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2019年03月12日 09時29分

電話で宿泊予約、当日姿を見せず宿ガックリ…キャンセル料を請求できる?

電話で宿泊予約、当日姿を見せず宿ガックリ…キャンセル料を請求できる?
写真はイメージです(kikuo / PIXTA)

電話で宿泊予約をした客が現れることなく、キャンセルになってしまったーー。こんな悲しい相談が弁護士ドットコムに寄せられました。

相談者は離島の宿泊施設で働いており、旅行会社を通さず、電話で2泊3日の宿泊の予約があったそうです。このため、約款のような書面を通じた契約はしていません。

電話だけで予約があり、連絡もなくキャンセルされた場合、何らかの請求をすることは可能なのでしょうか。前島申長弁護士に聞きました。

●客側にキャンセル料を支払う義務が発生

「ホテルと宿泊客との間で締結される宿泊契約は、宿泊客の宿泊申込みに対し、ホテル側が申込みを承諾した時点で成立します。

契約自体は、諾成契約(当事者の合意のみで契約の効力が生じること)であり、口頭だけでも成立することになりますので、宿泊客が電話により宿泊の申込みを行い、ホテル側がそれを承諾した時点で、宿泊契約が成立することになります。

また、宿泊契約の内容は、一般的には、各ホテルが作成している宿泊約款によることになります。ですから、宿泊約款にいわゆるキャンセル料(宿泊契約の解除による違約金)に関する規定が定められている場合には、宿泊客には、同キャンセル料の支払義務が発生することになります」

では、ホテル側の違約金請求が通るということか。

「ホテル側の違約金規定が無制限に有効ということにはなりません。

消費者契約法(9条1項)では、契約の解除に伴い違約金を定めるに際し、ホテルに生ずべき平均的な損害の額を超える部分については無効と規定されています。

ホテルでの宿泊の場合、宿泊直前にキャンセルされると、別の宿泊客の申込を受けることができず、本来ホテル側が取得できるはずであった宿泊料を獲得することができなくなるという損害が発生しますので、このような損害は宿泊のキャンセルによって事業者(ホテル側)に生じる損害といえます。

ただし、宿泊約款に規定されているキャンセル料の金額が不当に高額な場合や、キャンセルの時期からみて通常別の宿泊客による申込みを獲得できたと考えられる期間のキャンセル料については、消費者契約法で無効とされる可能性が高いでしょう」

(弁護士ドットコムニュース)

取材協力弁護士

前島 申長弁護士
前島綜合法律事務所代表弁護士 大阪弁護士会所属
交通事故・不動産紛争などの一般民事事件、遺産分割・離婚問題などの家事事件を多く扱う。中小企業の事業継承や家族信託などに注力を行っている。
事務所URL:

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