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代表弁護士がパワハラ、元勤務弁護士へ200万の賠償命令
神奈川県川崎市内にあった法律事務所(市外に移転済み)に勤務していた弁護士(以下、元勤務弁護士)が、事務所と代表弁護士に、未払いの賃金や、暴行や暴言などのパワーハラスメントによる慰謝料の支払いを求めた訴訟で、横浜地方裁判所川崎支部(飯塚宏裁判長)は4月27日、業務委託報酬として300万円、パワハラに対する慰謝料として220万円(うち弁護士費用20万円)の支払いを、事務所と代表弁護士に命じる判決を言い渡した。元勤務弁護士側は、労働者性が認められなかったことなどに不服があるとして、5月10日に控訴した。代表弁護士側は取材に応じていない。
続きを見る裁判員制度12年、なぜ「守秘義務」は緩和されないままなのか?
裁判員制度が始まってから12年が経過した。しかし、裁判員候補者に選ばれた人が辞退する割合(辞退率)は年々増加傾向にあり、約7割近く(2021年3月末時点)に上る。 市民グループである「裁判員ネット」が公表している「市民からの提言~辞退率上昇と出席率低下を改善するために~」(2019年)には、辞退率を下げるための提言として「守秘義務の緩和」があがっている。裁判員は「評議の秘密」と「その他職務上知り得た秘密」を外部に話すことはできない。そのため、裁判員裁判の実態は社会的に広く理解されないままだ。ときおり報道されるのは、仕事に支障が出たり、職場の理解を得られなかったりしたなどの裁判員経験者の声くらいだ。 なぜ、守秘義務は緩和されないのか。法制度を変えることはどれほど難しいのか。制度が始まる前から守秘義務緩和を訴え続けてきた牧野茂弁護士(第二東京弁護士会)に話を聞いた。 写真:会見する牧野茂弁護士(5月21日、東京都内、弁護士ドットコム撮影)
続きを見る弁護士向けパワハラ相談窓口を開設 川崎市の弁護士
神奈川県川崎市に事務所を構える弁護士が5月12日、法律事務所内での弁護士間のパワーハラスメントを巡る訴訟を契機に、相談者を弁護士に特化したパワハラ被害を相談する窓口を作り、相談の受付を始めた。
続きを見る法テラスの「費用対効果」を理由にした代理援助不開始に適法判決、弁護士法人側は控訴
日本司法支援センター青森地方事務所(法テラス青森)への民事法律扶助(代理援助)の申請に対し、「費用対効果」を理由に制度の利用を認めなかったのは違法として、青森県の弁護士法人「青空と大地」が法テラス本部に損害賠償を請求していた裁判で、青森地方裁判所八戸支部(岩崎慎裁判長)は5月19日、弁護士法人側の請求を棄却した。弁護士法人側は5月28日に控訴した。
続きを見る矯正実務の葛藤「法律論だけでは答えが出ない問いと向き合う」 日弁連シンポ
「刑罰制度や死刑廃止について考えるシンポジウム」(主催・日本弁護士連合会)が4月12日、オンラインで開催された。元法務省人権擁護局長・矯正局長の名執雅子氏が基調講演で、監獄法改正以降の矯正処遇を振り返り、対人業務である矯正実務の難しさについて語った。 写真:名執雅子氏(4月12日、東京都内、弁護士ドットコム撮影)
続きを見る事件の有償斡旋、弁護士の3割超が合法化に賛成 非弁提携に関するアンケートvol.3
弁護士ドットコムタイムズでは2021年4月、全国の弁護士を対象に、弁護士資格を有しない者から、事件の斡旋を受ける代わりにその対価として金銭を支払う、あるいは、紹介者に報酬を分配する「非弁提携」に関するアンケートを実施し、48弁護士会に所属する499人から回答を得た。調査結果を3回に分けて紹介する。 ※アンケート実施:2021年4月/対象:全国の会員弁護士499人/監修:向原栄大朗弁護士(福岡県弁護士会) 3回目は、事件の有償斡旋を合法化することの賛否や、非弁提携に陥らないための方法について聞いた結果を紹介する。
続きを見る非弁提携のターゲットは「独立したて」「若手」 非弁提携に関するアンケートvol.2
弁護士ドットコムタイムズでは2021年4月、全国の弁護士を対象に、弁護士資格を有しない者から、事件の斡旋を受ける代わりにその対価として金銭を支払う、あるいは、紹介者に報酬を分配する「非弁提携」に関するアンケートを実施し、48弁護士会に所属する499人から回答を得た。調査結果を3回に分けて紹介する。 ※アンケート実施:2021年4月/対象:全国の会員弁護士499人/監修:向原栄大朗弁護士(福岡県弁護士会) 2回目は非弁提携のターゲットにされやすい弁護士や、陥ってしまう原因について聞いた結果を紹介する。
続きを見る全国で14%の弁護士「非弁提携を持ちかけられた」 非弁提携に関するアンケートvol.1
弁護士ドットコムタイムズでは2021年4月、全国の弁護士を対象に、弁護士資格を有しない者から、事件の斡旋を受ける代わりにその対価として金銭を支払う、あるいは、紹介者に報酬を分配する「非弁提携」に関するアンケートを実施。48弁護士会に所属する499人から回答を得た。調査結果を3回に分けて紹介する。 ※アンケート実施:2021年4月/対象:全国の会員弁護士499人/監修:向原栄大朗弁護士(福岡県弁護士会) 1回目は非弁提携を持ちかけられた経験の有無や、持ちかけてきた業種などについての結果を紹介する。
続きを見る刑事弁護に「唯一の正解はない」、日々が「学び」 櫻井光政弁護士インタビューvol.2
数多くの刑事事件を手がけながら、新人弁護士の養成にも力を注いでいる櫻井光政弁護士(第二東京弁護士会)。養成の様子を事例とともに紹介する著書「刑事弁護プラクティス」シリーズ(現代人文社)は、2013年の初版発行以来、法曹関係者に注目されている。 櫻井弁護士は、刑事裁判官を主人公にしたフジテレビ系月9ドラマ「イチケイのカラス」(2021年4月〜放映中)の原作となった同名コミック(作:浅見理都、講談社)では、法律監修も務めた。 2回目は刑事弁護に取り組むうえでの思いについて、紹介する(インタビュー日:2021年4月13日)。 【写真】櫻井光政弁護士(弁護士ドットコム、東京都内、4月13日撮影)
続きを見る「イチケイのカラス」原作版で追求した「リアル」 櫻井光政弁護士インタビューvol.1
数多くの刑事事件を手がけながら、新人弁護士の養成にも力を注いでいる櫻井光政弁護士(第二東京弁護士会)。養成の様子を事例とともに紹介する著書「刑事弁護プラクティス」シリーズ(現代人文社)は、2013年の初版発行以来、法曹関係者に注目されている。 櫻井弁護士は、刑事裁判官を主人公にしたフジテレビ系月9ドラマ「イチケイのカラス」(2021年4月〜放映中)の原作となった同名コミック(作:浅見理都、講談社)では、法律監修も務めた。 1回目は原作版「イチケイのカラス」でこだわった刑事事件のリアリティについて、話を聞いた(インタビュー日:2021年4月13日)。 【画像】イチケイのカラス(c)浅見理都/講談社、櫻井光政弁護士(2021年4月13日、東京都内、弁護士ドットコム撮影)
続きを見る会見せず特定のマスコミに情報提供は「危険な賭け」 現役記者に聞く記者会見の開き方やコツ Vol.3
日々多くの記者会見が開かれているが、大きく報道されるニュースがある一方、報道されないまま終わるテーマもある。司法関連取材経験が豊富で、弁護士が会見者として登壇する機会の多い東京の司法記者クラブに勤務経験のあるマスメディアの現役記者2人に、匿名を条件に、記者クラブでの会見の開き方やコツなどを聞いた(2021年4月中旬、東京都内にて)。内容を3回にわけて紹介する。3回目は、独自報道と会見の関係や、記者との交流方法などがテーマ。 参加者: T氏 在京民放テレビ局記者。記者歴15年以上。 N氏 大手新聞社記者。記者歴15年以上。
続きを見る難解な資料や関係ない主張が目立つ 弁護士会見の困りごと 現役記者に聞く記者会見の開き方やコツ Vol.2
日々多くの記者会見が開かれているが、大きく報道されるニュースがある一方、報道されないまま終わるテーマもある。司法関連取材経験が豊富で、弁護士が会見者として登壇する機会の多い東京の司法記者クラブに勤務経験のあるマスメディアの現役記者2人に、匿名を条件に、記者クラブでの会見の開き方やコツなどを聞いた(2021年4月中旬、東京都内にて)。内容を3回にわけて紹介する。2回目は、会見へ向けた準備や、会見後の対応の必要性などがテーマ。 参加者: T氏 在京民放テレビ局記者。記者歴15年以上。 N氏 大手新聞社記者。記者歴15年以上。
続きを見る「弁護士の肩書きだけでは不十分」 ロビイングを法制定につなげた藤木和子弁護士
旧優生保護法により強制的に不妊手術を受けた障害者などに、国が320万円の一時金を支給する法律が、2019年に国会で成立、施行した。障害者の兄弟姉妹(きょうだい)に対する支援活動に取り組む藤木和子弁護士(神奈川県弁護士会、38)は、2018年から国会議員などへのロビイング活動に関わり、制定への流れを作り出したメンバーの一人となった。 弁護士の肩書きについて「(提言を聞いてもらう)相手の信頼を得やすい」という一方、「肩書きだけでは通用しないことを痛感した」と話す。藤木弁護士に、ロビイング活動を始めたきっかけや、弁護士がロビイング活動をするコツを聞いた。 (編集部注)支援団体では、障害者の兄弟姉妹について、「きょうだい児(者)」、「きょうだい」と表記します。この記事では両者を合わせて「きょうだい」と表記しています。
続きを見る司法試験が例年通りスタート、3424人が受験 「受験生が密集する場面も」
2021年の司法試験が5月12日から始まった。16日まで4日間(中一日休み)にわたり実施される。法務省によると3424人が受験した。
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