日弁連は、制度変更によって司法修習時に国からの給与が払われなかった「谷間世代」である司法修習新65期〜70期の弁護士を対象にした新たな基金制度を創設する。
公益活動や研修などの費用を支援するもので、10月1日から申請を受け付ける。対象となる活動の期間は2020年12月1日〜2021年11月30日まで。
「そろそろ中堅になる世代。貸与金の返済などをしている人もおり、活動を強力にバックアップしたい」としている。
●4つの対象分野
支援対象は以下の4つ。
(1)公益的活動:時間等に応じて最大10万円
(2)研修・学習:実費額の3割(最大10万円)
(3)先進的取り組みへの表彰:10万〜30万円
(4)先進的取り組みへの助成:10万〜30万円
先進的取り組みについては、業務改革など幅広く受け付ける。「どんな応募があるか楽しみにしている」という。今年度末の公表・表彰を予定している。
●荒会長「集大成の一つ」
荒中会長にとって、若手支援は任期中の重点項目の一つだったという。基金は「集大成」だとして、次のようにコメントした。
「法科大学院世代、貸与世代の方々は色々な面で荒波に揉まれた経験を持ち、色々な思いを抱えながら活動している。
お金の面だけでなく、日弁連としても素晴らしい活動だね、先進的な取り組みだねというのを評価して、若手会員が胸を張って新しい分野、問題、課題にチャレンジしていくのをアシストしていきたい」
次年度以降、対象世代が広がっていくこともありえるという。申請は会員サイト(https://member.nichibenren.or.jp/gyoumu/support/wakate/challenge_kikin.html)から。