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大量の下着「着払い」で送りつけ 被害の女性議員、弁護士らが「卑劣で許せない」
会見した被害女性たち(2月7日、衆議院第1議員会館)

大量の下着「着払い」で送りつけ 被害の女性議員、弁護士らが「卑劣で許せない」

性差別や憲法問題、日米外交などについて声をあげてきた議員や弁護士、市民運動家の女性が、頼んでいない通販商品の下着やサプリを大量に「着払い」で送りつけられる被害にあっている。2月7日、被害者の女性たちが東京都内で会見し、「卑劣で許せない」と訴えた。

●ハガキの消印「山口」が複数

会見した太田啓子弁護士によると、被害女性は少なくとも10人いることが確認されている。居住地はさまざまだが、商品を注文するハガキの消印が「山口」となっているものが複数あり、手口が共通で、加害者は同一の可能性があるという。

北九州市の村上聡子市議の場合、2018年6月以降に計10回、大量の女性用下着などが着払いで事務所に送りつけられた。その前の2018年4月、村上市議は文部科学省の前川喜平・元次官の講演会で司会を務め、その後に「死ね」などと書かれた脅迫文が届いていた。

村上市議はすでに福岡県警八幡西署に対し、偽計業務妨害の疑いで刑事告訴しているという。「何か女性が前に行くと叩かれる風潮がある。被害が同時多発しており、卑劣で許せない。一網打尽に犯人を捕まえてほしい」と述べた。

●「他に同様の被害者がいるかもしれない」

会見には、熊本市の緒方夕佳市議も出席した。緒方市議は2018年9月の市議会で、のどの不調に伴い、のどあめを口に含んで質疑し懲罰動議が出される騒動に発展した。

翌10月以降、緒方市議の自宅兼事務所には、山口県内の新聞に折り込まれた無料注文ハガキを使って化粧品などが送りつけられたという。緒方市議は「民主主義社会において、意見が違う人にするのは対話であり嫌がらせではない」と話した。

太田弁護士は「もしかしたら他に同様の被害を受けている人がいるかもしれない。本日の会見は(問題を)可視化することだった」。この問題での問い合わせや相談はメール(okuritsuke@gmail.com )で受け付けるという。

この日の会見には、太田弁護士、猿田佐世弁護士、緒方・熊本市議、村上・北九州市議、北原みのり氏(作家)、濱田すみれ氏(アジア女性資料センター)、菱山南帆子氏(「許すな!憲法改悪市民連絡会」事務局次長)が出席した。
(弁護士ドットコムニュース)

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