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2015年11月23日 08時35分

亀田製菓「ハッピーリターン制度」導入ーー退職者の「出戻り」を機能させるポイント

亀田製菓「ハッピーリターン制度」導入ーー退職者の「出戻り」を機能させるポイント
亀田製菓のハッピーターン

お菓子「ハッピーターン」でおなじみの亀田製菓(新潟市)は11月から、退職者の復帰を可能にする「ハッピーリターン制度」を導入した。結婚や育児、介護、配偶者の転勤などでいったん退職した従業員に「復職」の機会を優先的に設けることで、多様な働き方を支援するという。

応募条件として、過去に3年以上の勤続経験を持ち、退職後6年以内で健康であることなどが条件。書類審査や採用面接を実施して決定する。

出産・育児や介護などによって、優秀な人材が離職していくのを防ぐことは、今や企業のリスク対応の一つになっている。そんな中、「ハッピーリターン制度」はネーミングも面白いが、すでに退職した人材を「再雇用」する形が特徴的だ。この出戻り制度をどう評価すればいいのだろうか。中村新弁護士に聞いた。

●柔軟なサポート体制が必要

「この制度は、出産・育児などのライフイベントや配偶者の転勤などをきっかけに離職した元従業員を再雇用するものです。最近、こうした制度を設ける企業が増加しています。

従業員にとっては、いったん中断したキャリアを、元の会社で再度形成できます。さらに企業側にとっても、自社で育てた人材を再度、活用する機会を得られますから、双方にとって大きなメリットがあります」

とはいえ、従業員側にとってはブランクが長いと、復職も不安が大きいだろう。

「もちろん、元従業員の中には、仕事についていけるか、復職後も有効なキャリア形成ができるか、といった点に不安を感じる人も多いはずです。復職を躊躇する例も少なくないでしょう。出産・育児で離職した人の中には、子どもが幼い間は、時間的制約が少ない非正社員として勤務し、正社員になるのは子どもの成長を待ってから、という働き方を望むケースも想定されます」

企業側は、こうした人たちをどう迎えればいいのだろうか。

「制度の実効性を確保するために、次のような支援が望まれるでしょう。

(1)退職時に再雇用希望の登録を行った元従業員に対し、定期的にメール等で社内の状況を連絡して会社との精神的つながりを保つようにする

(2)再雇用希望者に対しては、業務を開始する前に研修を行うなどして、無理なく復職できるよう工夫する

(3)復職後の就労形態について、復職前に再雇用希望者と協議して、できるだけ柔軟に対応する

(4)いったん非正社員として復職した場合も、再度正社員に復帰する道筋を付ける」

なるほど、そんな支援が整っていたら「ハッピーリターン」になりそうだ。

「離職者再雇用制度に関する規程を定めて、現在雇用している従業員にあらかじめ周知することも有効です。将来、出産等を機に離職しても、元の会社で再度キャリア形成できることをはっきり認識させることができます。『働きやすい会社だ』という認識は、今働いている人についてモチベーションを上げる効果も期待できます」

中村弁護士はこのように話していた。

(弁護士ドットコムニュース)

取材協力弁護士

中村 新弁護士
2003年、弁護士登録(東京弁護士会)。現在、東京弁護士会労働法制特別委員会委員、東京労働局あっせん委員。労働法規・労務管理に関する使用者側へのアドバイス(労働紛争の事前予防)に注力している。遺産相続・企業の倒産処理(破産管財を含む)などにも力を入れている。

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