JASRAC(日本音楽著作権協会)は1月25日、有料衛生放送の音楽番組を録画したDVDを販売した大阪府大阪市の男性と、市販のCDをコピーして販売した三重県桑名市の女性を刑事告訴していたことを発表した。2人はそれぞれ、ツイッターで「ダビングします」などと呼びかけて、購入者を募っていたという。
JASRACによると、大阪市の男性は2018年12月20日、スペースシャワーTVなど、有料衛星放送の音楽番組を録画して、DVD-Rにコピーし販売したとして、著作権法違反(頒布目的所持)の疑いで略式起訴された(罰金刑)。
また、桑名市の女性は2019年1月24日、人気アイドルグループの市販CDをコピーして販売したとして、著作権法違反(複製権侵害および頒布)の疑いで書類送検された。
2人は約2年にわたって、ツイッター上で「ダビングします。希望者はダイレクトメッセージしてください」などと呼びかけて、購入者を募り、購入希望者に対しては、代金を振り込ませたうえで、自宅のパソコンでDVD-Rにコピーして、販売していた。オークションサイトの規制が厳しくなる中、ツイッターを利用した海賊版販売は増えているという。
著作権法では、海賊版であることを知りながら、その販売や配布を申し出ることは、著作権侵害にあたり、ツイッターなどで、海賊版の販売を告知するだけでも違法とされている。JASRACは、管理楽曲が多く含まれていたことから、2018年1月に大阪市の男性を、同年11月に桑名市の女性を、それぞれ著作権侵害で刑事告訴していた。
ツイッターを利用した海賊版の販売に対して、JASRACが刑事告訴したのは初めて。JASRACは「今後も、関係業界と連携して、悪質な著作権侵害行為に対して断固たる措置を講じるとともに、クリエーターへの適切な対価還元を通じて音楽文化の発展に寄与してまいります」としている。