楽曲の歌詞が無断で利用されているとして、SNSの「mixi」がユーザーに投稿の削除などを求めている。日本音楽著作権協会(JASRAC)が「著作権を侵害している投稿が多い」として、mixi側に対応を促していた。
2月1日にmixiが公開した「運営者からのお知らせ」によると、対象は日記やコミュニティへの投稿など数千件にのぼる。mixiの運営事務局は、ユーザーに自主削除などの対応を求めるとともに、該当する投稿者やコミュニティの管理者に通知のメールを送るとしている。
JASRAC広報部は、弁護士ドットコムニュースの取材に対し、「mixiさんが、非会員に向けても日記を公開できる機能をつけた2014年ごろから協議を続けていました」と明かした。
●ツイッターやフェイスブックにも対応求める
JASRACには、著作権法上問題がある投稿を巡回・収集できるシステムがあり、問題のある投稿を洗い出したという。該当する投稿は、「歌詞の全文掲載」に限らないそうだ。
担当者によると、無断での歌詞掲載が、すべて問題になるわけではないという。たとえば、アメーバブログやYahoo!ブログ、ライブドアブログなどは、事業者が利用料を支払っているため、ユーザーが歌詞を掲載できる。
また、必然性や内容の主従関係など「引用」の条件を満たせば、許可を取る必要はないが、グレーなケースも多い。
一方、今回のmixiのように契約を結んでいない事業者については、事業者の自主的な対応を求めるほか、プロバイダ責任制限法に基づいた投稿の削除要請をしている。ツイッターやフェイスブックなどにも対応を求めているという。