企業法務・顧問弁護士の解決事例
  • M&A・事業承継

事業承継のための株式譲渡において、買収側の契約条件を精査し、売主である経営者の利益を守って成約

60代 男性
この事例の依頼主 60代 男性

相談前の状況 創業20年の中小企業の経営者(60代)からのご相談でした。
後継者がおらず、M&Aによる事業承継を検討していたところ、M&A仲介会社を通じて買収希望の会社が見つかりました。
基本合意書の締結を求められ、仲介会社から「この内容で問題ない」と説明を受けていましたが、法的な観点からの確認をしたことがなく不安を感じてご相談にいらっしゃいました。
「仲介会社は双方の間に立つ立場なので、自分だけの味方ではない」という感覚をお持ちでした。

解決への流れ 基本合意書・最終契約書(株式譲渡契約)の内容を精査したところ、主に以下の点が売主側に不利な内容になっていることが判明しました。
①表明保証条項の範囲が広く、クロージング後に潜在的な債務が発覚した場合の売主の補償責任が過大に設定されていた
②競業避止義務の期間・範囲が売主にとって過剰に広く、引退後の活動を著しく制限する内容になっていた
③価格調整条項の計算方法が不明確で、最終的な受取額が当初の想定より大きく下振れするリスクがあった
これらの点について修正交渉を行い、表明保証の範囲の限定・補償上限額の設定・競業避止期間の短縮等を買収側に認めさせた上で成約しました。
依頼者からは「仲介会社任せにしなくて本当によかった」とのお声をいただきました。

牧野 剛 弁護士 牧野 剛 弁護士からのコメント M&Aの場面では、仲介会社はあくまで取引を成立させることが目的です。
売主・買主それぞれの利益を純粋に代理するのは弁護士だけです。
特に中小企業のM&Aでは、表明保証・競業避止義務・価格調整条項の3点が後になって問題になるケースが非常に多くあります。
基本合意書の段階から弁護士が関与することで、最終契約での不利な条件を防ぐことができます。
M&Aを検討し始めた段階での早めのご相談をお勧めします。
また、M&A後の統合プロセスや新体制での法務サポートとして顧問契約に移行するケースも多くあります。

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