部下が1人で宣言「有休消化で20連休します」、上司は「職場秩序」の崩壊恐れ苦悩

暦の上で連休なら、これまでにたまった有給休暇も一緒に消化して、長期のお休みを取りたいという人もいるでしょう。でも職場には快く思わない人がいることもあります。
弁護士ドットコムの法律相談コーナーには、管理職とみられる人からこのような相談が寄せられたことがあります。「連休は5日間程度が標準となっている部署で、ひとりだけ20日ほど連休を申請する社員に対し、職場秩序の維持をどのように図ればいいでしょうか」。
有給休暇をどのように活用するかは、「一義的には労働者の自由だ」と思って、上記のように連休と有給休暇を足し合わせて20日間休む、という申請を職場によって断られることはあるのでしょうか。労働問題に詳しい八木大和弁護士に聞きました。
●時季変更権の行使、ハードル高く
ーー基本的には長期の有給休暇も取れるはずですよね
「有給休暇の取得は労働者の年休権の行使であり、原則として自由に指定することができます。したがって、長期休暇も原則として取得可能です。
もっとも、使用者は『事業の正常な運営を妨げる場合』に該当すると、時季変更権を行使することができます(労基法39条5項但書)」
ーー「事業の正常な運営を妨げる場合」という理由を柔軟に使われると労働者は休みにくくなりそうです
「この『事業の正常な運営を妨げる場合』の要件はかなりハードルが高く、使用者は、当該労働者の担当業務内容や休暇期間を考慮の上、代替要員が確保できるかどうか検討や調整の努力をしなければなりません。ですので、その検討もなく長期休暇を拒むことはできません。
もっとも、日本では長期休暇取得が根付いていない現状からすると、労使間の協議を事前に行うことが望ましいでしょう。すべての職場で、長期の有給休暇を取得しやすい環境が当たり前になってほしいと思います」
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法律の主旨は年休の日時の指定で、基準時に年休権は発生している。
忙しいは理由とはならない、使用者は形成権に対し環境整備する義務が有ります。
労使間の話合いとは、日本的で違和感が有ります。
正論で終わらせるんですね、
環境整備は義務か?
それは違う。
代替が効くなら、それでもよかろ
自分が休んでも業務が滞らないように手配するのがマナーだと思うがね
権利を主張しすぎると雇用者側からの報復は必ずある
それが嫌なら、経営側へ回ることだな
〉環境整備は義務か?
〉それは違う。
それは違う義務です。
業務が滞らないよう手配するのは確かにマナー。間違ってないしするべきだと思う。
ただ経営者は雇用者が年休とってもいいように調整しておかなければなりません。
ただ忙しいからで年休とらせないでは通用しません。
まさに仰る通りです。他のコメントでは、法律は理想論とか、権利は主張しすぎると報復などコンプライアンスを理解できない一部のブラック企業の方々の書き込みが事前に反論を考えるための学びとなるので興味深いです。