いかがわかりませんでしたので、弁護士に相談することにしました。

相談後

 弁護士の話では、Cが日本国籍を取得するためには、Bによる認知が必要ですが、その際にCの出生証明書の提出が必要になるところ、母の欄には私の偽名が記載されているため、これを本名に訂正しなければならないとのことでした。
 また、Cの日本国籍取得とは別の話になりますが、Dの戸籍にも、母である私の欄には偽名が記載されているため、これも訂正した方が良いとのことでした。
 色々と複雑な手続が必要になるようでしたので、私やBだけではとても対処できないと思い、Cの出生届の記載事項と、Dの戸籍の記載の訂正手続を依頼することにしました。
 また、当時、私とCは退去強制手続下にありましたが、日本国籍であるDを育てていることから、Cとともに「定住者」の在留資格を取得できる見込みがありました。
 そこで、戸籍等の訂正の手続の進捗について、弁護士には、入管にも私の代理人として連絡を取ってもらい、報告をお願いすることにしました。
 裁判所での手続の結果、Cの出生届にも、Dの戸籍にも、私の本名が記載されることになりました。
 また、私もCも、「定住者」の在留資格を取得することができました。今後は、Cの日本国籍取得に向けて、Cの、A国での出生登録の訂正を行うことになります。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 本件では、Cが日本国籍を取得するには、Bによる認知が必要ですが、その際に、A国で登録されたCの出生証明書か、日本で出されたAの出生届記載事項証明書の添付が必要になります。
 しかし、いずれの書類にしても、Cの母親の氏名が虚偽であるため、まず虚偽の記載を真実の内容に訂正する必要がありました。
 この点、日本で出されたAの出生届の記載事項の訂正をする方が簡便ですが、このような訂正は役所ではできないため、裁判所の手続を経る必要があります。
 そこで、どのようにして出生届の記載事項の訂正をするかが問題になります。
 我が国の戸籍法には、113条から116条に、戸籍の訂正についての規定が置かれていますが、出生届の記載事項の訂正について定めた条文はありません。
 そのため、本件では、戸籍法113条を類推し、出生届記載事項訂正許可審判を家庭裁判所に申し立てました。
 すなわち、CはA国籍の外国人であり、戸籍というものがないわけですが、日本にいる外国人が出生・死亡した場合は、戸籍法上、届出義務が課せられており、出生届は、外国人の身分関係を公証するものとして、日本人の戸籍に準ずる重要な証明書類となるものです。
 そのため、外国籍の子が身分関係の成立を立証するには、このような届書によらざるを得ません。
 したがって、外国人の出生届書類の記載に錯誤ないし遺漏があることを発見した場合は、出生という身分関係に関する事柄であることに鑑み、その届出人である外国人は、戸籍法113条類推適用により、届書の訂正の許可を家庭裁判所に申請することができるものというべきであり、本件もこの考えにしたがって、審判を申し立てたところ、問題なく認められました。
 あとは、A国での手続を経てから、認知をすれば、Cは日本国籍を取得できることになります。
 また、Cの国籍取得とは直接関係ないことですが、本件では、Dの戸籍の母の氏名も虚偽であったため、これも戸籍訂正許可審判を申立て、訂正してもらうことができました。
 このように、戸籍訂正等が問題になる案件の場合、当事者だけで対処しようとすると、日本の役所・大使館・裁判所それぞれの見解が異なったりして、たらいまわしにされるだけで時間ばかりが経過し、具体的な手続がなかなか進まず、お困りになるケースがまま見受けられます。
 そのような時は、すぐに弁護士に相談することで、的確な方針を立てることが可能になり、時間や費用の節約にもなりますから、是非ご検討下さい。

国際・外国人問題の解決事例 9

収容令書発布処分差止請求訴訟の係属中に、原告である相談者が退去強制されたことについて裁判所が入管を非難した事例

  • ビザ・在留資格
依頼主 20代 女性

相談前

 私はA国人留学生で、日本の大学で経済学を学んでいました。日本での生活費の足しにするために、他の留学生仲間数人と、授業が終わった後、エステサロンでマッサージのアルバイトをしていたところ、仲間のうち数人が、入国管理局(当時)に、当該アルバイトが退去強制事由に当たる疑いがあるとして、収容されてしまいました。
 私は、入管から、資格外活動許可を得て、そこで定められた時間を守ってアルバイトしていたので、大丈夫なはずと思いましたが、収容された友人も、資格外活動許可を得、その範囲内で働いていましたので、なぜ収容されたのか、理由がわからず、もしかして私も収容されてしまうのか、そうなると、大学の出席日数が足りなくなり、卒業できなくなってしまう、と恐ろしくなり、弁護士に相談しました。

相談後

 入管に収容されてしまうと、私は大学を卒業できず、今後の進学や就職に大きな影響が出てしまいますので、とにかく収容を避けるため、弁護士には入管に折に触れて申し入れ等をしてもらいつつ、収容令書発布処分差止請求訴訟を提起してもらいました。
 そして、提訴から1年3か月ほどたったころ、私の尋問期日が予定されることになりました。当初、私は、何があろうと出廷して尋問に臨むつもりでしたが、裁判所で入管職員に身柄を拘束される危険を考えると、だんだん、出廷するのが怖くなってきてしまいました。そのため、尋問期日は、約束を翻し、出廷しませんでした。
 ところが、結局そのわずか数日後、収容令書が発布され、私は入管に収容されてしまい、10日後にはA国に向けて出国させられてしまいました。
 しかし、弁護士に依頼していた訴訟の方は、原告である私がいないということで、訴え却下という結論に終わったものの、裁判長が、私には退去強制事由にあたる事実はなく、私を退去強制手続に付したことは違法であると入管を非難したと知りました。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 本件では、入管が、あるエステサロンでアルバイトをしていた複数の留学生について、当該アルバイトが入管法第24条4号イにいう、「・・・報酬を受ける活動を専ら行っていると明らかに認められる・・・」ものと考え、日本に在留する目的がもはや就労であるとみて収容をしていました。
 その理由は、①当該アルバイトの拘束時間が長く、一見、資格外活動許可で認められている就労時間を超えているように見えたこと、②報酬が高額(時給2500円程)であったこと、そして、③性的なサービスを行う店なのではないかと見られていたことです。
 しかし、留学生が収容されてしまいますと、学校の授業に出ることができず、単位が取れなくなり、最悪の場合、卒業もできず、その後の就職やさらなる進学等の人生設計に多大な影響が出てしまいます。
 相談者は、仲間が次々に入管に収容されている状況に強い危機感を抱き、相談に来られました。
 そこで、将来的な収容の恐れを回避するべく、相談者を原告、被告を国として、収容令書発布処分差止請求訴訟を提起し、その中で、相談者のアルバイトは、入管がいうような、退去強制事由に当たらないことを、具体的な事実を挙げ、証拠によって裏付けをしながら論じました。
 本件では、①確かに拘束時間はトータルでは長いが、仕事の実働としては、客が来た時のみで、その他の時間は待機となっており、相談者はその時間を大学の課題等の勉強や、仮眠にあてていたこと、給料は実働時間のみについて支払われていたこと、相談者がアルバイトのために大学を休んだことはなく、むしろ高い出席率と優秀な成績をキープしていたこと、②報酬が高いのは、それに見合う高度な技術を要するマッサージを施していたからであること、また、相談者は得た給料を日本での生活費にあてており、A国の実家に送金したことはほとんどないこと、③当該エステサロンは、通常のエステサロンであって、性的サービスは一切ないこと、を丁寧に主張しました。
 その後、提訴から1年と少したったころに、本人尋問をする期日が設けられることになりました。もっとも、尋問のために裁判所に出廷すると、入管に拘束される恐れがあります。相談者には、そのことを説明し、リスクは覚悟で出廷するか尋ねたところ、相談者の答えは、「出廷して尋問に臨みます」とのことでした。
 ところが、その後、相談者が、「やっぱり怖いので行きたくない」と変心してしまい、結局、尋問期日には出廷しませんでした。
 そのため、上記訴訟は、その日に弁論終結となり、判決言い渡し期日が1ヶ月半後とされました。
 それを待っていたかのように、この日、入管は相談者に対し収容令書を発布、執行して身柄を拘束したうえ、数日後には相談者が入管法違反であることを認定して口頭審理を放棄させ、退去強制令書を発布、執行し、10日後には相談者を出国させ、強制退去してしまいました。
 その後、本件訴訟の判決が出ましたが、案の定、原告(相談者)が不在のため、訴えの利益を欠く、として却下判決でした。
 しかし、判決の中で、裁判長は、相談者の稼働時間や大学での成績、出席率等からすると、エステでのアルバイトが留学の特段の支障にはなっておらず、同人を帰国させる理由はないとし、入管が司法判断を待たずに相談者を退去強制させたことを強く非難しました。
 そのため、本件は、相談者が出国させられていなければ、相談者の請求を認容する判決が出されていただろうと思われます。

国際・外国人問題の解決事例 10

在留資格のない外国人が労災事故について損害賠償請求訴訟を提起した事例

  • ビザ・在留資格
依頼主 30代 男性

相談前

 私はA国人です。来日後、オーバーステイになってしまいましたが、ある工場でプレス工として働くことにしました。契約書の取り交わしなどはなく、勤務初日、社長にちょっと挨拶しただけで、私は同僚になる外国人から機械の操作方法の説明を受け、作業を開始しました。
 私はプレス機を扱うのは初めてでしたので、ゆっくり丁寧に作業していたところ、これを見た社長が、「そんなやり方では効率が悪すぎる。」と言い、プレス機のペダルに足をかけたまま作業するようにと言ってきました。
 プレス機は、ペダルを踏むことでテーブル面が上昇し、金属板をプレスする仕組みになっていましたので、私はペダルに足をかけたまま作業をするのは危険だと思いましたが、いう通りにしないとクビになるのではないかと思い、足をかけたまま作業を再開しました。
 途中、何かの拍子に、テーブル面に置いた金属板がズレたため、私は急いで手で位置を直そうとしましたが、その時、ペダルにかけたままの足を踏み込んでしまいました。
とっさのことで、手を引き抜く暇もなく、私の指は、プレス機にはさまれ、潰れてしまいました。
 私は、病院で治療を受けましたが、利き手の指が2本壊死してしまい、生活上の様々な場面で不自由を強いられることになりました。
 その後、私は労災申請をし、後遺障害等級9級と認定されました。また、労災給付として、診療費や休業補償、障害補償等の給付を受けましたが、会社は、労災でカバーできない慰謝料や逸失利益等については、一切支払おうとしませんでした。
 社長が、危険な姿勢での作業をさせたりしなければ、私は怪我などしなくてすんだはずです。私は会社の無責任な態度に納得できませんでしたので、どうすればよいか、弁護士に相談しました。

相談後

 弁護士は、会社に対し、安全配慮義務違反を理由として、損害賠償請求訴訟を提起してくれました。
 その結果、裁判中に和解の機運が出て、私は一定の解決金を受け取ることで訴訟を終わらせることに合意しました。
 あのまま弁護士に相談していなければ、労災給付だけを受け取って帰国していたであろうと思うと、相談して本当に良かったと思います。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 本件は、在留資格のない外国人労働者が、仕事中に起きた事故で負った怪我について、勤務先会社に対し安全配慮義務違反を原因とする債務不履行に基づく損害賠償請求訴訟を提起し、最終的には和解により会社から解決金の支払いを受けた事例です。
 在留資格がなくても、また、雇用契約書の取り交わしがなくても、労災給付を受けたり、雇用主に対して損害賠償請求訴訟を提起することは可能ですので、労災事故でお困りの方は、あきらめず、弁護士に相談されることをお勧めします。

国際・外国人問題の解決事例 11

退去強制後1年6カ月で日本に入国できた事例

  • ビザ・在留資格
依頼主 30代 女性

相談前

 私は、前夫と離婚してしばらくしたある日、飲食店でA国人の男性と知り合い、交際するようになりました。交際が深まり、私達は結婚を意識するようになったので、同居を始めました。
 当時、彼はオーバーステイで在留資格がありませんでしたが、一緒に生活してみて、私達はお互いがお互いの人生のパートナーとしてかけがえのない存在だということを実感したため、きちんと結婚して、在留資格を得ようと考えるようになりました。
 そこで、結婚の準備をしようとしていた矢先、彼の勤務先が入管に摘発され、彼も不法滞在とのことで入管に収容されてしまいました。結局、彼は、同居開始から半年経つか経たないかの時点で、強制退去によりA国に帰国しました。
 その後、私はパスポートを取得してA国に行き、現地で彼と結婚しました。
 結婚から数日後、私は一人で日本に戻りましたが、夫と離ればなれで過ごすのは想像以上に辛いことでした。
 夫は、5年間は日本には入国できないと聞かされましたが、何とか早く日本に呼び戻すことができないか、弁護士に相談することにしました。

相談後

 弁護士に相談したところ、日本人と婚姻したことで、夫には「日本人の配偶者等」の在留資格の認定を受けて入国する手続を取ることになるが、退去強制後すぐにこれを申請しても、一度は不許可になるだろうとのことで、2回目の申請で認定を受けることを目指すことをアドバイスされました。
 一度退去強制で出国し、法律上、5年間は日本に上陸できないとされている以上、5年の経過を待たずに在留資格認定証明書の交付を受けるには、申請時の提出資料に様々な工夫が必要ですので、私一人では無理だと思い、1度目の申請も含めて依頼することにしました。
 その結果、夫は、何と1度目の申請で、「日本人の配偶者等」の在留資格を得ることができました。
 また、在留資格認定証明書が交付されても、その後夫自身がA国でさらに査証の発行を受ける必要がありますので、その方法や、必要書類等についても、弁護士が夫と直接英語でやり取りして指導してくれ、手続をスムーズに進めることができました。
 結果的に、夫は、退去強制から1年6カ月後に日本に戻ってくることができ、私と晴れて夫婦として生活を始めることができました。
 早めに弁護士に相談し、アドバイスに従って行動したことで良い結果を得ることができ、とても満足しています。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 在留資格のない外国人が、退去強制手続によって出国した場合で、その退去の日以前に退去強制や出国命令による出国をしたことがない者であれば、退去の日から5年間は、上陸拒否期間となり、この間に日本に入国することはできません(入管法第5条第1項9号ロ)。
 しかし、これに該当する外国人であっても、日本人と婚姻している等、日本での在留を認める必要がある場合があります。
 そのため、2009年の入管法改正前の実務では、上陸拒否事由に該当する外国人が上陸しようとする場合、在留資格認定証明書交付申請をすると、上陸特別許可の可否も含めて審査が行われていました。
 そして、在留資格認定証明書が交付された外国人が査証を取得して来日すると、上陸拒否事由に該当することから、形式的に口頭審理を行った上で上陸特別許可をする、という運用になっていました。
 上記事例でも、この上陸特別許可を目指して、在留資格認定書交付申請を行いましたが、上記事例のように、過去に退去強制や出国命令による出国がなく、日本人と真摯な婚姻関係が継続しているという、比較的情状の良い案件の場合でも、通常、1度目の申請では不許可になり、2度目以降の申請で許可が出ることが多いです。
 そのため、2度目の申請で許可を得ることをねらって、1度目の申請をし、婚姻を証する証拠書類はもちろんのこと、2度目の申請までの間にも、相談者には夫とこまめな交流を続け、互いにやりとりした手紙類や写真等を保存し、入管への提出に備えるようにしてもらいました。
 その結果、1度目の申請が不許可になることなく、退去強制の日から1年6カ月ほどで、在留資格認定証明書が交付され、相談者の夫は無事日本に入国することができました。
(注:2009年入管法改正後は、入管法5条の2により、上記のような場合でも、相当と認める時は、法務省令で定めるところにより、当該事由のみによっては上陸を拒否しないこととすることができると定められています。そして、在留資格認定証明書交付申請がなされると、入管規則第4条の2第1項2号に定める、上陸拒否事由に該当してから「相当な期間」の経過があること、「その他の特別の理由」があると認められれば、当該上陸拒否事由のみによっては上陸を拒否しない旨の通知書が交付されることになりました。)
 このように、事案によっては、退去強制後、一定の上陸拒否期間がもうけられている場合に該当しても、その期間が経過するよりも早く再び日本に入国できる場合もありますので、是非弁護士にご相談下さい。

国際・外国人問題の解決事例 12

子が偽装結婚相手の戸籍に記載されることを阻止した事例

  • ビザ・在留資格
依頼主 20代 女性

相談前

 私はA国人です。私は、日本の永住権を持つ外国人Bと結婚し、「永住者の配偶者等」という在留資格で、日本で暮らしていましたが、折り合いが悪くなり、離婚しました。
 永住者であるBと離婚した以上、私はこのままでは在留資格の更新ができず、日本にいられなくなると思い、悪いこととは知りながら、日本人男性Cと偽装結婚してしまいました。
 ちょうどそのころ、私は、既婚の日本人男性Dと交際しており、Dの子を妊娠したことがわかりました。
 しかし、形式的には、私はCと婚姻関係にあるため、このままでは子はCの嫡出子として推定されることになります。
 Dは近いうちに奥さんと離婚し、私と再婚する予定でしたので、私達は当初からDと子の親子関係を確立させておきたいと思い、どうすれば良いか、弁護士に相談しました。

相談後

 弁護士に相談したところ、子とDの法律上の親子関係を確立させるためには、まずCと私の婚姻関係をどうするか、Dが子(胎児)を認知できるのか、また、すでに「永住者の配偶者」ではなくなっている私が、今後も日本に在留できるためには何をする必要があるのか等々、クリアしなければならない問題がたくさんあることがわかりました。
 また、私がA国人であることから、A国法がどうなっているかを見る必要もあるとのことで、最終目的を達成するには相当な時間がかかりそうな感じでしたが、依頼から1年数ヶ月で、無事に子とDの法律上の親子関係を確立することができ、私も引き続き日本に在留して、子やDとともに生活できるようになりました。
Dと私だけではどうすればよいか全くわからなかったので、弁護士に依頼して本当に良かったと思います。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 本件は、「永住者の配偶者等」の在留資格を持つA国人女性(相談者)が、日本人男性Cと婚姻関係にある間に、別の日本人男性Dの子を妊娠した、という事案です。
 民法722条1項は、「妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する。」と規定していますので、このままでは、子はCの子と推定され、Cの戸籍に記載されることになります。
 当時Dは既婚者でしたが、ゆくゆくは相談者と婚姻して子どもを育てていく予定でしたので、子がCの戸籍に記載されてしまうこと自体を避けたいというのが、相談者の一番のご要望でした。
 この場合、相談者とCが離婚しただけでは、子がCの戸籍に記載されることに変わりありませんので、別の方法を考える必要がありました。
 そこで、相談者とCが、実は偽装結婚であったため、Cにも協力してもらい、まず、相談者がCに対し「婚姻無効確認調停」を申し立てることにしました。
 当該調停の係属中、Dは役所に、子についての胎児認知届を提出しましたが、相談者とCがいまだ婚姻中のため、当然不受理となりました。
 ところで、平成11年11月11日民二・民五第2420号民事局第二課長、第五課長通知によれば、子の出生後、外国人母の前夫の嫡出推定を排除する裁判等が確定した旨の書面を添付して、不受理となった認知届を再度提出すれば、不受理処分が撤回され、当初の認知届の受付の日に届出の効力が生ずることとされています。
 相談者とCの婚姻無効は、すぐに23条審判により認められ、確定し、その後、子も生まれました。
 そこで、この確定した審判が、上記通知にいう「外国人母の前夫の嫡出推定を排除する裁判等」に含まれると考え、相談者とDは、審判の確定証明書と、子の出生届、そして一度不受理になった胎児認知届を役所に提出しに行きました。
 ところが、役所では、婚姻無効確認審判が、上記通知に言う「外国人母の前夫の嫡出推定を排除する裁判等」に含まれるか疑義がある、との理由で、受理してくれませんでした。
 また、A国の家族法上、婚姻無効確認から300日以内に生まれた子は、母の配偶者(旧配偶者)の子であるとの推定が及ぶと規定しており、相談者の子は未だにCの子であるとの推定が及ぶことになるから、その点が解消されない限り、出生届は受理できない、とも言われました。
 A国の家族法では、子の母が、その配偶者(旧配偶者)が子の父でないことを申し立てた場合、子の父は、子の父と母が登記機関に共同で申立てることによって確定されると規定しています。当方は、子の母である相談者と、実の父であるDが共に子の認知届、出生届をすることが、登記機関への共同の申立にあたり、Dの父性が確定することになると考え、そう主張したのですが、役所は懐疑的でした。
 そこで、再びCに協力を仰ぎ、子を申立人、Cを相手方とし、親子関係不存在確認調停を申し立てました。
 当該調停では、子とCのDNA鑑定の結果、Cの父性確率が0%と認められ、親子関係不存在を確認する審判が告知されました。
 その後相談者とDは、審判確定証明書と、不受理になっていた出生届及び胎児認知届を役所に提出し、数日後には子の戸籍が作成されました
 また、相談者のもう一つの懸念であった在留資格についてですが、「永住者の配偶者」の在留期限の数ヶ月前に、「定住者」の在留資格への変更申請もおこない、入管には、事実の経緯を申告するとともに、子の認知届及び出生届が受理される見込みについて、適宜報告書を提出しました。
 その結果、無事「定住者」の在留資格への変更が認められ、一件落着しました。

国際・外国人問題

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離婚・男女問題

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【虎ノ門駅徒歩5分】【弁護士歴14年】◆メール予約24時間受付◆
養育費、親子関係(認知や養子縁組等)、DV、浮気問題など幅広くサポート。男女を問わず、ご相談者様のお気持ちを汲み取って、対応させて頂きます。
やよい共同法律事務所
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離婚・男女問題の詳細分野

原因

  • 不倫・浮気
  • 別居
  • 性格の不一致
  • DV・暴力
  • セックスレス
  • モラハラ
  • 生活費を入れない
  • 借金・浪費
  • 飲酒・アルコール中毒
  • 親族関係

請求内容

  • 財産分与
  • 養育費
  • 親権
  • 婚姻費用
  • 慰謝料
  • 離婚請求
  • 離婚回避
  • 面会交流

対応体制

  • 全国出張対応
  • 24時間予約受付
  • 女性スタッフ在籍
  • 当日相談可

◆メッセージ◆
離婚や男女問題は、感情的な要素も多く、当事者同士での解決が難しいケースが少なくありません。少しでもお悩みの方は、お一人で悩まずにご相談ください。
依頼者の方の気持ちを大切に、前向きな再スタートが切れるようにサポートいたします。

【ご相談例】
・親権が欲しい。
・子どもを抱えて離婚するのが不安だ。
・外国人の夫と海外で結婚し、日本では婚姻を届けていないが、日本で離婚したい。
・突然一方的に婚約破棄された。
・内縁関係を解消したい。
・離婚したいが、夫が管理している財産の内容が分からない。
・離婚した後も、今の自宅にはそのまま住みたい。自宅は夫名義だが可能か。
・相手方から、無理な慰謝料や離婚条件を突き付けられている。
・交際していた男性との間に子どもが生まれたが、認知をしてくれず、養育費も支払ってもらえない。
・外国人の夫が、勝手に子どもを連れて母国に行ってしまい、そのまま戻ってこない。

【取り扱い案件】
離婚、婚姻費用、養育費、親子関係(認知や養子縁組等)

【強み】
◎難しい法律用語は使わず、わかりやすいご案内を心がけております。
◎アットホームで相談しやすい雰囲気を心がけています。
◎英語での対応が可能です。

◆密なコミュニケーション
こまめに連絡をとり、意思疎通を行うほか、スピーディーに対応できるよう努めております。
依頼者の方のお気持ちに寄り添って最善の解決を迎えられるよう尽力いたします。

◆ご予約について
まずはご相談にいらっしゃる日を事前にご予約願います。
ご予約は、電話とメールで受け付けております。

——————
【アクセス】
・東京メトロ銀座線 虎ノ門駅(2a出口)より徒歩5分
・東京メトロ日比谷線 虎ノ門ヒルズ駅(A2出口)より徒歩3分
・東京メトロ丸の内線・千代田線 霞ヶ関駅(A13番出口)より徒歩7分
・都営地下鉄三田線 内幸町駅(A3番出口)より徒歩9分

離婚・男女問題

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離婚・男女問題の料金表

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項目 費用・内容説明
相談料 初回30分の相談は無料で承ります。
その後30分ごとに5,500円(税込)かかります。
英語対応の場合は30分ごとに7,700円(税込)かかります。
備考欄 ご本人のご状況やご事情に合わせ、料金のご相談や無理のないお支払方法に応じています。
個別料金に関しましては、直接弁護士にご確認をいただくことをお勧めします。

離婚・男女問題の解決事例(18件)

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離婚・男女問題の解決事例 1

離婚後2年経ってから財産分与について取り決めをした事例

  • 不倫・浮気
  • 財産分与
  • 親権
  • 慰謝料
  • 離婚請求
  • 生活費を入れない
依頼主 30代 女性

相談前

 私は、夫の不貞が原因で離婚しましたが、通学の関係で、中学生の子どもと二人で、これまで家族で住んでいた家(夫名義で、結婚後に購入したもの)に住み続け、元夫は自分の実家に戻り、そこから職場に通勤するという形を取っていました。
 私達は、離婚の際、子どもの親権者を私にする、ということだけは決めましたが、養育費や不貞慰謝料、また、現在私が子どもと住み続けている家をどうするのか(財産分与)等については、一切何も決めていませんでした。元夫は、「養育費はそのうち払う」「家は、近いうちに売却して、代金を折半しよう」等と口では言っていましたが、具体的な話し合いをしようとはしませんでした。
 そうこうしているうちに、私も日々の多忙な生活に紛れてしまい、気付いたら、離婚から2年近くが経とうとしていました。
 さすがの私も、いつまでたってもまともに話し合いを始めようとしない元夫にあきれ、養育費や慰謝料、財産分与について、しっかり書面で取り決めを交わしたいと思いましたので、弁護士に相談しました。

相談後

 弁護士に相談したところ、財産分与については、離婚後2年経つと請求ができなくなり、それまでに話し合いで解決できなければ、調停を起こすしかないと言われましたので、すぐに元夫との交渉を依頼しました。
 その結果、財産分与はもとより、養育費や慰謝料のことも含めた合意を成立させることができ、一安心しました。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 離婚時に財産分与について取り決めをしていなくても、離婚後2年経つまでは、元配偶者に請求する権利はあります。
 しかし、離婚後2年経ってしまうと、除斥期間により、請求ができなくなるので注意が必要です(民法768条2項但書)。
 本件の相談者は、お子様の親権者だけを決めて、夫と協議離婚しました。養育費や慰謝料、財産分与については、「後からおいおい話し合って決めよう」という口約束しかなく、具体的な話し合いはほとんど進んでいませんでした。
 私のところにご相談にいらした時点で、あと4カ月ほどで離婚から2年が経つ、という状況でしたので、とにかく元夫との交渉を本格的に始める必要があるとアドバイスしたところ、ご依頼いただきました。
 元夫に連絡したところ、元夫もすぐに弁護士に依頼したため、その後の話し合いは比較的スムーズに進みました。
 もっとも、財産分与請求権の除斥期間は、交渉をしているからといって、中断や完成猶予が認められるものではありません。
 そのため、除斥期間が経過するまでに合意が成立しなければ、調停を申し立てる必要がありました。
 しかし、調停は時間も費用もかかることから、相談者はなるべく交渉での解決を望んでおり、事態は依然として切迫していました。
 そこで、調停になれば、当然相手方である元夫にとっても、時間と費用がかかることになる点に注目し、「離婚成立から2年が経過しても、財産分与の話し合いに応じる」旨の一筆を、元夫から差し入れてもらいました。
 その結果、離婚成立から2年3カ月ほど経った時点でしたが、財産分与のみならず、養育費や慰謝料も含めた合意を成立させることができました。

離婚・男女問題の解決事例 2

調停を前置せず離婚訴訟が認められた事例

  • 親権
  • 別居
  • 離婚請求
  • 生活費を入れない
依頼主 30代 男性

相談前

 私は、妻との間に子供が一人いますが、子供が生まれてすぐぐらいのころから、価値観や性格が合わず、夫婦仲が悪くなり、別居に至りました。子供は妻が連れて出て行きました。
 別居は4、5年続き、その間、やり直そうと試みたこともありましたが、結局うまくいきませんでしたので、私達は、別居状態のまま、離婚しようということになりました。子供の親権は、妻に譲らざるを得ず、妻からは、「生活費も養育費もいらない。早くあんたと別れたい。」とまで言われました。
 私は妻の求めに応じ、私の欄に記載をした離婚届用紙を郵送しました。
 その後、妻からは何の連絡もなかったため、私はてっきり妻が離婚届を役所に提出してくれたものと思い込んでいました。
 ところが、それから約10年後、私がたまたま用事があって戸籍を取り寄せたところ、まだ離婚届が提出されていなかったことがわかり、驚愕しました。
 私はあわてて妻に手紙を送り、事情を問いただそうとしましたが、何の返事もありませんでした。
 私はどうしたら良いか途方に暮れてしまい、弁護士に依頼しました。

相談後

 弁護士は、まず交渉での離婚を試みましょうと言って、妻に連絡をしてくれました。
 そうしたところ、妻もすぐに弁護士を立ててきましたので、その後は代理人同士のやり取りになりました。
 妻は、この10年、私と一切の連絡をしていなかったのにもかかわらず、弁護士がついたとたん、生活費と養育費を払って欲しい等と求めてきました。また、何を思ったのか、慰謝料を請求したいとも言ってきました。
 私は、離婚成立までの生活費と、離婚後の養育費を払うことは了解しましたが、妻との間で、なかなか金額について折り合いがつきませんでした。
 代理人同士の交渉は、半年近くに及び、その間、合意が成立しそうになったこともあったのですが、結局は、やはり折り合いがつかず、交渉は決裂しました。
 私は、時間をあまりかけずに離婚したかったので、交渉での解決を希望していたのですが、その後、交渉が再開できる見込みはないだろうと弁護士から言われました。
 そうすると、離婚に向けてステップを進めるには、調停を申し立てるしかないことになりますが、家庭裁判所の管轄が相手方の住所地である、関西の某県(私は東京在住)になってしまうので、弁護士の日当や交通費もかかるし、困ったと思いました。
 また、調停で合意ができなければ、今度は離婚訴訟を提起しなければならず、離婚までの道のりが遠すぎて、絶望しそうになりました。
 この点、弁護士によると、確かに基本的には離婚訴訟の前にまず離婚調停を申し立てる必要があるが、私の案件は、既に離婚について双方代理人がついて、半年近くも話し合ったのに折り合いがつかず、今更調停をしても同じ結果になる可能性が高いし、相手方の住所地の裁判所まで行くのもかなりの負担であるから、思い切っていきなり離婚訴訟を提起しようとのことでした。
 私は、少しでも時間を節約できるならと思い、そうしてもらったところ、事件は調停に付されることなく、訴訟として審理されることになりました。
 これに対し、妻側が抵抗して、移送の申立をしたり(却下されました)、反訴を提起したりしてきたため、その分時間を取られましたが、最終的に、提訴から約1年半で、ほぼ私の希望が通る内容での訴訟上の和解が成立し、離婚することができました。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 協議での離婚ができない場合、我が国では、調停前置主義といって、離婚訴訟の前にまず離婚調停を申し立てる必要があり(家事事件手続法257条1項)、調停を申し立てずにいきなり訴訟を提起しても、裁判所は職権で事件を調停に付することになります(同条2項)。もっとも、例外的に、裁判所が事件を調停に付することが相当でないと認める場合には、この限りではありません(同条同項但書)。
 本件では、相談者は15年近く妻と別居しており、妻に離婚届用紙を託してからは、一切連絡を取っておらず、妻からも金銭的請求なども全くありませんでした。
 また、離婚が成立していないことがわかった後に、代理人を通じての離婚交渉を半年しても、結局何も決まりませんでしたので、今更調停を申し立てたところで、それで離婚が成立するとは到底考えられないケースでした。
 しかも、交渉中、妻は相談者に対する慰謝料請求をほのめかすようになっており、なおさら、調停したところで、離婚の合意が成立するとは考えられませんでした。
 そのため、思い切って、調停ではなく離婚訴訟をいきなり提起したところ、裁判所もこれを認めてくれました。
 妻側は、抵抗のつもりか、移送を申し立ててきましたが、これも裁判所は却下しました。
 その結果、相談者の住所地の家庭裁判所で訴訟が進行することになり、相談者も、余分な交通費や弁護士の日当を支出することなく、また、調停で時間を取られることなく済みました。
  
  

離婚・男女問題の解決事例 3

子が夫の実子でないことが判明した後に、妻の婚姻費用のみ認められた事例

  • 不倫・浮気
  • 財産分与
  • 慰謝料
  • 離婚請求
  • 生活費を入れない
  • 飲酒・アルコール中毒
依頼主 20代 女性

相談前

 私は、夫と婚姻後、200日以内に子どもを出産しましたが、夫は生活費をほとんど負担してくれず、産後すぐに仕事に復帰するよう強制されました。
 また、夫は、育児を手伝うと言いながら、まだ乳飲み子であった子どもに酒を飲ませようとしたり、あやしているつもりなのか、乱暴にゆさぶったりしたため、私は恐ろしくなり、子どもを連れて別居しました。
 他方で、夫は、なぜか子どもが自分の子ではないかも知れないと疑っており、DNA鑑定をしたところ、子どもは夫の子ではないことがわかりました。
 私自身も全く気付いていなかったのですが、子どもは、夫と交際を開始する直前に別れた恋人の子どもでした。
 このことで、夫はますます私に辛く当たるようになりましたが、私も子どもは夫の子と信じて疑っておりませんでしたし、ましてや、妊娠を知った上で夫をだまして結婚した訳ではありませんので、少なくとも夫婦でいる間は、婚姻費用を分担して欲しいと思い、どうしたらいいか弁護士に相談しました。

相談後

 子どもが夫の子ではないとわかったとたん、夫は、「俺はお前にだまされた被害者だ。生活費の分担などするいわれはない。」の一点張りで、逆に、「これまでお前達にかかった金を返せ」等と言ってきたため、交渉ではとても生活費を払ってもらえる見込みはありませんでした。
 そのため、弁護士に婚姻費用分担審判を申し立ててもらったところ、夫には、私のみの分としての婚姻費用を分担すべきとの審判が出されたため、当面は何とか生活をやりくりしていける目処が立ちました。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 本件は、相談者も全く気付いていなかったことですが、婚姻後に生まれたお子さんが、実は夫の子ではありませんでした。
 他方で、そのことがわかる前から、夫はほとんど婚姻費用を分担しておらず、また、お子さんに対し、虐待ではないかと思われるような扱いをすることが多々あったため、相談者は、離婚を視野に入れて、別居していました。
 夫婦には、婚姻中の生活費を互いに負担する、婚姻費用分担義務がありますが、子どもがいる場合、婚姻費用には、一方配偶者 の生活費のみならず、その配偶者が監護している子どもの生活費も含みます。
 本件では、子どもが夫の子ではないことが判明したことから、まず、そもそも果たして審判で夫に婚姻費用分担義務が認められるのか、認められるとして、子どもの生活費分も含まれるのか、がポイントになる案件でした。
 この点、相談者には、他人の子を妊娠した状態で夫と婚姻したことにつき、故意も過失もなく、また、子どもについては、婚姻費用分担審判前に、合意に相当する審判により、夫との親子関係はないということで合意しましたので、子どもの養育にかかる生活費を含まない、相談者の生活費部分のみについて、夫の婚姻費用分担義務が認められました。
 相談者は、生活費を一円ももらえないのではないかと大変不安に思っておられましたが、上記のように審判で認められたため、ご自分の収入とあわせて、何とかやりくりできる見込みができました。

離婚・男女問題の解決事例 4

一審で認められなかった不貞慰謝料が控訴審で認められた例

  • 不倫・浮気
  • 離婚回避
依頼主 20代 女性

相談前

 夫が、ある時から急に怒りっぽくなって私や子供を罵倒したり、無断外泊をしたりするようになったため、別居し、時々私が家の掃除等をしに行く生活をしていました。
 そうしたところ、ある日、たまたま開きっぱなしになっていたパソコンのメールボックスに、夫と、知らない女性との間でやり取りした、熱烈な愛の言葉を書き連ねたメールや、親密そうにしている写真があるのを見つけました。そのため、夫の様子が急変した原因が、この女性との不倫であるらしいことがわかりましたが、この先どうしたら良いかわからず、弁護士に相談しました。

相談後

 夫の不倫相手らしき女性の素性が全くわからなかったのですが、夫の携帯電話の通話料金明細等から、頻繁に連絡を取っている番号を絞り込み、弁護士会照会によって契約者名を調べてもらったところ、メールに書かれている名前と一致したことから、相手方の特定ができました。
 そこで、この女性に対し、不貞慰謝料請求の訴訟を提起しましたが、怪しいメールや写真がたくさんあるにもかかわらず、一審の裁判官は、相手方の「既婚者だとは知らなかった」という言い分を鵜呑みにし、メールや写真についても、「これだけで肉体関係があったとは言えない」と認定し、まさかの敗訴でした。
 しかし、控訴審で、より一層、証拠について説得的に論じていただいたことにより、不貞関係が認定され、請求額の一部について、認容判決を得ることができました。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 本解決事例は、証拠の内容は同一であるにもかかわらず、一審では不貞関係は認められないとされ、控訴審では認められたという、正反対の結論が出た事例です。
 不貞事件の場合、証拠になりそうなメールや写真等があっても、明らかに肉体関係があると認められる内容のものは別として、そこまではわからないけれど、怪しい・・・というものについては、不貞の証拠たり得るかどうか、一般の方には判断に迷われるケースが多々あると思います。
 そういった場合に、インターネットで得た断片的な知識で安易に判断したりせず、まずは弁護士にご相談いただくことが重要です。
 証拠それ自体のみを見て判断するのではなく、事案の経緯や背景事情等も伺った上で、ご相談者様の利益を最大限実現するのに適した戦略を立ててまいります。

離婚・男女問題の解決事例 5

不貞相手に、配偶者の慰謝料支払債務を保証させることで責任を取らせた事例

  • 不倫・浮気
  • 慰謝料
  • 離婚回避
依頼主 30代 女性

相談前

 私は、夫の不貞が原因で協議離婚をし、その際、夫から離婚慰謝料として、総額300万円を支払ってもらう旨の公正証書を作成しました。
 不貞相手の女性は、夫が既婚者であることを知りながら交際していましたので、私は彼女にも責任を取ってもらいたいと強く思い、弁護士に相談したところ、「夫から慰謝料として300万円払ってもらえるのであれば、不貞相手にはもう請求できない」と言われてしまいました。
 しかし、私はあきらめることができず、こちらの先生に相談しました。

相談後

 こちらの先生の見立てでも、私と夫の婚姻生活の様子や、不貞の態様等からすると、夫から300万円の離婚慰謝料を払ってもらえることになっている以上、損害の賠償としては十分な額であり、やはり別途不貞相手の女性にも慰謝料を支払ってもらうことは難しいだろうとのことでした
 しかし、何とか不貞相手の女性に少しでも自分のしたことを反省してもらうという意味で、夫が私に対して負っている慰謝料支払債務を、彼女に保証してもらうのはどうかという提案を受けましたので、そのための交渉を依頼することにしました。
 その結果、夫が私に支払う慰謝料の一部についてですが、不貞相手の女性が保証をする旨の合意を成立させることができました。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 不貞をした配偶者と相手方には、他方配偶者に対する共同不法行為(民法719条)が成立します。
 この場合、不貞をされた配偶者は、不貞をした配偶者及び相手方に対し、それぞれ慰謝料を請求することができますが、仮にどちらか一方が、十分な慰謝料を払ったと認められる場合には、もう片方にはそれ以上慰謝料を請求することができないのが原則です。
 上記解決例の場合、相談者は離婚した夫との間で、慰謝料として300万円を支払ってもらう旨の合意をしており、公正証書も作成していました。
 相談者のケースでは、300万円なら慰謝料として十分と思われましたので、仮に不貞相手の女性に慰謝料を請求したとしても、訴訟では認められない可能性が高く、任意の交渉でも、女性が支払いに応じるとは考えにくい状況でした。
 ただ、夫からの慰謝料は、分割払の約束になっており、相談者がすぐに全額を得られるというわけではない点に、若干の不安がありました。
 そこで、その点に着目し、不貞相手の女性に別途の慰謝料を請求できないまでも、夫が相談者に対して負っている慰謝料支払債務の保証人となってもらうことで、不払いのリスクを担保し、かつ、自分がしたことの責任を感じてもらうことを提案しました。
 その後、相手方との間で、その方針に従って交渉した結果、慰謝料の一部についてですが、保証契約を締結することができました。

離婚・男女問題の解決事例 6

未成年者との間で不貞慰謝料支払契約を締結した事例

  • 不倫・浮気
  • 慰謝料
  • 離婚回避
  • 借金・浪費
  • 親族関係
依頼主 30代 女性

相談前

 私の夫が19歳の女性と不貞をしていることがわかりました。私はこの女性に、夫との交際をやめるよう求めましたが、女性は不貞関係を否定し、かつ、私の要請を無視して、夫との交際を継続しました。
 私は、女性が未成年であることから、大ごとにするつもりはなく、とにかく謝罪してもらい、夫に近づくのをやめてもらいたかったのですが、女性の態度があまりにも不誠実なため、慰謝料を払ってもらいたいと思うようになりました。
 ただ、相手方が未成年者ですので、今後どのように進めたらよいか、当方は成人として何か気を付けるべきことがあるか、気になりましたので、弁護士に相談しました。

相談後

 弁護士によると、相手方は19歳であり、不貞の意味は理解できること、また、不貞によって、私が夫の配偶者としての権利を侵害され、精神的苦痛を被ったことにつき、不法行為が成立し、損害賠償責任が発生することから、未成年者に対して責任追及はできるとのことでした。
 他方で、未成年者との間で慰謝料支払契約を締結したり、訴訟をしたりする場合は、法定代理人である親御さんとの間でする必要があるため、「親に内緒にするかわりに、○○円払え」というような脅迫的な持ち掛けをしたり、未成年者が契約の内容や法的効果等について誤解した状態で話を進めないよう注意しながら交渉する必要があるとのことでした。
 もとより、私も、後になって相手方やその親御さんから、「脅迫された」等と言われたくありませんし、ましてや相手方を怖がらせたり、嫌がらせをしたいわけではありませんでしたので、弁護士の見解に同意し、交渉をお願いしました。
 弁護士は、相手方女性が述べている事実が虚偽であることを指摘し、反省を促す書面を何回か送ってくれましたが、相手方は一向に非を認めようとしませんでした。
 そこで、何回目かに、今後は慰謝料請求訴訟を提起し、事実を明らかにしたいこと、相手方が未成年者であり、訴訟能力がないため、訴状はご両親宛てに送らざるを得ないこと等を伝えたところ、相手方は態度を一変させ、「慰謝料を300万円払うから、親には絶対に内緒にして欲しい」と連絡してきました。
 私は、正直、親にばれるのは嫌だからというような理由で態度を変え、嫌々慰謝料を払ってもらうぐらいなら、金額がいくらになろうと、むしろこのまま訴訟をして、しっかり反省してもらった方が、この女性のためになるのではないかと思いました。
 しかし、その後、弁護士から、相手方女性が謝罪したいと言っていること、300万円という額も、自らの意思でその金額に納得し、支払いたいと申し出ていること等を聞き、本当に心から謝罪して責任を取るという気持ちがあるのなら、話し合いで終わらせようと思い直しました。
 一方、相手方女性は未成年者であり、一括払いの資力がないことは理解できましたので、10年以上かかりますが、毎月2万円の分割払いとすることに応じました。
 結局、細かな条件を話し合って決めている間に、相手方女性が誕生日を迎え、成人しましたので、親御さんを巻き込むことなく、そのまま慰謝料支払契約を締結し、公正証書を作成して終了しました。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 本件は、相談者の夫の不貞相手が未成年者であり、色々と気を遣うことの多い案件でした。
 未成年者が相手方の場合、任意の交渉で慰謝料支払について契約するにしても、慰謝料請求訴訟を提起するにしても、未成年者には行為能力や訴訟能力がありませんので、これらのことをしようとすれば、どうしても法定代理人である親権者に連絡せざるを得ません。
 そのことを相手方に伝えたところ、すぐに「慰謝料として300万円を支払うので、親には絶対知られないようにして欲しい」と連絡が来ました。不貞慰謝料として、300万円というのは、事案にもよりますが、なかなかよい金額ではあります。
 しかし、ここで、何の考えもなしにはいそうですかと応じてしまうと、後になって、「親に知らせると脅されたので、仕方なく応じた」等と言われる恐れがありますし、「300万円」という金額も、どういう意向でその金額を提示しているのか、相手方自身に何か誤解などがないか、確認しておく必要があると考えました。
 そこで、相手方には、万一、親に内緒にしてもらうのと引き換えにお金を払うという意識なのであれば、それは受け取れないことを伝えました。また、「300万円」という金額についても、事前に相談者の了承を得た上で、一般的な話として、事案にもよるが、不貞慰謝料で「300万円」というのは、訴訟でもそこまで認められないことが多い金額であること、そういったことを踏まえた上で、本当に自分で納得して提示する金額なのか再考して欲しい、その結果、もし、異なる金額を提案し直したいと思うのであれば、率直にそう言ってもらって構わない、と伝えました。
 数日後、相手方から、「自分でも色々調べてみて、不貞慰謝料の金額については、先生がおっしゃっていたように、多めの金額なのだということは、わかった。それでも、自分のこれから先の人生を考えた時に、この件についてはきちんと自分でけじめをつけて進んでいかないといけないと思った。だから、300万円を払いたい。ただ、どうしても分割でないと無理なので、その点はご配慮いただきたい。」と回答がありました。
 相手方の態度は当初と違い、とても真摯なものでした。
 早速これを相談者にも報告したところ、相談者は300万円を分割払で受け取ることに同意しました。
 本来、被害者としては、損害賠償金を分割払いで長期にわたり支払われることは、途中で不払いになる恐れもあること、また、支払いが続く限り、自分が受けた被害を否応なしに思い出させられ、支払が終わるまで、ある意味加害者とのつながりも切れない、ということでもありますから、通常は、回避したいものです。
 月2万円の支払いとなると、全額返済するには12年以上かかりますが、相談者は、未成年者に対する配慮の必要性を十分ご理解下さり、この長期の分割にも快く応じて下さいました。
 その後、細かい条件を話し合っている間に、相手方は誕生日を迎え、成人しましたので、親御さんを巻き込むことなく、契約を成立させ、公正証書も作成しました。
 本件は、交渉開始時点で、相手方が既に19歳8か月程度と、ほぼ成人と言っても過言ではありませんでしたが、もし相手方が女子高生など、もっと年齢の低い未成年者であったら、当方も最初から親権者に連絡を取ることになったでしょうし、逆に、未成年者の親御さんから、相談者の夫が「既婚者でありながら未成年者をたぶらかして関係を持った」と厳しく追及される可能性も高かったでしょう。
その意味では、本件は、早期に、平穏に解決できた案件と言えます。

離婚・男女問題の解決事例 7

音信不通の相手方に離婚訴訟を提起した例

  • 生活費を入れない
依頼主 40代 女性

相談前

 私の夫は、理由は不明なのですが、5年ほど前から一切帰宅しなくなり、生活費もくれなくなり、途中から自宅のローンも払わなくなりました。
 夫が、従前の勤務先で働いていることはわかっていましたが、現在どこに住んでいるのか、不貞相手がいるのかいないのか、そういったことは、全て謎に包まれたままでした。
 子どもは中学生でしたが、父親がこのように家庭を顧みなくなったことがトラウマになってしまったようで、不登校になり、心療内科にかかるようになりました。
 私はそんな我が子を抱え、ローンと生活費のために必死で働き続けましたが、ふと我に返り、この先どうすれば良いのか、夫と話し合いもできない状況で、夫との共有名義になっている自宅不動産に、このまま子どもと一緒に住み続けられるのかどうか等、将来に対する不安が一挙に押し寄せてきたため、思い切って弁護士に相談することにしました。

相談後

 弁護士に相談するまでは、私は子どもと二人、毎日を何とか生きるのに精いっぱいで、夫とのことをどうするかを、落ち着いて考えることなどできませんでした。
 弁護士は、夫のこれまでの態度からして、離婚しか道はないであろうこと、また、話し合いで条件などを決められるとは到底考えられないことから、交渉や調停ではなく離婚訴訟を提起し、養育費、財産分与、慰謝料等、考えうる最大の金銭的請求と、自宅の夫名義の共有持分の移転請求をすることをアドバイスしてくれましたので、代理を依頼しました。
 私が日々の生活に忙殺されている間、弁護士は、財産分与の主張に必要な資料を集めたり、書面を作成する等して、離婚訴訟を提起してくれました。
 その結果、私は離婚判決を得ましたが、一番の目的であった、自宅の夫名義の共有持分の移転を認めてもらうことができ、また、養育費、財産分与、未払の婚姻費用、慰謝料も、ほぼ請求通りの金額で認めてもらうことができました。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 本件では、別居している夫の勤務先だけはわかっていたのですが、住民票が異動されておらず、居住場所はわかりませんでした。
 そこで、弁護士であることを伏せて、夫の勤務先に連絡をしてみましたが、何の応答もなく、離婚の話し合いも調停も不可能な状態でした。
 そのため、本件ではいきなり離婚訴訟を提起するしかなく、しかも送達先は勤務先にせざるを得ませんでした。
 通常、勤務先に裁判所からの書類が届くと、驚いて連絡してくる人の方が多いと思うのですが、本件相談者の夫からは、最後まで、一度たりとも、何の反応もありませんでした。
 裁判所も、勤務先に送達がされても何の反応もせず、生活費もローンも全く負担しない夫を、悪質であると思ったに違いありません。判決では、離婚の原因は夫にある、と認定され、当方が請求していた養育費、財産分与、未払の婚姻費用、慰謝料、いずれもほぼ請求通りの金額が認められました。
 また、夫との共有名義である自宅不動産は、相談者に取得させるべき、として、夫の持分について、全部移転登記手続をすることが認められました。
 相談者は、何よりも自宅にお子さまと住み続けられるかどうかを最も気にかけておられましたので、その点がクリアできたことは本当に良かったと言えるでしょう。

離婚・男女問題の解決事例 8

同居中に婚姻費用分担が認められた事例

  • 婚姻費用
依頼主 40代 女性

相談前

 私は、夫と小学生の子どもとの3人暮らしですが、夫が愛人との交際にかまけて生活費を家に入れなくなり、浪費と借金を繰り返し、あまつさえ、私に離婚を迫るようになりました。
 私は、まだ子どもが幼いこともあり、今すぐには離婚をするつもりはありません。
 しかし、生活費のことを話し合おうとしても、夫は私を無視して口もきこうとしませんし、私は私で生活費を補填するために、がむしゃらに働いて毎日を過ごすのが精一杯で、何をどうすれば良いかわからなかったので、弁護士に相談しました。

相談後

 私が、弁護士に、さしあたって夫からはきちんと生活費を支払ってもらいたいと相談したところ、生活費の確保の方法として、婚姻費用分担請求調停を申し立てることを勧められました。
 ただ、当時の私はとても弁護士費用を十分に払える状態ではなかったため、調停のサポートという形で、私の名前で弁護士に調停申立書類を作ってもらい、私自身がそれを提出して、自分で調停に出席し、それに対する助言を、期日の前後に電話でしてもらうという形を選択しました。
 その結果、3回目の期日で調停が成立し、婚姻費用を確保することができました。
 経済的な不安が大きかった私にとって、目的が達成でき、弁護士に支払う費用も、低額に抑えることができましたので、満足しています。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 ご夫婦の仲に亀裂が入った場合、一方配偶者が他方配偶者に婚姻費用、すなわち生活費を払わなくなることは、残念ながらよく見られる事象です。
 婚姻費用の不払いは、家計に打撃を与え、特にお子様のいらっしゃるご家庭では、深刻な問題となり得ます。
 ご夫婦が、離婚する、あるいは別居を解消するまでは、婚姻共同体の維持のために、互いに婚姻費用を負担する義務がありますので、その不払いについては、婚姻費用分担調停や審判を申し立てることが可能です。
 調停が成立、あるいは審判が出て、婚姻費用分担額が決まれば、万一支払義務者が決められたとおりに支払わなかった場合でも、給与や口座を差し押さえる等して支払いを受けることができます。
 ところで、婚姻費用の分担については、いわゆる「算定表」という、夫婦それぞれの年収と、子の人数、年齢を基礎として、毎月の負担額がいくらぐらいかを一覧できるマトリックス図のような表があります。
 ただ、これは別居している夫婦を想定した表であり、本件のように、別居しておられないご夫婦の場合は、その表に修正を加えながら金額を決める必要がありますので、弁護士に依頼されることをお勧めします。
 また、婚姻費用のご相談を受ける機会は非常に多いのですが、そもそも生活費が不払いとなっていて、ご相談者が経済的に苦しくなっており、通常の、調停や審判の弁護士代理を頼むには、費用が払えないということも多々あります。
 そのような方の場合には、本件のように、調停や審判の申立書類をご本人名でお作りし、実際の出頭はご本人のみにお願いすることになりますが、各期日について、今後どのように話を進めるべきか、どのような追加書類を提出すべきか等、具体的なサポートをその都度させていただくという形態のリーガルサービスもおこなっております。
 これなら、調停申立書類作成費用と、サポート料のお支払のみで済みますので、完全な弁護士代理を依頼するよりは低額で、目標を達成することが可能になります。
 何とか婚姻費用を早く支払ってほしいけれど、弁護士費用が十分に用意できない、という方は、是非ご相談下さい。

離婚・男女問題の解決事例 9

不貞の相手方に求償権を行使した事例

  • 不倫・浮気
  • 慰謝料
依頼主 20代 女性

相談前

 私は、既婚者である男性Aと不貞関係にありましたが、Aがあまりに私に依存するようになったため、やはり不貞はよくないと思い、私の方から別れを告げました。
 その後しばらくしたある日、Aの奥様の代理人だという弁護士から、私に対して、慰謝料として300万円の支払を求める旨の通知が、内容証明郵便で届きました。
 私は話し合いで解決しようとしましたが、金額について折り合いがつかず、結局、訴訟を提起され、訴訟上の和解で、150万円を支払うことで合意しました。
 もっとも、私としては、そもそも不貞に積極的だったのはAの方であること、不貞関係になってから1年ほどで、私の方から別れを告げ、その後一切Aとは連絡していなかったこと、Aは奥様とは離婚していないこと等からすると、150万円もの慰謝料は高額に過ぎると思いました。
 私は、Aにもきちんと責任を取ってもらいたいと思い、そのためにAに連絡を取りました。
 私は、責任の度合いとしてはAの方が大きいのだから、150万円の7、8割はAが負担すべきだと主張しましたが、Aは言を左右にし、なかなか応じようとしませんでした。
 私は、どうしても納得できなかったことから、Aへの請求について、弁護士に相談しました。

相談後

 弁護士に相談したところ、Aのような人と任意で交渉しようとしても、結局のらりくらりかわされるだけだから、裁判所を利用した手続を申し立てることを提案されました。
 ただ、当時私に経済的に余裕がなかったため(Aの奥様への慰謝料支払いも分割でした)、Aに対する求償権行使の調停申立書を、私の名前で作成することについてだけ引き受けていただき、それ以外の書面の作成や、裁判所への出頭などは全て私が自分でするという方法を選択しました。
 私は、Aが調停の呼び出しを無視したらどうしようかと内心不安でしたが、Aは私が思い切った手段に出たことに驚いたのか、あわてて応じてきたので、調停での話し合いで求償割合を決めることができ、迅速に解決することができました。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 不貞は、民法上、不貞をした配偶者と、その相手方とによる共同不法行為とされます。そして、どちらかが、不貞をされた者に対し、慰謝料を支払った時は、他方に対し求償権を行使することができます。
 本件相談者はA氏と不貞をしてしまいましたが、自ら関係を断っていたところ、A氏の妻から慰謝料請求訴訟を提起され、150万円を支払うことで和解しました。
 しかし、相談者がA氏に求償権を行使しようとしても、A氏はのらりくらり話をかわし、全く応じようとしませんでした。
 相談者から事情を伺い、証拠になる書類等も確認した限りでは、確かに不貞については相談者よりもA氏の方がより積極性が強いと思われたため、相談者は、慰謝料の半額ではなく、8割をA氏に負担してもらいたいと考えていました。
 しかし、A氏の態度からすると、任意交渉では、到底話し合いが可能とは考えらえず、かといって、代理人に依頼してA氏に訴訟提起等をしようにも、相談者には弁護士を依頼する十分な費用もなく、いたずらに時間が過ぎるだけでした。
 そこで、事件対応の代理となると、確かに弁護士費用が高額になるため、A氏に対する求償権行使の調停の申立書を、相談者名で作成することにして弁護士費用を書類作成費用のみに抑えつつ、申立書には、A氏が調停に応じる限り、慰謝料の半額のみの求償権行使にとどめるが、本来A氏により大きな責任があると言えるため、調停に応じないのであれば、慰謝料の8割を請求する内容の求償権行使訴訟を提起する予定である、と書き添えました。
 そうしたところ、A氏があわてて応じてきたため、訴訟まで行くことなく、相談者は無事調停で合意することができました。

離婚・男女問題の解決事例 10

配偶者が児相に預けた子を相談者が引き取った事例

  • 別居
  • DV・暴力
依頼主 20代 女性

相談前

 私は夫からDVを受け、3歳の子供と引き離されたまま家から追い出されてしまい、別居状態となりました。夫は、同居中から、子供が動き回らないよう椅子にくくりつけて一人だけ長時間外出する等、とても子供をきちんと養育するような人ではありませんでしたので、私は子供の身が心配で、気が気ではありませんでした。
 そうしていたところ、夫が、自分では子供を育てられない等と言って、児童相談所に預けたことがわかり、私は子供をこの手に取り戻すべく、弁護士に相談しました。

相談後

 弁護士は、家庭裁判所に対して、私を子供の監護者と指定してもらうための審判を申し立てました。
 この審判事件係属中、夫が、児童相談所に、子供を返して欲しいと言い出し、児童相談所も、もともと預けてきた夫に子供を返すかも知れないとほのめかしてきました。
 不安を感じた私は、審判事件と並行して、弁護士から、児童相談所に、安易に夫に子供を返すことがないよう、何度も申し入れをしてもらいました。
 結果的に、家庭裁判所で私が子供の監護者に指定され、児童相談所から子供を引き渡してもらえることになりましたので、一安心しました。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 DV案件は、ご本人の身の安全を図る必要があるほか、お子様の取り合いも同時発生することが多い案件です。事案の内容にもよりますが、警察やシェルター、児童相談所等、裁判所以外の各種機関とのかかわりも密になり、きめ細やかな連絡、対応が必要になることが多く、ご本人だけでの対処は非常に難しいと言えますので、一刻も早く弁護士に相談されることをお勧めします。
 本件相談者のケースも、同居中から、夫がお子様に危険を及ぼしかねない行為を多々していたため、児童相談所が夫にお子様を返還することをなんとしても阻止したい事案でした。
 しかし、相談者が自分一人で児童相談所に対応していた時は、「もともと子供は夫が預けてきたのだから、返すのも夫にする可能性がある」「裁判所の手続と、行政の手続は別です」等とあしらわれていました。
 そのため、私から何度も児童相談所に対し、監護者指定についての司法判断を待ち、それに従うよう申し入れの手紙を送ったところ、結果的にお子様は相談者が引き取ることができました。  

離婚・男女問題の解決事例 11

不当な金銭請求を繰り返した元交際相手と和解した事例

  • 慰謝料
  • DV・暴力
依頼主 30代 男性

相談前

 私は、数年前に、10年ほど交際していた女性Aと別れましたが、Aから、別れた後の生活費や、交際中にAに怪我をさせてしまったことについての治療費の支払いとして100万円を請求されました。
 私は、当時100万円を一括では用意できなかったため、これを毎月数万円ずつ支払っていたところ、不満に思ったAから「200万円払え」と請求されました。
 私がこれを拒否すると、Aは、「あんたの勤務先にあんたが私にした仕打ちを知らせてやる」「払わないなら裁判に訴える」等と脅してきました。
 Aが怪我をしたのは私のDVのせいであり、DVによる精神的苦痛もあったことは事実ですので、私はこれに応じ、引き続き分割払いを続けました。
 その後、私は新たにBと言う女性と知り合い、交際を始めましたが、これを知ったAから、「300万円払わないと勤務先に連絡する」「訴える」と脅されました。
 恐怖を感じた私は、その場を取り繕うため、「わかった」と返事をしましたが、しばらくすると、今度はAが「400万円支払え」「こっちには怖い人がついていて、あんたの職場に行くこともできる」等と要求をエスカレートさせてきました。
 しかし、実は、私はAの治療費が実際にいくらかかっているのか、明細などを全く見せてもらえないままでしたので、未だに未払い分があるのか否かもわかりませんでしたし、このまま無限にお金を要求され、脅される生活が続くのか、また、万一Bの身に危険が及ぶようなことがあったらと思うと、恐ろしくてたまらなくなり、弁護士に相談しました。

相談後

 弁護士に相談したところ、Aの言う治療費については、診断書や病院代の明細などを開示してもらった上で、当初Aと約束した200万円に不足している部分(5~60万円程)を支払い、他方、Aには、それ以上の請求をしないことを約束してもらうという和解を目指すのはどうかとアドバイスされました。
 私は、概ねそういう方向性で良いと思いましたので、交渉の代理をお願いし、やっと私自身が直接Aと交渉しなければならないストレスから解放されました。
 その後、Aが、弁護士からの連絡になかなか回答しなかったり、根拠の不明なさらなる金銭請求をしてくる等のこともありましたが、最終的には和解をすることができ、私の恐怖もようやく終わりを告げました。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 本件は、相談者による交際中のDVが原因で怪我をした相手方から、相談者が治療費や別れた後の生活費を請求され、支払っていたところ、徐々に金額を吊り上げられ、払わないとDVのことを職場にばらす等と脅されるようになった事案です。
 いくら損害賠償を請求する正当な権利があっても、相当な額をはるかに超えて支払を要求したり、ましてや支払義務者を脅す等ということは認められません。
 相談者は、相手方との間で支払うと明確に約束した200万円については、きちんと支払うおつもりでしたので、まずは相手方に治療費について開示するよう求めるとともに、200万円に不足している部分は支払うが、それ以上については、脅迫により支払約束は成立しないこと、残額等の開示もせずにこれ以上の請求を続けるようであれば、債務不存在確認請求訴訟や、不当利得返還請求訴訟等を提起する予定であると記載した通知書を送りました。
 そうしたところ、相手方はあれこれ言い訳をしたり、「警察に行く」と言ってみたり、突如、「私と前夫との間の子の養育費も相談者が払うと約束していたから払って欲しい」と言い出す等しましたが、最終的に、相談者が50万円の支払と、相手方が生活のために借り入れたお金(10万円ほど)を代わりに返済するという内容で合意することになりました。
 ところが、私が当該内容の合意書を作成し、相手方に送ったものの、相手方は一向に記名・押印してこれを返送してこず、何度電話してもなしのつぶてで、2ヵ月ほど連絡が途絶えてしまいました。
 そこで、いよいよ相手方に対し債務不存在確認請求訴訟を提起しようとしていた矢先、ようやく連絡があり、先の内容で和解を成立させることができました。
 結局、相手方が治療費の明細を開示することはないままでしたが、相談者には平穏な生活を取り戻すことができました。
  

離婚・男女問題の解決事例 12

居場所がわからない配偶者と離婚した事例

  • 離婚請求
依頼主 40代 女性

相談前

 私は、A国籍の夫と日本で知り合い、婚姻し、子供を授かりました。夫は、B教という宗教の信者でしたが、婚姻前には、私や生まれてくる子供には宗教を強制するつもりはないと言ってくれていました。
 しかし、婚姻後、夫は態度を変え、子供をB教の信者にさせろとしつこく言うようになりました。
 また、夫は、日本で仕事をしていたにもかかわらず、生活費を一切負担せず、住んでいたマンションの賃料や食費、保険料等、全ては私の収入で賄わなければなりませんでした。
 そんなある日、夫は、私と口論になったのをきっかけに、家を出て行ってしまいました。
 私は、居場所を教えるよう、また、生活費を負担するよう、何度も夫にメールをしましたが、夫は応じませんでした。
 私は、このような夫と、これ以上やっていくことはできないと思い至り、離婚を決意しました。しかし、居場所もわからない夫とどうやって離婚したらいいかわかりませんでしたので、弁護士に相談しました。

相談後

 夫の連絡先として判明していたのはメールアドレスのみでしたので、弁護士は、まずそのアドレスにメールを送り、私の代理人に就任したことを伝えるとともに、夫との交渉を試みようとしてくれました。しかし、夫は、弁護士にはまともな返信をせず、私に脅迫的なメールを送ってくるばかりで、居場所を教えようとはしませんでした。
 しかし、その後、子供の保育園付近に夫が現れたという情報が入りましたので、私は連れ去りなどされては大変だと思い、すぐに夫に対する離婚訴訟を提起してもらうことにしました。
 訴訟では、夫の居場所がわからないということで、「公示送達」という手続が取られた結果、提訴から3か月で、離婚を認め、子供の親権者を私とする内容の判決が出ました。
 思った以上にスピーディーに離婚することができましたので、弁護士に相談して本当に良かったと思います。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 離婚したい相手方が所在不明で、コミュニケーションも取れない場合、相手方との合意が必要となる協議離婚や調停での離婚はできませんが、訴訟であれば、「公示送達」という手段を使って離婚することができます。
 訴訟を提起すると、裁判所は、相手方に訴状などを送達しますが、送達すべき場所(相手方が居住しているところであることがほとんどです)が不明ですと、どこにも書類を送れず、それ以上手続を進められないことになってしまいます。
 しかし、だからといって訴訟ができないというのでは、トラブルを解決することができませんから、このような場合、裁判所の敷地内に掲示をする(公示する)ことで、相手方に届いたことにします。
 こうして訴訟手続を進め、判決が出たら、判決についても所定の期間「公示」をすることによって、判決が相手方に届いたことにでき、上訴期間が経過すれば、その判決は通常どおり確定します。  
 本件では、相談者の夫が家出をしてしまい、連絡先としてはメールアドレスしかわからず、連絡しても頑として居場所を教えず、離婚条件の交渉にも応じなかったため、離婚訴訟を提起して、裁判所に公示送達を上申しました。
 公示送達を利用する場合、考えられる連絡先をあたり、調査しても、相手方の居場所がわからないということを裁判所に示す必要があります。
 本件の場合、メールアドレスでは居場所はわかりませんし、A国人である夫は、日本には親類が全くいませんでしたので、他に考えられる連絡先としては、相談者の夫の勤務先しかありませんでした。
 しかし、勤務先に連絡して夫の在籍確認を試みても、何ら応答をもらえず、結局夫の居場所はわかりませんでした。
 そのため、このことを「所在調査報告書」にまとめて裁判所に提出したところ、公示送達が認められました。
 結果的に、提訴から3か月で、原告である相談者の尋問が行われ、その当日すぐに、相談者と夫の離婚を認め、子供の親権者を相談者とする内容の判決が出され、確定しました。なお、本件訴訟では、相手方に対する慰謝料も請求していたのですが、判決では請求額の一部が認められました。
 相手方の居場所が不明である以上、慰謝料の回収可能性はほぼないであろうとは思われますが、ひょっとして、ということもありますので、事案の内容にもよりますが、金銭的請求をすることは検討に値します。
 このように、相手方が行方不明でも、離婚をする方法はありますので、お困りの方は是非弁護士にご相談下さい。

離婚・男女問題の解決事例 13

音声を証拠としてセクハラの慰謝料を取得した事例

  • 慰謝料
依頼主 20代 女性

相談前

 私はアルバイト先の上司であるA氏から、数ヶ月にわたり体を触られる等のセクハラを受けていましたが、大ごとにして他の方に迷惑がかかったり、自分が解雇されたりしたらどうしようと思い、ずっと我慢していました。
 しかし、ある時、アルバイト仲間である別の女性も同じA氏から同じようなセクハラを受けていたことを知り、私は勇気を出して、さらに上司であるB氏に、被害を訴え出ました。
 私はB氏に依頼して、B氏立ち合いのもと、今後についてA氏と話し合う機会を作ってもらいました。
 話し合いの席で、A氏は私に謝罪し、退職すると宣言しました。私は、A氏のセクハラにより、精神的ショックで不眠症や食欲不振等、身体に不調が出ていましたので、追って慰謝料の請求もしたいと思い、さらにまた今後については連絡しますと述べ、いったん話し合いを終えました。B氏が立ち会って下さってはいましたが、私ははっきりした証拠を残しておきたいと思ったので、この話し合いを録音していました。
 そして、慰謝料請求の仕方について、弁護士に相談しました。

相談後

 弁護士は、まずはA氏に対し、不法行為に基づく損害賠償(慰謝料)として300万円を請求する旨の通知を内容証明郵便で送ってくれました。
 これに対し、A氏は直ちに自分も弁護士に依頼して回答書面を送ってきたのですが、そこに書かれていたのは、そもそもセクハラと言うのは言い過ぎで、私自身も全く拒んでいなかったが、B氏に強く詰め寄られたので、やむなく謝罪の言葉を口にしたに過ぎないとか、B氏同席の話し合いの場で全ては終了しているから、慰謝料を払ういわれはない等といった、私の精神的苦痛を無視する、ひどい内容でした。
 私は、この書面を見て、さらに精神的ショックを受けましたが、弁護士のアドバイスで、録音してあった話し合いの音声を反訳し、その一部を添付して、再度慰謝料を請求する手紙を送ってもらったところ、A氏は態度を一変させ、150万円を一括で慰謝料として支払うと言ってきました。
 私は、訴訟になった場合の費用や時間的手間等も考え、その額で和解に応じました。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 本件では、セクハラをした相手方が、一度相談者に謝罪をしていたものの、後になって「相談者も行為を拒んでおらず、セクハラとは言えない」「謝罪したのは、上司Bに強く言われたので、やむなくしただけ」等と言い出し、慰謝料請求に応じようとしませんでした。
 しかし、相談者が、相手方が謝罪した時の様子を録音してあったため、これを文章に起こして添付し、「これでも否定するようなら直ちに訴訟を提起する」との通知を再び送ったところ、一転して慰謝料の支払に応じてきたものです。
 本件では、音声がなかったとしても、謝罪の場に立ち会った第三者がいることから、さらに交渉すれば、相手方が慰謝料の支払に応じた可能性は高いでしょう。
 しかし、相手方は、「音声」というはっきりした証拠があることを突き付けられ、しゃべった内容が全て残っていることがわかったため、訴訟になってはかなわないと知り、すぐに態度を変化させてきたものと思われます。
 結論としては、当初の請求額の半額での和解となりましたが、相談者も、さらなる交渉や訴訟にかかる時間的・経済的負担を考え合わせ、それらの負担を負うよりも、早く解決して落ち着きたいとのことでしたので、このような内容になりました。
 最初の慰謝料請求から半年以内での解決でした。

離婚・男女問題の解決事例 14

納得しがたい内容での調停を拒んだ後、訴訟外で和解した事例

  • 慰謝料
依頼主 30代 女性

相談前

 私は、ある日勤務先で一人で作業をしていたところ、先輩であるA氏に強姦されました。私は、突然のことでショックが大きすぎたため、すぐに警察に届けることもできず、A氏を無視することでやり過ごそうとしました。
 しかし、A氏は、私がA氏を受け入れたと誤解したのか、その日以後、私が怖くて声も出せないのを良いことに、私の体を触ったり、ホテルに呼び出して姦淫する等のことを繰り返すようになりました。
 私は、性的な嫌がらせを受けながらも、まるで自分が夢の中にいるようで、誰かに話すとか、警察に行くと言うことがどうしてもできず、ただ、自分は存在する価値のない人間だと思うようになりました。
 そのうち、私はうつ状態になり、過呼吸や不眠、食欲不振等、様々な症状に悩まされ、リストカットをするようになり、通院治療を受けるようになりました。
 その後、私は退職し、A氏の嫌がらせもそこで終わりましたが、A氏と毎日顔を合わせることがなくなったことで、やはりA氏には自分のしたことの責任をきちんと取ってもらいたいと徐々に思うようになりました。
 そこで、退職してから3年近く経ってからですが、私は意を決してA氏に連絡を取り、私にした性的暴行の数々について謝罪して欲しいと申し入れました。
 A氏は、当初、話をはぐらかそうとしていましたが、話しているうちに、私にしたことを認め、すまなかったと謝りました。そして、慰謝料を支払うことも考えている等と述べました。
 私はその会話を録音しましたが、その後、A氏はのらりくらりとした態度を取り、慰謝料支払いについては話が中断してしまいました。
 そこで、私は、裁判所に、1000万円の損害賠償を請求する民事調停を申し立てました。
 ところが、第一回目の調停期日で、私は裁判官や調停委員から、寄ってたかって、「どうして警察に被害届を出していないのか」「どうして何度もA氏と性交渉があるのか」「最後に被害に遭ってから3年近くたってからこんな調停を申し立てたのはどうしてか」「A氏なんかにかかわっていないで、今の生活に集中したらどうか」などと言われ、調停を取り下げるよう説得を受けました。
 私は、A氏が非を認め、慰謝料を払うと言っている録音があるのに、どうして取下げをしないといけないのか意味がわかりませんでした。
 他方、A氏は、30万円くらいなら解決金として支払うと言っている、とのことで、裁判官は、「取り下げないなら、30万円もらって終わらせるということで良いでしょう」等と言ってきました。
 しかし、治療にかかった費用や、長期にわたり心身に受けた苦痛を思うと、30万円などで和解できるはずがありません。
 私は、そんな額では応じられないと言いましたが、裁判官は無情にも、A氏が私に30万円を支払うべきという内容の、調停に代わる決定を出しました。
 私は、この先どうすれば良いのかわからなくなり、弁護士に相談しました。

相談後

 弁護士によると、「調停に代わる決定」は、そのままにしておくと告知から2週間で確定してしまうとのことでしたので、これに対して異議を申し立て、決定の効力を失わせてもらいました。
 そして、改めて、私を原告、A氏を被告として、300万円の慰謝料請求訴訟を提起してもらいました。
 訴状では、A氏からされた性的暴行について、時系列に主張し、私の医療費の領収書や、A氏が強姦を認め、慰謝料を払うと言った録音の反訳などを証拠として提出してもらいました。
 そうしたところ、第1回口頭弁論期日前に、A氏から弁護士に対し、訴訟によらずに、速やかに和解したいとの申し入れがありました。
 A氏は、私が自分で申し立てた調停の時には、「30万円くらいなら支払う」と言っていましたが、弁護士との話し合いでは、200万円を支払うことに同意しました。
 そのため、私はこれを公正証書の形にしてA氏と和解することにし、訴訟の方は取り下げました。
 A氏から初めて性的暴行を受けた日以来、私は闇の中を歩いているような日々を過ごしてきました。今も、まだ体調が完全に戻ったわけではありません。
 私の気持ちを少しでも理解してもらえるかと期待した調停で心無い言葉を投げつけられ、あきらめるしかないのかと思っていましたが、弁護士に相談したことで、結果的に、A氏の改めての謝罪と、相応額の慰謝料支払の約束を取りつけることができ、ようやく気持ちに一区切りをつけることができました。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 調停は、弁護士をつけずに申し立てることができ、実際、ご自分で書面を作って申し立てる方は結構いらっしゃいます。
 しかし、残念なことですが、事案によっては、弁護士をつけずに申し立てると、自分の思っていない方向に誘導されそうになったり、ひたすらあきらめるよう説得されたり、という事態が起きることがあります。
 特に、離婚や、男女問題で調停を申し立てたところ、調停委員から、自分が納得できないような内容の条件で合意することを強く迫られ、びっくりして弁護士(私)のところに相談に来られる方が結構いらっしゃいます。
 そういう方の代理人になって、次の期日に一緒に裁判所に行くと、調停委員の態度が前回と全く変わって、さらに驚いた、という経験をされる方が多くいらっしゃいます。
 本件の相談者は、性的暴行の加害者であるA氏が事実を認め、慰謝料を支払うと述べている音声の録音を証拠として有していましたが、自分で申し立てた調停では、頭ごなしに、あきらめるよう説得されてしまいました。
 恐らく、請求額が1000万円という、この種の事案における損賠賠償の額としては(裁判所から見て)高額な設定であったこと、相談者が一度も性的暴行について警察に被害届を出したり、職場の上司に訴えたりしていないこと、最初の性的暴行後も、A氏との関係に応じてしまっていること、A氏に責任を取ってもらいたいと連絡をしたのが、最後の性的暴行から3年近く経った時点であったこと等から、裁判所は、本当に相談者が一方的に「被害者」と言えるのか、疑いを持っていたのかも知れません。
 これらには、性的暴行の被害者によくみられる理由がちゃんとあったのですが、残念ながら、調停では裁判所にそれを理解してもらうことが難しかったようです。
 本件の相談者のようなケースでは、そもそも、調停をはさむ必要があるのか(いきなり訴訟提起でも良かったのではないか)、というところからの検討も必要だったと思いますし、確かに、相談者は最後の被害から3年近く経ってから、様々なアクションを起こしていますので、その理由についての説明や、性的暴行と心身の不調との関係についての説明等、説得的な書面を作成する必要があります。
 利益実現のために最適な方法を選び、最短距離で目的を達成するためにも、このような事件でお困りの方は、弁護士に相談されることを強くお勧め致します。
 相談の結果、自分で進めても大丈夫な案件なのか、そうでないかがわかるだけでも、その後の方針の立て方がずいぶん変わってきます。
 本件では、裁判官が出した「調停に代わる決定」に異議を申し立てて効力を失わせ、改めて損害賠償請求訴訟を提起したところ、相手方から和解の申し入れがあり、請求額に近い額で和解することができました。

離婚・男女問題の解決事例 15

夫と妻それぞれが妻の不貞相手から慰謝料を取得した事例

  • 不倫・浮気
  • 慰謝料
依頼主 40代 女性

相談前

 私は既婚者ですが、独身男性Aと不倫をしてしまい、それが夫にばれてしまいました。夫は、すぐにAに連絡をし、私との交際をやめるよう申し入れましたが、Aは夫を無視し、私への接触を続けました。
 他方、私は私で、Aが私から借りたお金を返そうとしないことや、私に執着するあまり、頻繁に連絡を繰り返し、ついに私の仕事や体調にも支障が出るようになったことから、すっかりAへの気持ちが冷めてしまい、きっぱり別れることにしました。
 私は、Aに別れ話を持ち掛け、これまでAが私にかけた迷惑を清算するために、Aから私に対して200万円を支払うことを約束する一筆をもらいました。
 また、私は夫とよく話し合い、Aとの不倫関係を謝罪した上、離婚はせずにやり直すことにしました。
 その後、私は何度かAに約束の200万円を支払うよう催促しましたが、Aはのらりくらりとした態度を取り、一向に払おうとしませんでした。
 また、夫は夫で、Aが私と別れるまでに2年近くかかり、その間、Aの行動に強い精神的苦痛を受けていたことから、Aに対して慰謝料を請求したいと考えていました。
 しかし、どのように話を進めて行けばよいかわかりませんでしたので、夫婦で弁護士に相談することにしました。

相談後

 弁護士は、夫について、Aに対する慰謝料請求訴訟を提起すること、また、私には、Aが支払いを約束した200万円について、やはり訴訟で支払請求をすることを提案しました。
 そのため、私たちはこれら2件の訴訟について、代理を依頼することにしました。
 その結果、夫については、訴訟開始後すぐに和解の機運が生じ、請求額の3分の1の金額でしたが、Aが支払うことに同意し、和解が成立しました。
 また、私が原告となった、Aに対する200万円の支払請求訴訟では、Aが、私に差し入れた一筆の署名が自分のものではない等と主張したため、筆跡鑑定を行うことになり、長引きました。
 しかし、鑑定の結果、Aの筆跡であることが証明できましたので、判決により、私の請求は全額認められました。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 本件は、不貞をしていた相談者とその夫が、それぞれ、相談者の不貞相手に対し、自らの請求をたてて訴訟を提起した、少し珍しい事例です。
 本件に即して述べますと、夫は、Aに対し、妻である相談者とAの不貞によって精神的苦痛を被ったとして、損害賠償請求を提起しました。
 ただし、夫は相談者とは離婚に至っていませんので、当該訴訟において判決になったとしたら、損害額が、離婚に至った場合に比べて低額に認定された可能性があります。
 この点は、訴訟開始後早々に和解の話し合いに移り、判決を得るまでにかかる時間や、Aの資力等に鑑み、夫の請求額の3分の1の額の一括支払ということで和解が成立しました。
 一方、夫の訴訟を提起したのと同じ日に、相談者については、Aに対し、不貞関係にあった間にAから受けた迷惑に対する慰謝料として、200万円を請求する訴訟を同じ裁判所に提起しましたので、この2件が同時に進行することで、全体的に相談者夫婦が取得する慰謝料の金額に影響が出るかも知れないと予測していましたが、実際には、これらの訴訟は裁判所の別々の部に係属しましたので、互いに特に影響はありませんでした。
 なお、Aは、相談者からの訴訟においては、相談者に差し入れた一筆に書かれた署名を、「自分のものではない」と言い張り、慰謝料を支払う約束をした事実を一切認めませんでした。
 そのため、途中で筆跡鑑定を行うことになり、提訴から判決まで、1年近くかかりました。
 しかし、鑑定の結果、署名がAのものであることが明らかになりましたので、相談者の請求は全額認められました。
 本件では、相談者がご相談にいらっしゃる前から、Aは相談者夫婦の請求を無視していましたので、弁護士が介入しても、話し合いには応じないであろうことがある程度予想されました。
 一応、提訴前に、支払いを請求する内容証明通知をAに送りましたが、案の定なしのつぶてでしたので、すぐに提訴しました。
 はっきりしない態度を取り続ける相手方と、ご自身で交渉をするのは、ストレスフルですし、時間もかかります。
 また、本件のように、ご夫婦でそれぞれ請求したいものがあることもあります。
 証拠関係がそろっていれば、提訴した方が、結局は早く解決するケースも多く、弁護士に依頼すれば、ご自身の労力はほとんどかかりませんので、お悩みの方は、是非弁護士に相談することをお勧めします。

離婚・男女問題の解決事例 16

離婚協議のみならず、銀行との交渉や、財産分与に基づく所有権移転登記手続もした事例

  • 財産分与
依頼主 50代 男性

相談前

 私は、長年連れ添った妻と、価値観の相違がもとでだんだんすれ違うようになり、お互い、離婚したいと思うようになりました。
 私名義の自宅のローンがまだ残っていましたが、離婚後は、私が退去してこれを妻に財産分与として与え、残りのローンは妻が支払っていくということで、妻とは話ができました。
 ところが、銀行が、私がローン支払者でなくなるということに難色を示し、離婚後は妻がローンを払っていくことを認めようとしなかったため、このままでは離婚の手続自体が進められないと思い、弁護士に相談することにしました。

相談後

 弁護士は、ローン支払者を私から妻に変更することについて、銀行と交渉してくれました。その結果、支払者を妻とすることを銀行も認めてくれることになりました。
 その後、弁護士には、その他の細々した離婚条件も含めて、離婚合意書を作ってもらい、私と妻がそれぞれ署名押印して、離婚届を提出し、離婚を成立させることができました。
 なお、私も妻も、財産分与に基づく家屋の所有権移転登記手続について、依頼できそうな司法書士を知りませんでしたので、これも弁護士にお願いして手続してもらいました。
 銀行との交渉から、妻とのやり取り、離婚合意書の作成、そして登記移転手続と、一連の事柄を全てお任せしたことにより、頓挫していた離婚手続がスムーズに進みましたので、とても満足しています。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 離婚に際して自宅を財産分与し、所有権の名義を、分与された配偶者に変更し、かつ、当該配偶者が残りのローンを支払っていくという取り決めをすることはよくあります。
 しかし、もともとの所有権名義人がローン支払者である場合、債権者である銀行は、回収のリスクを理由に、ローン支払者の変更をなかなか認めません。
 本件でも、相談者や妻が個別に自力で交渉を試みていましたが、銀行に断られ、肝心の離婚手続自体が中断してしまっているような状況でした。
 離婚交渉について相談者から受任した後、私が銀行に連絡をすると、案の定、債権者としては回収のリスクがあるため、安易に支払者の変更には応じられない、とのことでした。
 銀行は、妥協案として、ローンの主債務者を妻にしたいのであれば、相談者が連帯保証人か、連帯債務者になってくれれば良いと言ってきました。
 しかし、価値観の違いから、夫婦関係、家族関係を解消して、これから別々の人生を歩もうとしているのに、相談者が妻の連帯保証人や連帯債務者になる等ということはナンセンスです。
 銀行にこの点を強調したところ、最終的には主債務者を妻とすることを黙認するような形になりましたので、相談者には引落口座について停止手続を取ってもらい、妻には、その後遅滞なくローン支払口座に入金をしていくよう伝えました。
 こうして、最終的に離婚条件を全て離婚合意書に盛り込み、相談者と妻双方が署名・押印して合意が成立しました。
 また、2人とも、相談者から妻への財産分与に基づく所有権移転登記手続について、頼めそうな司法書士の心当たりがないとのことでしたので、その手続も当方でお引き受けしました。
 離婚の交渉は、当事者間で決めた離婚条件自体には争いがなかったとしても、このように銀行との交渉や、登記の手続が必要になることがままあり、全てを自分で行おうとすると、手間や時間がかかりがちです。
 新たな人生をスムーズに始めるためにも、余計な回り道をしないで済むよう、弁護士にご相談だけでもされることは有用であり、お勧めいたします。

離婚・男女問題の解決事例 17

相続財産である家屋をめぐって、被相続人の内縁の妻と和解した事例

  • 慰謝料
依頼主 30代 男性

相談前

 私の父は、20年ほど前にAという女性と不倫をし、それが原因で私の母と離婚しました。その後、父は、父名義の家でAと同居していましたが、婚姻届は出していませんでした。
 昨年、父が死亡したため、唯一の相続人である私が後処理に奔走していると、Aから、「ずっとこの家に住み続けたい。」と言われました。
 私にとって、Aは、私の育った家庭を壊し、私の母を苦しめた女性ですので、私が相続した家から出て行って欲しかったのですが、既に高齢となっているAには、他に住むところを見つけるのが困難であることも理解はできました。
 そのため、家賃を払ってくれるなら、数年程度は住んでもらっても構わないと言ったところ、Aもこれを了承したので、早速、不動産屋さんに頼んで、家賃の相場額を見積もってもらいました。
 ところが、私が家賃の相場額を伝えると、Aは突然態度を翻し、そんな金額は払えない、固定資産税は払うから、死ぬまで住みたいなどと言い始めました。
 また、Aは、生前、父に500万円を貸しているので、それを返してもらいたい等と言い出しました。
 私は今後どのように対応したらよいかわからず、弁護士に相談しました。

相談後

 私の希望としては、Aにはすぐ退去してもらうか、そうでなければ、毎月家賃を払って居住すること、また、Aが父に貸したという500万円については、私が支払わなくても済むようにしたいということでした。
 この点、退去の可否について、弁護士によると、父の内縁配偶者であるAには、父の遺産について相続権はないものの、被相続人名義の家屋に住んでいた場合、内縁関係は社会的に承認された夫婦共同生活体であることから、相続人が建物明渡請求訴訟を提起した場合、事情によって、相続人による権利濫用とみなされて棄却されたり、あるいは、被相続人と内縁配偶者の間に、被相続人の死後、内縁配偶者が死亡するまで、当該建物を無償で使用するという黙示の使用貸借契約が締結されていたと認定されることがあるということでした。
 また、Aが父に生前貸したという500万円については、そのような貸金が本当にあったとすれば、確かに相続人である私が父の債務を相続しており、相続放棄できる期間も過ぎている以上、返済の義務を負う可能性があるとのことでした。
 そこで、建物については、こちらからAに対し建物明渡請求訴訟を提起し、完全な明渡しを求めつつも、賃料を払ってもらって居住は認めるという内容での和解も念頭に置くことにしました。
 また、父に貸したという500万円については、何の証拠も提示されていませんでしたので、Aが具体的に返還請求訴訟を提起してきたら、対応するということに方針を決めました。
 そこで、早速、Aに対する建物明渡請求訴訟を提起したところ、案の定、すぐにAが500万円について返還請求訴訟を提起し、これらは同一の裁判官が担当することになりました。
 訴訟では互いの弁護士が激しく主張をたたかわせ、私も500万円が本当に貸金なのかを調べるため、父名義の古い通帳を弁護士にチェックしてもらう等、対応に協力しました。
 最終的には、当方の希望や、裁判所からの提案等も踏まえた上で、私がAに当該建物を無償で貸すこと、修繕の必要が生じた場合はAが費用を負担すること、また、これまでの経緯に鑑み、Aが解決金として毎月1万円ずつ私に支払うこと等を内容とする和解が成立しました。
 Aに建物から出ていってもらうことはできませんでしたが、私がAに支払をする必要はなくなり、また、家賃はもらえませんが、解決金名目でAから毎月1万円ずつが支払われることになりましたので、弁護士に依頼して良かったと思っています。 

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 本件では、建物明渡請求訴訟については、予想通り、Aの弁護士から、相談者の請求が権利濫用であるとか、相談者のお父様とAの間に黙示の建物使用貸借契約があった等との主張がありました。
 他方、貸金返還請求訴訟については、確かに、A名義の口座から、相談者のお父様名義の口座に、合計500万円が振り込まれていることがわかりました。
 しかし、この500万円は、お父様名義の家のローン返済のためにAが提供したお金だったようでしたので、当方は、Aからの貸金ではなく、Aが内縁配偶者として、婚姻費用として負担したお金であって、相談者が返還するいわれはないと反論しました。
 しかし、訴訟が進むにつれ、判決ならば、当方の建物明渡請求は認容されそうだが、貸金については、もしかするとAの請求が一部認容されてしまう可能性が見えてきましたので、改めて相談者の希望を確認したところ、ともかく自分がAに支払をしなければならなくなるような事態は避けたいとのことでした。
 そこで、裁判所の提案なども考慮し、上記のように、相談者はAに無償で建物を貸し、修繕費はAが負担すること、また、Aは解決金として毎月1万円を相談者に支払うという内容で、和解を成立させ、相談者がAに対して支払をせずにすむようにしました。

離婚・男女問題の解決事例 18

再婚後に離婚した場合の旧姓への復氏に関する事例

  • 不倫・浮気
依頼主 50代 男性

相談前

 私は、長男が小学校低学年の時に、妻であるA子と協議離婚しました。
 その後、長男が中学生になった時、私はもう一度A子とやり直すことにし、再婚しました。A子との再婚後、長女も生まれ、私は幸せをかみしめながら、平穏に過ごしていました。
 ところが、長男が高校生になったころ、A子が職場のCという男性と不倫をしていることがわかりました。しかも、Cとの不倫は、A子が私と離婚する前から続いていたことも、わかりました。
 不倫がばれたA子は、子供達を置いて出て行ってしまい、私は長年にわたって裏切られていたショックで、ひどく体調を崩してしまいました。
 私は、弁護士に依頼し、まずCから、不貞慰謝料の支払を受けました。
 その後、私はA子と離婚することにし、A子から長女の養育費や、過去の婚姻費用の一部の支払を受けることのほか、A子が私との最初の離婚後も、私の姓である「B山」を利用し、Cとの交際において、なじみの宿泊施設等の優待を受けていた事実があったため、二度とB山姓を使用しないこと、また、離婚後の本籍地を、B山一族とは無関係の土地に定めることを条件として、離婚しました。
 ところが、離婚の事実が記載された戸籍を取ったところ、A子がいまだ「B山A子」として記載されていることが判明したので、驚いて弁護士に相談しました。

相談後

 弁護士に調べてもらったところ、A子は、私と一度目に離婚した際、自分の実家である「C田」家の戸籍には入らず、私の姓である「B山」で、本籍地もB山一族の出身地のまま、自分のみの戸籍を作っていたため、二度目の離婚によっても当然には旧姓には戻らず、B山のままであったことがわかりました。
 しかし、このままでは、離婚条件の一つである、「B山」姓を使用しないという取り決めに反することから、弁護士を通じてA子と交渉してもらい、最終的には、無事A子が旧姓に戻ったことを確認しました。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 現在の日本の民法では、夫婦は同一の姓を名乗ることとされており、妻が夫の姓を名乗るパターンが大多数です。
 そして、夫婦が離婚した場合、相手方配偶者の姓になっていた人は、自動的に旧姓に戻りますが、子供と姓が別になる(子供が相手方配偶者の戸籍に残る場合)ことで、学校関係の用事などに支障が出ると感じる方もいらっしゃいます。
 そのような方は、離婚成立から3か月以内に役所に届け出れば、婚姻時の姓を名乗り続けることができます(婚氏続称といいます)。
 このような人が、その後再婚して再婚相手の姓を名乗るようになった後、離婚した場合は、もともとの旧姓に戻るのではなく、最初の離婚時に名乗ることを希望した、最初の配偶者の姓に戻ることになりますので、注意が必要です。
 本件のA子さんは、相談者との結婚により、相談者の姓である「B山」を名乗っていましたが、ご長男が小学校低学年の時に一度離婚しました。
 しかし、その時点で、A子さんは実家の旧姓には戻さず、続称届を提出して、「B山」を名乗ることを選択しました。
 その後、A子さんはまた相談者と再婚し、引き続き「B山A子」として生活したあと、再び相談者と離婚しましたので、旧姓には戻らず、最初の離婚時に名乗った「B山」のままだったというわけです。
 これをさらに旧姓に戻すには、A子さんが、家庭裁判所に、「氏の変更許可審判」を申し立てる必要があります。
 そこで、私はA子さんの弁護士に連絡を取って事情を説明し、A子さんに当該審判の申立てをしてもらいました。
 A子さんはすぐ対応してくれ、約2ヵ月後には、旧姓に戻ったことを示す戸籍の写しを送ってくれましたので、相談者もようやく安心することができました。

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渉外家事事件(当事者が外国籍であったり、問題となっている財産が外国にある等、外国の要素が含まれている事件)の取扱い経験もあります。

【強み】
◎アットホームで相談しやすい雰囲気を心がけています。
◎相続対象となる不動産物件や土地が遠方の場合も、フットワーク軽く現地までうかがい、状況の視察を行います。
◎民事信託を活用した財産管理相続にも対応いたします。
◎英語での対応が可能です。

◆ご予約について
まずはご相談にいらっしゃる日を事前にご予約願います。
ご予約は、電話とメールで受け付けております。
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【アクセス】
・東京メトロ銀座線 虎ノ門駅(2a出口)より徒歩5分
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遺産相続の料金表

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項目 費用・内容説明
相談料 初回30分の相談は無料で承ります。
その後30分ごとに5,500円(税込)かかります。
英語対応の場合は30分ごとに7,700円(税込)かかります。
備考欄 ご本人のご状況やご事情に合わせ、料金のご相談や無理のないお支払方法に応じています。
個別料金に関しましては、直接弁護士にご確認をいただくことをお勧めします。

遺産相続の解決事例(7件)

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遺産相続の解決事例 1

隠されていた遺産が判明した事例

  • 相続人調査
  • 遺産分割
  • 相続登記・名義変更
  • 財産目録・調査
依頼主 40代 女性

相談前

父が亡くなったのですが、父の生前、近くに住んでいた兄から、「相続でのお前の取り分を計算したら、80万円程度だった。すぐに振り込むので、この書面に印鑑を押して返送して欲しい。」という内容の手紙と、私の取り分は80万円であることを認める内容の念書が送られてきました。
私は、夫に嫁いだ後、父とはあまり交流がなかったため、父名義の財産についてはよくわかりませんでしたが、それでも、父名義の土地や家屋がいくつかあったことは知っていましたので、何をどう計算して80万円しかないのか、本当にこの念書に押印しても大丈夫なのか、不審に思い、弁護士に相談しました。

相談後

相談後、弁護士は、父名義の不動産の登記簿を取り寄せ、兄に、遺産目録を提出するよう求める等、調査と交渉をしてくれました。
その結果、兄が、父名義の不動産を勝手に売却し、代金を色々なことに使ってしまっていたことがわかりました。何もなければ、私の相続分は、80万円どころか、1000万円近くになるはずであることもわかりました。
また、調査する中で、私がした覚えのない、私の署名や押印のある書類が出てきたことからも、兄が私に黙って、計画的に父の財産を処分していたことは明白でした。
弁護士がそのことを兄に突き付けたところ、兄も観念し、800万円ほどを私に支払うということで和解しました。
今思うと、安易に兄の念書に押印せず、弁護士に相談して本当に良かったと思います。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

相談者は、すんでのところで兄弟に騙されるところでしたが、調査の結果、お兄さんがお父様の財産を勝手に処分し、代金を得ていたことがわかったため、正当に相続で得られる額に近い金額を和解金として受け取る合意を目指しました。
残念なことですが、遺産をめぐって、相続人間でこのような事態が発生することは、決して珍しくありません。
人間の情として、「家族が言うのだから、まさか嘘ではないだろう」と思い、言われるままに念書や遺産分割協議書に署名・押印して渡してしまう方も大勢いらっしゃいます。
しかし、少しでも何か不審に思うことがあれば、すぐに念書や手紙に返事をせず、一度弁護士に相談されることをお勧めします。
その上で、実際に不審点を追求するのか、しないのかを、改めてご自身でお決めになれば良いことですので。

遺産相続の解決事例 2

海外での相続手続に協力した事例

  • 相続人調査
  • 遺産分割
依頼主 40代 女性

相談前

私の父が、A国に財産を残して死亡したのですが、その相続手続について、同国の弁護士に相談したところ、私がそれを相続するには、A国の裁判所での手続が必要で、その際、日本の弁護士に、私が真正な相続人であることを宣誓する内容の書面を作ってもらう必要があると言われました。
 しかし、英語での書面作成となりますので、そのようなことを引き受けてくれる日本の弁護士をどうやって探したものか、困っていたところ、知人からこちらの先生をご紹介いただき、依頼することにしました。

相談後

 先生には、A国の弁護士と英語でやり取りしていただき、A国での手続において必要な書類の作成および公証、大使館での認証まで、お世話になりました。日本での作成が必要な書類が全部整った時点で、私がA国に赴き、手続は一日で終了しました。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 海外で暮らしたり仕事をする日本人が珍しくない今日、当該国に財産を残して亡くなる方も少なくありません。遺産の種類や、相続人の数、居住国がどこか等にもよりますが、日本国内における相続手続と比べて、海外にある遺産の相続手続は、複雑で時間もかかることが多いのが現状です。英語であれば、海外の弁護士と連絡を取り合う等して手続を進めるお手伝いが可能ですので、是非ご相談下さい。

遺産相続の解決事例 3

相続人でなかった子を相続人にした事例

  • 相続人調査
  • 遺産分割
依頼主 40代 男性

相談前

 私は両親と妹の4人家族ですが、父が銀行に預金を遺して死亡したため、相続の手続をしようと思いました。
 ところが、実は両親は婚姻届を出しておらず、また、父も私と妹を認知していなかったため、法律上、母は父の配偶者ではなく、私達兄妹も、父との親子関係が認められず、相続人とはなれないことがわかりました。
 しかし、母が病気がちで、何かと物入りであったため、何とか父の預金を相続できないかと思い、弁護士に相談しました。

相談後

 弁護士から、父の死亡後でも、裁判で認知を求めることができ、それによって父との非嫡出親子関係が認められれば、私が父の子として相続人になることができるとアドバイスされたので、その手続を依頼しました。
 その結果、半年ほどで認知訴訟の判決が出て、私は晴れて父との法律上の親子関係を認めてもらうことができました。
 それまで空欄だった戸籍の父の欄に記載がされ、何よりも母のために、父の遺した預金を活用する前提がととのいましたので、大変嬉しく思います。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 上記解決例は、相談者のご両親が婚姻届を出しておらず、また、生まれたお子様の認知もしていなかったという、珍しいケースです。
 この場合、お母様への相続のことだけを考えるなら、亡くなったお父様の預金について、相続人がいないことになるため、相続財産管理人を選任し、相続財産を国庫に帰属させる手続をする中で、内縁の妻であったお母様が、特別縁故者として相続財産の分与を受ける、という方法をとることも可能です。
 しかし、この方法だと時間が非常にかかること、お母様もご高齢で持病がおありのため、万一相続財産の分与を受ける前に死亡された場合、結局相談者や妹さんはお父様の相続人ではないという状態に変わりがなく、預金が宙に浮くこと、相談者が、ご自分の戸籍にお父様のことが記載されるようにしたいと希望されたことから、死後認知訴訟を提起し、相談者とお父様の法律上の親子関係を確定させることで、相続も可能にする方法を選びました。
 具体的には、相談者ご一家が、実質的に家族として生活してこられたことを示す資料を集め、提訴した結果、受任から半年ちょっとで解決に至りました。

遺産相続の解決事例 4

相続人がいなくなった建物の管理責任が問題となる事例

  • 相続人調査
依頼主 30代 男性

相談前

 私はAハイツの管理を委託されている不動産会社の社員です。この度、Aハイツのオーナー様が亡くなられ、相続人の方々が全員相続放棄をされました。
 ちょうどそのころ、Aハイツは、築年数が15年に及び、屋根と外壁の改修工事が必要な状態に至っていることがわかりました。
 本来ならば、オーナー様にその旨報告し、改修工事について契約をさせていただく必要があるのですが、上記のように相続人の方々が全員相続放棄されたことによって、Aハイツの所有者がいらっしゃらない状態です。
 このような場合、このまま弊社が管理を続けなければいけないのか、改修工事を勝手にしてもよいのか、また、万一、改修工事をしないまま、建物の崩壊などが発生してしまった場合、弊社が何らかの責任を負わねばならないのか、どうすればよいのかわからず、困ってしまいました。

相談後

 弁護士に相談したところ、速やかに相続財産管理人の選任を申し立てるのが良いとのアドバイスをいただきました。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 相談者の会社と、Aハイツのオーナーとの間には、当該ハイツについて管理委託契約が締結されていましたが、不動産の管理は法律行為以外の事務(=準委任)に当たるため、民法656条により、委任についての規定が準用されます。
 この点、委任者であるオーナーの死去により、相談者の会社との間の管理委託契約は、終了します(民法653条1号)。
 この場合、民法654条は、委任が終了した場合においても、急迫の事情があるときは、受任者又はその相続人若しくは法定代理人は、委任者又はその相続人もしくは法定代理人が委任事務を処理することができるに至るまで、必要な処分をしなければなら
ない、と定めていますので、改修工事の必要性が一刻を争うようなものであれば、「急迫の事情」がある場合に該当する可能性があり、相談者の会社は改修工事を施さねばならないことになります。
 しかし、本件のオーナーには、相続放棄により、相続人がいないわけですから、Aハイツの取扱いについては、家庭裁判所に相続財産管理人を選任してもらい、その人に委ねることになります。
 この点、相談者の会社は、Aハイツの管理受託者としての立場により、「利害関係人」として、オーナーについて、相続財産管理人選任の申し立てをすることが可能です。
 なお、相続人が全員相続放棄をしたとのことですが、民法940条1項により、相続放棄をした者は、その放棄によって相続人となった者が相続財産の管理を始めることができるまで、自己の財産におけるのと同一の注意をもって、その財産の管理を継続し
なければならない、と規定されていますので、危険個所回避のための改修工事を、相続財産管理人が選任されるまで待つ余裕がない場合は、相談者の会社から元相続人と連絡を取り、同意を得る等して施工に取り掛かる必要があるかも知れませんが、その場合の費用の回収等について、後々トラブルになる可能性があり得ますので、なるべくならば、相続財産管理人を選任し、その人と連絡を取って進めるようにした方が、会社のリスク軽減のためには、良いでしょう。

遺産相続の解決事例 5

死亡した従業員の給与等の振込先が問題になった事例

  • 相続登記・名義変更
依頼主 40代 男性

相談前

 私が経営する会社の社員が、不慮の事故で死亡しました。これから、当該社員の給与、退職金、弔慰金を支払う予定なのですが、遺族である奥様から、「本人の銀行口座に振り込んで欲しい」と言われています。そのとおりにして良いのでしょうか。
 なお、弊社の規程では、社員の権利に属する金品は当該社員の口座に戻すか、あるいは労働基準法施行規則第42条及び第43条に定める遺族の口座に支払うこと、となっております。

相談後

 奥様が「本人の銀行口座に振り込んで欲しい」とおっしゃっているところを見ると、社員の死亡の事実をまだ金融機関に届けておられないようでしたが、人が死亡したら、その人名義の銀行口座は使えなくなるとよく聞きますし、奥様の希望だからといって、本当に全て死亡した社員名義の口座に振り込んでよいものか、不安でした。
 弁護士に相談したところ、金員の種類によって、死亡した社員名義の口座に振り込んでよいものと、そうでないものとがあるとのことでしたので、早まらなくて良かったと安心しました。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 本件相談では、雇っている社員が死亡した場合に、①給与②退職金③弔慰金を、当該社員名義の口座に振り込んでも良いか否かが問題になっています。
 この点、①死亡した社員の給与は相続財産となりますので、当該社員名義の口座への振込で問題ありません。
 ②退職金については、場合分けが必要です。まず、死亡した社員が生前退職予定であって、たまたま退職金支給前に死亡した場合は、未支給の退職金は「生前退職金」となり、やはり相続財産となりますので、これも死亡した社員名義の口座への支払いで構いません。
 次に、「退職金」が、当該社員の死亡により支給される「死亡退職金」である場合ですが、「死亡退職金」については、会社に、これを遺族に支給すべきものとの規定があるのであれば、相続財産性が否定されることから、本人口座ではなく、労働基準法施行規則第42条、第43条で定められた遺族の口座に支払うことが必要です。
 最後に、③弔慰金ですが、これも一般的に相続財産とは言えませんので、会社の規程に従い、労働基準法施行規則第42条、第43条で定められた遺族の口座に支払う必要があります。

遺産相続の解決事例 6

相続放棄の申述の代理を弁護士に依頼するメリット

  • 財産目録・調査
依頼主 50代 女性

相談前

 私の父は、生前、事業に失敗し、億単位の借金を作ってしまいましたが、破産もできないまま、体調が悪化して死亡しました。
 債務も相続の対象になると聞いており、父にはプラスの財産はほとんどありませんでしたので、すぐに「相続放棄」という言葉が思い浮かびましたが、私も家庭があり、父の葬儀の手配のみならず、夫の両親の介護の手伝い等に忙殺され、何もできないまま日が過ぎていきました。
 また、役所から続々と、父の未受給の年金や、高額医療費の還付等についての連絡が来ましたが、相続放棄との関係で、そういったお金を受け取ったり請求したりして良いものか、自分では判断がつかなかったため、弁護士に相談しました。

相談後

 弁護士に相談したところ、相続放棄をしても、未受給の年金は相続財産にあたらないので受け取れるが、高額医療費は相続財産にあたるため、相続放棄するのであれば、還付請求したり、還付金を受け取ったりできないと教えてもらいました。
 しかし、いずれにせよ私一人では、相続放棄の要件を、間違いなく整えて申し立てる自信が全くなかったので、全て弁護士にお任せしたところ、無事に相続放棄が認められ、安心することができました。

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 本件相談者は、亡くなったお父様の債務が億単位であり、プラスの財産は数十万円程度しかなかったため、相続放棄を強く希望しておられました。
 しかし、非常にお忙しい方で、相続放棄しても受け取れるお金とそうでないお金の区別や、相続放棄の申述に必要な書類の準備等を、間違いなく行うことが難しいとのことで、時間ばかりが過ぎてしまい、大変焦っておられました。
 相続放棄は、「自己のために相続があったことを知った時から三箇月以内に」(民法915条1項)する必要があります。
 そこで、とにかく代理をお受けし、相談者にかわって、遺産の調査をし、必要な書類を整え、家庭裁判所に対し、3カ月以内に申述をしたところ、無事放棄が認められ、相談者には安心していただくことができました。
 このように、時間制限があるものや、判断に迷うような事柄が含まれている場合、いたずらに思い悩んで期限を徒過するようなことがあっては大変です。また、ご自分でインターネットなどで調べて、わからなかったら相談しようという方も多いのですが、インターネットの情報は玉石混淆ですし、一般論の紹介にとどまっているものも多いので、注意が必要です。
 貴重な時間を無駄にしないためにも、不安な要素が少しでもあれば、迷わず弁護士にご相談いただくことが良いと思います。

遺産相続の解決事例 7

相続財産である家屋をめぐって、被相続人の内縁の妻と和解した事例

依頼主 30代 男性

相談前

 私の父は、20年ほど前にAという女性と不倫をし、それが原因で私の母と離婚しました。
 その後、父は、父名義の家でAと同居していましたが、婚姻届は出していませんでした。
 昨年、父が死亡したため、唯一の相続人である私が後処理に奔走していると、Aから、「ずっとこの家に住み続けたい。」と言われました。
 私にとって、Aは、私の育った家庭を壊し、私の母を苦しめた女性ですので、私が相続した家から出て行って欲しかったのですが、既に高齢となっているAには、他に住むところを見つけるのが困難であることも理解はできました。
 そのため、家賃を払ってくれるなら、住んでもらっても構わないと言ったところ、Aもこれを了承したので、早速、不動産屋さんに頼んで、家賃の相場額を見積もってもらいました。
 ところが、私が家賃の相場額を伝えると、Aは突然態度を翻し、そんな金額は払えない、固定資産税は払うから、死ぬまで住みたいなどと言い始めました。
 また、Aは、生前、父に500万円を貸しているので、それを返してもらいたい等と言い出しました。
 私は今後どのように対応したらよいかわからず、弁護士に相談しました。

相談後

 私の希望としては、Aにはすぐ退去してもらうか、そうでなければ、毎月家賃を払って居住すること、また、Aが父に貸したという500万円については、私が支払わなくても済むようにしたいということでした。
 この点、退去の可否について、弁護士によると、父の内縁配偶者であるAには、父の遺産について相続権はないものの、被相続人名義の家屋に住んでいた場合、内縁関係は社会的に承認された夫婦共同生活体であることから、相続人が建物明渡請求訴訟を提起した場合、事情によって、相続人による権利濫用とみなされて棄却されたり、あるいは、被相続人と内縁配偶者の間に、被相続人の死後、内縁配偶者が死亡するまで、当該建物を無償で使用するという黙示の使用貸借契約が締結されていたと認定されることがあるということでした。
 また、Aが父に生前貸したという500万円については、そのような貸金が本当にあったとすれば、確かに相続人である私が父の債務を相続しており、相続放棄できる期間も過ぎている以上、返済の義務を負う可能性があるとのことでした。
 そこで、建物については、こちらからAに対し建物明渡請求訴訟を提起し、完全な明渡しを求めつつも、賃料を払ってもらって居住は認めるという内容での和解も念頭に置くことにしました。
 また、Aが父に貸したという500万円については、何の証拠も提示されていませんでしたので、Aが具体的に返還請求訴訟を提起してきたら、対応するということに方針を決めました。
 そこで、早速、Aに対する建物明渡請求訴訟を提起したところ、案の定、すぐにAが500万円について返還請求訴訟を提起し、これらは同一の裁判官が担当することになりました。
 訴訟では互いの弁護士が激しく主張をたたかわせ、私も500万円が本当に貸金なのかを調べるため、父名義の古い通帳を弁護士にチェックしてもらう等、対応に協力しました。
 最終的には、当方の希望や、裁判所からの提案等も踏まえた上で、私がAに当該建物を無償で貸すこと、修繕の必要が生じた場合はAが費用を負担すること、また、これまでの経緯に鑑み、Aが解決金として毎月1万円ずつ私に支払うこと等を内容とする和解が成立しました。
 Aに建物から出ていってもらうことはできませんでしたが、私がAに支払をする必要はなくなり、また、家賃はもらえませんが、解決金名目でAから毎月1万円ずつが支払われることになりましたので、弁護士に依頼して良かったと思っています。 

関 範子弁護士からのコメント

関 範子弁護士

 本件では、建物明渡請求訴訟については、予想通り、Aの弁護士から、相談者の請求が権利濫用であるとか、相談者のお父様とAの間に黙示の建物使用貸借契約があった等との主張がありました。
 他方、貸金返還請求訴訟については、確かに、A名義の口座から、相談者のお父様名義の口座に、合計500万円が振り込まれていることがわかりました。
 しかし、この500万円は、お父様名義の家のローン返済のためにAが提供したお金だったようでしたので、当方は、Aからの貸金ではなく、Aが内縁配偶者として、婚姻費用として負担したお金であって、相談者が返還するいわれはない等と反論しました。
 しかし、訴訟が進むにつれ、判決ならば、当方の建物明渡請求は認容されそうだが、貸金については、もしかするとAの請求が一部認容されてしまう可能性が見えてきましたので、改めて相談者の希望を確認したところ、ともかく自分がAに支払をしなければならなくなるような事態は避けたいとのことでした。
 そこで、裁判所の提案なども考慮し、上記のように、相談者はAに無償で建物を貸し、修繕費はAが負担すること、また、Aは解決金として毎月1万円を相談者に支払うという内容で、和解を成立させ、相談者がAに対して支払をせずにすむようにしました。

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