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現役の最高裁判事になりすますヤフコメ「宇賀と申します」 最高裁が遺憾表明
実際の画面(2023年11月27日)

現役の最高裁判事になりすますヤフコメ「宇賀と申します」 最高裁が遺憾表明

「面白いコメントありがとう」。最高裁の宇賀克也判事の顔写真で「宇賀と申します」と名乗る投稿が、ヤフーニュースのコメント欄(ヤフコメ)に登場した。弁護士ドットコムニュースが11月27日、本人かどうか最高裁に問い合わせたところ「確認中」と回答していたが、同日夜、本人ではないと確認したと返答があった。広報課は「最高裁判事になりすました投稿が行われたことは遺憾である。今後対応を検討し、適正に対処したい」としている。

このアカウントは、11月17日から4回投稿。法服を着た本人の画像を使用し、プロフィールには「最高裁判所第三小法廷所属裁判官 専門は行政法」と記載している。

11月17日には映画「宮本から君へ」の助成金不交付を取り消した最高裁の判断についてコメント。高裁判決を取り消した画期的な事件だったが「本件の最高裁判決は私が当初想定していた程には憲法論を大展開していなかったのが残念であった」と記している。

最新の投稿は11月25日で、司法試験に合格できずに国家公務員になった人を紹介する記事に登場。「法科大学院の入試段階で定員をもっと絞っても良いのかも知れないと思う」と、法曹養成に関する持論を展開していた。

コメント欄のトップに表示されていることもあり、288のいいね!がついている。「行政法の権威、現役最高裁判事の宇賀先生?ビックリ」との投稿も。

宇賀判事は東京大法学部教授や米ハーバード大の客員教授などを経験している学者出身で、2019年3月に任命された。今年10月には、トランスジェンダーの人が手術なしでの性別変更を求めた判決を担当。生殖機能をなくす手術の要件などを定めた性同一性障害特例法の規定を大法廷の判事15人全員が「違憲」と判断したなか、「ただちに性別変更も認めるべき」とする反対意見を述べた3人のうちの1人として話題となった。

※編集部注:最高裁の回答を追記した(2023年11月27日午後9時5分)

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