弁護士ドットコム ニュース
  1. 弁護士ドットコム
  2. 犯罪・刑事事件
  3. 逮捕・刑事弁護
  4. 堀江貴文さんに更生保護施設から感謝状、服役中に見た高齢受刑者の孤立「刑務所にいたほうが快適なんじゃないか」

Googleトップニュースでフォロー

フォローの仕方はこちら
Add as a preferred source on Google
弁護士保険ミカタ
堀江貴文さんに更生保護施設から感謝状、服役中に見た高齢受刑者の孤立「刑務所にいたほうが快適なんじゃないか」
あいさつする堀江貴文さん(2026年10月21日、東京都新宿区で、弁護士ドットコム撮影)

堀江貴文さんに更生保護施設から感謝状、服役中に見た高齢受刑者の孤立「刑務所にいたほうが快適なんじゃないか」

「この人たちは、刑務所にいたほうが快適なんじゃないか」

ライブドア事件で服役した実業家の堀江貴文さんが10月21日、東京都内で開かれた更生保護法人の創立100周年記念の集まりに出席し、塀の中で目の当たりにした現実を振り返った。

刑務所で出会ったのは、認知症の症状がある高齢者や障害のある受刑者たち。面会に訪れる人もほとんどおらず、出所後の生活を案じるようになったという。

堀江さんは、自身の服役経験をきっかけに更生保護活動への支援を続けてきたといい、「社会全体に彼らを受け入れてくれない環境があることが、もう一つの大きな問題」と語った。(弁護士ドットコムニュース・一宮俊介)

●服役経験をきっかけに更生保護施設への支援を開始

刑務所を出た人などを受け入れ、社会復帰を支える更生保護法人「更新会」(東京都新宿区)が今年、創立100周年を迎える。

この日、100周年記念誌の刊行に合わせて、都内のホテルで記念の集会が開かれた。

堀江さんと更新会の関わりが始まったのは、ライブドア事件がきっかけだった。

堀江さんは、仮釈放された直後の2013年4月、服役中から支援を受けてきた古畑恒雄弁護士が理事長を務める更新会の運営する更生保護施設を初めて見学。その後、施設への寄付を継続してきたという。

こうした長年の取り組みに対し、集会では堀江さんに理事長特別感謝状が贈られた。

●「面会に来るのは30人中1人か2人」刑務所で知った孤立の現実

堀江さんはあいさつで、自身の約1年9カ月間の服役生活を振り返った。

懲役2年6カ月の実刑判決を受けて収容された刑務所では、認知症の症状がある高齢者や障害のある人たちが働く工場に配属され、その「お世話係」をつとめたという。

堀江さん自身には月に何度も面会者が訪れていたが、ほかの受刑者の状況は大きく異なっていた。

面会に来る人がいる受刑者は「30人中1人か2人ぐらいしかいなかった」という。

家族などとのつながりが乏しいまま刑期を終え、社会に戻っていく人たち。なかには、出所後、更生保護施設に入れない人もいたという。

そうした受刑者たちの姿を見て、堀江さんは「この人たちは刑務所にいたほうが快適なんじゃないか」と感じたという。

また、「あのおじいちゃん、どうなっているんだろうな」と刑務所で出会った高齢者たちの行くすえを案じていたと振り返った。

画像タイトル 「更新会」理事長の古畑恒雄弁護士(左)と堀江貴文さん(2026年10月21日、東京都新宿区のリーガロイヤルホテル東京で、弁護士ドットコムニュース撮影)

●「犯罪を犯した彼らが悪い。でも、それだけじゃない」

堀江さんは、刑法犯の検挙人員に占める再犯者の割合が5割近くにのぼる現状にも言及した。

「もちろん犯罪を犯した彼らが悪いんですが、それだけじゃなくて、社会全体に彼らを受け入れてくれない環境があることが、もう一つの大きな問題」

罪を犯した人の責任だけでなく、出所後の社会復帰を阻む環境に目を向ける必要があると指摘した。

さらに更生保護施設への理解と支援が広がることへの期待を込め、次のように語った。

「多くの人たちにこの(更生保護)活動を知っていただき、少しでも財政的な面などでサポートできれば、結果として社会から犯罪が大きく減っていくことは間違いない」

「『なぜ犯罪者を支援するのか』という心無い声も聞かれますけど、そういったものに負けずに、たくさんの人たちを支援できるような体制を、私も協力して作っていきたい」

画像タイトル 更生保護法人「更新会」が100周年を記念して発行した記念誌(2026年10月21日、弁護士ドットコムニュース撮影)

●100年にわたり社会復帰を支援

更新会の100周年記念誌によると、前身の「帝国更新会」が創立されたのは1926年12月1日。東京・芝区田村町(現在の港区西新橋)で活動を始めた。

当時、刑務所から満期釈放された人を対象とする保護団体はあったが、更新会は起訴猶予や執行猶予となった人の保護を目的とする国内初の団体だったという。

戦後は、1950年施行の更生緊急保護法に基づく更生保護会となり、1996年には更生保護事業法の施行に伴って更生保護法人へ移行した。

現在は東京都新宿区西早稲田で更生保護施設を運営し、社会復帰を目指す人たちを支えている。

理事長の古畑弁護士は「筆舌に尽くしがたい苦難の時代を経て、よくぞ100年という長い年月を耐え、感慨もひとしお。これからもできる限りのことをやっていきたい」と話した。

この記事は、公開日時点の情報や法律に基づいています。

この記事をシェアする

Googleトップニュースでフォロー

フォローの仕方はこちら
Add as a preferred source on Google

オススメ記事

編集部からのお知らせ

現在、編集部では協力ライターと情報提供を募集しています。詳しくは下記リンクをご確認ください。

協力ライター募集詳細 情報提供はこちら