2019年06月30日 09時13分

ポケGOで女性プレーヤーの住む地域を調べて盗撮…これってストーカー?

ポケGOで女性プレーヤーの住む地域を調べて盗撮…これってストーカー?
写真はイメージです(ABC / PIXTA)

位置情報を活用した人気ゲーム「ポケモンGO」。ゲームに参加することは「ポケ活」と呼ばれ、世界中で大勢のプレーヤーが楽しんでいます。ところが、思わぬトラブルもあるようです。

プレーヤーの女性がフレンドだった別のプレーヤーから「監視されている」とTwitterで告白し、話題になっています。女性のツイートによると、ポケモンの捕獲数や移動した距離を監視され、自宅近くで待ち伏せされ、歩いている姿を盗撮されたそうです。

ポケGOでは、プレーヤー同士でフレンドになれる機能があります。フレンドになると、訪れた場所でゲットしたギフトを交換したり、ゲットしたポケモンの数、移動した距離が通知されたりします(2019年6月30日現在)。しかし、これらの機能を使えば、フレンドになったプレーヤーの自宅や職場など日常的な行動範囲をある程度、推測することも可能です。

また、以前からそのプレーヤーは女性に「どこに行ってたの?」と尋ねたり、Twitterで女性と他のユーザーとの関係を聞いたりするなどの振る舞いがあり、女性は嫌な思いをしていたそうです。女性はそのプレーヤーに行為を止めるよう伝えた上でフレンド関係を切り、警察にも相談するとツイートしています。

こうした行為には、どのような問題があるのでしょうか。吉田要介弁護士に聞きました。

●相手に好意の感情があり、待ち伏せなどを繰り返せば『ストーカー行為』に

こうした行為は、ポケGOの規約に抵触している可能性はありますか?

「自宅近くでの待ち伏せや、歩いている姿を盗撮することは、規約にある『現実世界の他のプレーヤー及び他者と安全かつ適切なコンタクトを維持すること』の『適切なコンタクト』とはいい難いので、規約違反に該当する可能性があります。

また、盗撮することは、肖像権の侵害にあたる可能性があるので、規約にある『お客様は、嫌がらせ、脅迫、その他他者の法的権利を侵害する行為を行わないものとします』の『その他他者の法的権利を侵害する行為を行っ』たとして、規約違反に該当する可能性があります」

では、ストーカー規制法に定められた「ストーカー行為」にあたる可能性は?

「同一の者に対し、身体の安全、住居等の平穏若しくは名誉が害され、又は行動の自由が著しく害される不安を覚えさせるような方法による、『つきまとい等』を繰り返して行った場合、ストーカー行為等の規制等に関する法律にある『ストーカー行為』にあたります。

そして、『つきまとい等』には、つきまとい、待ち伏せや、監視している行為も含まれますので、自宅近くの待ち伏せ等は、『つきまとい』にあたるとも思われます。

もっとも、『つきまとい等』にあたるためには、『特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的』が必要です。つまり、恋愛感情その他の好意の感情を相手が持っていることが必要になります。したがって、その他のやり取りから、相手に恋愛感情その他の好意の感情があると言えれば、自宅近くの待ち伏せ等は『つきまとい等』にあたることになります。

以上をまとめると、相手に恋愛感情その他の好意の感情があり、自宅近くの待ち伏せ等を繰返した場合は、『ストーカー行為』にあたるということになります」

●位置情報のわかるゲームを楽しむ上で注意したいことは?

ポケGOなど位置情報のある程度、他者にわかってしまうゲームをする場合、どのようなことを注意すればよいでしょうか?

「位置情報等の情報がどこまで、他人に把握される可能性があるのかを十分に理解した上で、行う必要があります。特に、SNS等で位置情報のわかるゲームのアカウントを開示することは、SNS等で開示済みの情報と合わせることで、より多くの自分の情報が他人に知られる可能性があることに注意すべきです。

なお、ストーカー行為にあたるためには、好意の感情やつきまとい等の繰り返しが必要ですが、好意の感情の有無の判断は難しいですし、つきまとい等の繰り返しを待っていて、さらなる被害に遭う可能性もあるので、ストーカー行為にあたる可能性がある被害を受けた場合は、早めに警察に相談した方がいいでしょう」

ポケGOでは、規約以外でも公式サイトにガイドラインを掲載、次のように注意を呼びかけています。

「他人のプライバシーを尊重してください。特に、断りなく周りの人の写真や映像を撮影しないようにしてください」

「本ゲーム内では、ユーザーの個人情報(実名や住所など)の入力を求められることはありませんが、ユーザー同士が個人情報を交換したりネットへ投稿したりして個人情報を明らかにする場合には、後でトラブルにならないよう十分に注意してください」

お互いルールを守りながら、安全にポケ活を楽しみたいですね。

弁護士ドットコム

取材協力弁護士

吉田 要介弁護士
千葉県弁護士会所属。日弁連子どもの権利委員会事務局次長、千葉県弁護士会刑事弁護センター委員。法律を「知らないこと」で不利益を被る人を少しでも減らすべく、刑事事件、少年事件、家事事件、一般民事事件等幅広く手がけ、活動している。

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