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京都のミニシアター運営会社が「労働問題」で謝罪「極めて低い人件費、押し付けた」
立誠シネマが入っていた2013年9月当時の小学校跡地/(C)Google

京都のミニシアター運営会社が「労働問題」で謝罪「極めて低い人件費、押し付けた」

運営していた映画館で不適切な労働条件の押し付けなどがあったとして、京都の映画制作会社シマフィルム(志摩敏樹社長)が10月5日、「雇い主としての自覚と労働環境への意識が欠けていた」などと謝罪する文書をウェブサイトで公開した。

この問題をめぐっては、元スタッフがツイッターで「どれだけ働いても月5万円で固定。交通費支給なし」などと投稿して話題になっていた。

問題になったのは、シマフィルムが京都市中京区の元・立誠小学校跡地で2017年まで運営していた映画館「立誠シネマ」。土地の使用期限が定まらず、仮設の映画館として運営していたことから、雇用ではなく業務委託とし、「事業収支に重きを置き、極めて低い人件費設定での運営」をしていたという。

同社のウェブサイトには、プロジェクトの現場責任者だった田中誠一氏も次のように反省のコメントを寄せている。

「儲からないけれども映画で面白いことをしたいという価値観や、映画は儲からないので、それに関わる者は人権などなくてよい、というきわめて傲慢な考えがずっと、私の中には横たわっていたのです。自分がそうだから、自分にも関わる他者もそうであって当然と考え、接していたのです」

立誠シネマの閉館後、同社が京都市上京区に新たに開いた映画館「出町座」についても、労働環境に不適切なところがあったとして、現在見直しを進めているという。

ミニシアターの労働環境をめぐっては、2020年にアップリンクのパワハラ問題が発覚。今年8月31日には、2020年に閉館した「ユジク阿佐ヶ谷」でもハラスメント問題があったことを文春オンラインが報道している。

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