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「アポが取れるまで立ったまま電話して」「男の部下が欲しかった」 氷河期世代がぶつかった「パワハラ」の壁
写真はイメージです(buritora / PIXTA)

「アポが取れるまで立ったまま電話して」「男の部下が欲しかった」 氷河期世代がぶつかった「パワハラ」の壁

#私が退職した本当の理由ーー。

今年に入り、こんな一文を付けた投稿がSNSで相次ぎました。

弁護士ドットコムニュースは、LINEを通して「私が退職した本当の理由」というテーマで読者のエピソードを募集しました。

すると、いわゆる氷河期世代に該当する40、50代から若かりし頃に受けたパワーハラスメントなど数々の理不尽な体験談が寄せられました。

集まった情報の中から「パワーハラスメント」に関する体験談を紹介します。

●「男の部下がほしかった」

近畿地方に住む40代の女性は、新卒で入社した会社の上司にパワハラを受け、心身ともに体調を崩して退職しました。

例えば、職場で接客の練習が行われた時、他のスタッフが入る前で上司が「〜はどうするんや!」と大声で罵倒されました。

女性は就職氷河期に社会人になった世代で、「女なんかいらなかったのに」「大卒でこんなことも分からないのか」などと愚痴を吐かれたそうです。

「男の部下がほしかった」。そんな言葉を上司から直接投げかけられたことを女性は「一生忘れません」と振り返ります。

●体調崩し「社会人として最低」と侮辱受ける

営業職で働いていたという関西在住の女性(50)は、アポが取れないと上司から詰められ、「アポが取れるまで立ったまま電話して」と言われたそうです。

アポが取れても、「なぜアポが取れないのか?やる気がないからだ」「給料泥棒」などと言われる始末。

ストレスが積み重なって体調不良となり休みを取った際には、「体調管理もできないなんて社会人として最低」「お前なんか他に行ける会社はない」と侮辱されたといいます。

●「親の顔が見てみたい」と言われた宮崎市の40代男性

宮崎市の40代男性は職場で、「何もできない役立たず」「親の顔が見てみたい」などと度重なる人格批判を受けてきました。

にもかかわらず、社員を教育する制度はなく、与えられる業務について自分なりにインターネットを調べて対応してきたそうです。

退職を申し出ると、「あなたが退職を希望したんだから」と自己都合退職として扱われたといいます。

幸運にも転職が決まり、「次はこんな目にあわないように願っています」と話しています。

●退職を踏みとどまるも苦しい胸の内

退職まではしていないものの、今も苦しい状況に置かれている方からもお便りが届きました。

首都圏にお住まいの50代男性は、約20年前の出来事を送ってきました。

入社後、ずっと希望していた部署に配属されることになり張り切っていたところ、パワハラ上司に当たってしまったといいます。

上司がこなしきれない仕事をまわされ、終わらなければ残業に。夜9時ごろにやっと仕事が終わったかと思うと、飲みに連れていかれたそう。なのに支払いは割り勘。体調を崩して休職に追い込まれました。

部長に相談したものの、「当時はハラスメントに関する意識が低く、取り合ってくれなかった」。結局、そのパワハラ上司は部長まで上り詰めて定年退職していったそうです。

●「会社は好きだが退職に追い込まれてしまう」

東京都内の学童クラブで働いている40代の方は「職場の先輩たちからパワハラを受けています」。

そのストレスで体調を壊し、会社からは異動を勧められたそうですが、「パワハラの被害者である私の方が移動させられるのはおかしいと思い拒否した」そうです。

職場では1カ月に1人の頻度で従業員が辞めているといい、働きやすい環境とは言えない状況のようです。

「パワハラというのは、被害者で勇気を持って告発できるのは、実際の被害者のうちのほんの数パーセントだと思います」

そう話すこの方は「会社は好きなのですが、もう退職しなければならない所まで追い込まれてしまい、非常に残念です」と複雑な心境を明かしました。

この記事は、公開日時点の情報や法律に基づいています。

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