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「性被害」で訴えられた劇作家・谷賢一さん、裁判で争う姿勢 原告女性「自分の人生かけて向き合う問題」
東京地裁(2022年7月、弁護士ドットコムニュース撮影)

「性被害」で訴えられた劇作家・谷賢一さん、裁判で争う姿勢 原告女性「自分の人生かけて向き合う問題」

劇団を主宰する劇作家・演出家の谷賢一さんから性被害を受けたとして、劇団員の大内彩加さんが谷さんを相手取り、550万円の損害賠償を求めた裁判の第1回口頭弁論が1月16日、東京地裁であった。谷さん側は、請求の棄却を求め、争う姿勢を示している。

●原告側「日常的なセクハラや性行為強要あった」

訴状によると、大内さんは、谷さんの劇団に入団後の2018年6月から、胸などの身体を日常的に触られたり、わいせつな言葉をかけられるなどのセクハラを受けたという。また、2018年7月には、谷さんに力づくで組み伏せられ、性行為をされたなどと主張している。

谷さんの機嫌を損ねると、劇団の公演に出る機会が失われるという立場にあったため、大内さんは、セクハラをされてもやんわりと冗談めかす態度しかとれなかったと訴えている。

大内さんは2022年6月、性被害のフラッシュバックで死にたいと思うようになり、うつ病と診断され、現在も治療を続けているという。

●大内さん「人生かけてでも向き合うべき問題」

大内さんはこの日の口頭弁論後に報道陣の取材に応え、「私自身はもう自分の人生をかけてでも向き合うべき問題だと思っております。演劇界のハラスメントを少しでもなくし、加害者も被害者も出さないよう活動していけたらと思っています」と語った。

谷さんは2022年12月、自身の公式サイトで「彼女の文章は事実無根および悪意のある誇張に満ちており、受け入れられるものではありません」と反論していた。

谷さんは口頭弁論後、弁護士ドットコムニュースの取材に、「私としては、裁判の中で主張立証を尽くす所存です」とコメントした。

大内さんは2022年12月、谷さんから性被害を受けていたとネット上で告発し、提訴したことを明かしていた。これを受けて、福島第一原発事故をテーマにした谷さんの新作演劇の上演が急遽中止となった。

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