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千葉大「10年勤務」の有期職員、無期転換できず…組合は「5年ルールの潜脱」主張
組合執行委員の松村比奈子氏(2022年2月22日)

千葉大「10年勤務」の有期職員、無期転換できず…組合は「5年ルールの潜脱」主張

千葉大学の学生相談室で働いていたカウンセラーの男性職員(50代)が不当な雇止めにあったとして、首都圏大学非常勤講師組合(本部:東京・大塚)が2月22日、記者会見を開いて報告した。

この男性は2010年から勤務し、2021年9月に雇止めされるまで1年契約を更新しながら働いてきた。通算すると10年働いたことになる。しかし、「無期転換」を申し込んだが、資格がないと拒絶されたという。

●争点は「クーリング」

2013年4月に施行された改正労働契約法により、有期雇用でも勤続年数が5年を超えると無期雇用に転換できるようになった。いわゆる「5年ルール」と呼ばれるものだ。

ただ、契約と契約の間に6カ月以上の空白期間があると、勤続年数のカウントが「リセット」される。この仕組みを「クーリング」と呼ぶ。

男性にも2016年4月から半年間、別の大学に勤務した期間があった。これにより、2013年4月の施行からはじまった男性のカウントもリセットされたことになる。

男性は2016年10月に千葉大に復帰したが、新しいカウントが5年に達する直前の2021年9月に雇止めとなった。

他大学に勤務している間も、千葉大にある荷物や職員番号はそのままだったといい、組合側は「5年ルール」を潜脱するための「転職」だったと主張、団体交渉を通じて雇止めの撤回を求めている。

一方、千葉大は弁護士ドットコムニュースの取材に「回答を差し控えたい」とコメントした。

●労基署から是正勧告も

このほか会見では、千葉大が今年2月、労働基準監督署から是正勧告を受けていたことも発表された。

残業を命じるために必要な労使協定(36協定)を結ぶときの、「労働者代表」の選出方法に不備があり、同じ人物が11年間自動的に選ばれていたという。

この点について千葉大は、労基署から指導があったことを認め、「4月までに改善するよう指導されている」と話した。

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