無期懲役刑(無期拘禁刑)の受刑者のうち、2025年に仮釈放されたのは4人だったことが、法務省の最新の統計でわかった。
2024年の1人からは増えたものの、依然として極めて低い水準にとどまっている。(弁護士ドットコムニュース・一宮俊介)
●一度取り消された後、再び仮釈放されたケースも
刑法28条は、無期刑の受刑者について、刑の執行開始から10年を経過し、本人に罪を悔い改める「改悛の状」がある場合には、仮釈放できると定めている。
ただし、2005年の法改正で有期刑の上限が20年から30年に引き上げられて以降、無期刑受刑者も実際には30年以上服役した後に仮釈放されるケースが一般的となっている。
7月31日に公表された最新の矯正統計年報によると、2025年に仮釈放された4人はいずれも男性で、女性はゼロだった。
「受刑在所期間」の内訳は、20年を超えて服役した末に仮釈放された人が3人。残る1人は、一度仮釈放を取り消されて再収容された後、再び仮釈放が認められたケースだった。
●5年間で2番目の少なさ、2024年は32人が獄死
無期刑の仮釈放者数は、2021年9人、2022年6人、2023年8人、2024年1人と推移しており、2025年の4人はこの5年間で2番目に少ない。
1970年代には100人を超えた年もあり、2001年までは毎年2ケタ台が続いていたことを踏まえると、無期刑の「終身刑化」が進んでいる傾向は現在も続いているとみられる。
無期刑の受刑者について、仮釈放された数と死亡した数の推移。2025年のデータはまだ反映されていない(NPOクライムインフォのサイトより出力)
2024年末時点で、全国の刑事施設に収容されている無期刑受刑者は1650人(男性1554人、女性96人)で、全受刑者の約5%を占めた。
この年は32人が獄中で死亡しており、その数は仮釈放された受刑者を大きく上回る。仮釈放に至らないまま塀の中で生涯を終える受刑者が少なくない状況は、今回の統計でも改めて浮き彫りになった。