元ジャニーズJr.の男性がジャニーズ事務所の創業者、故ジャニー喜多川さんから「性的行為」を受けたとされる問題について、NHKが4月13日、夕方4時のニュースで報じた。日本のテレビ局がこの問題を取り上げたのは異例だ。
●前日の岡本カウアンさんの会見での内容を報じた
NHKが、5分のニュース番組で取り上げたのは、ジャニーズJr.として活動した岡本カウアンさんが前日4月12日に日本外国特派員協会（東京・丸の内）で開いた会見に関するもの。
2012〜2016年の期間に所属していた岡本さんについて「当時の事務所の社長で4年前に亡くなったジャニー喜多川さんに、15歳のころから性的行為を受けていたと会見で述べました」と伝えた。
岡本さんが登壇した会見動画を流しながら、岡本さんの話した内容として、「ジャニー喜多川さんから15〜20回ほど性的な行為を受けた」「みんな気に入られないといけないという認識があったと思う。ジャニーさんには感謝の気持ちはあるが、15歳の僕に性的行為を行ったのは悪いことだと思っている」などと報じた。
また、ジャニーズ事務所のビル（東京・赤坂）の映像とともに、ジャニーズ側から出された「2019年の前代表の死去に伴う経営陣の変更を踏まえ、時代や新しい環境に即した、社会から信頼いただける透明性の高い組織体制および制度整備を重要課題と位置づけてまいりました」などのコメントも紹介した。
NHKは5分間の尺のうち、約2分をかけて伝えた。また、ほとんど同じタイミングで「元ジャニーズの男性『ジャニー喜多川さんから性的行為』」というタイトルのネット記事も配信している。
記者会見から丸一日以上経ってからの報道だった。放送の背景について弁護士ドットコムニュースが問い合わせたところ、NHKは「ニュースや番組で何を伝えるかについては、自主的な編集判断に基づいて、その都度、総合的に判断しています」と回答した。
（4月13日17時50分、NHKの回答を追記しました）
