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米倉涼子さん「書類送検」報道、そもそもどういう意味?「有罪確定」と言えない刑事手続の仕組み 弁護士が解説
米倉涼子さん(写真:2024 TIFF/アフロ)

米倉涼子さん「書類送検」報道、そもそもどういう意味?「有罪確定」と言えない刑事手続の仕組み 弁護士が解説

俳優の米倉涼子さんが、麻薬取締法違反などの疑いで書類送検されたことがわかった──。FNNプライムオンラインが1月20日に「独自ネタ」として報じました。

報道によると、関東信越厚生局麻薬取締部は、知人男性とともに違法薬物に関与している疑いが浮上したことから、昨年夏ごろ、2人の関係先を家宅捜索していました。

一方で、米倉さんは昨年12月、事務所のホームページで「私の自宅に捜査機関が入りましたことは事実」としたうえで、「今後も捜査には協力して参りますが、これまでの協力により一区切りついたと認識しております」とコメントしていました。

事件事故に関するニュースでは、「書類送検」という言葉がよく出てきますが、そもそもどういった手続きを意味するのでしょうか。基本的な仕組みを解説します。

●捜査したら原則として「送検」しなければならない

刑事訴訟法246条本文は、「司法警察員は、犯罪の捜査をしたときは、この法律に特別の定のある場合を除いては、速やかに書類及び証拠物とともに事件を検察官に送致しなければならない」と定めています。

要するに、警察は犯罪の捜査をしたら、わずかな例外を除いて、原則として事件を検察に送る必要があります。これを専門用語で「全件送致主義」と呼びます。

送検には、被疑者が逮捕されている場合と、逮捕されていない場合があります。逮捕されている被疑者の事件(身柄事件)の場合、警察は48時間以内に、被疑者の身柄とともに書類や証拠物を検察官に送致します(身柄送検)。

一方、逮捕されていない被疑者の事件(在宅事件)では、48時間という制限はありませんが、同じく刑事訴訟法246条に基づき、警察は書類や証拠物とともに事件を検察官に送致しなければなりません。これが一般的に「書類送検」と呼ばれています。

繰り返しになりますが、警察が犯罪の捜査をした以上、原則として送検されるのは、制度上、自然な流れなのです。今回の米倉さんのケースも、この一般的な手続きに沿って処理されたものといえます。

したがって、「送検された=有罪になる可能性が高い」とか「送検された=嫌疑が濃厚」という意味があるわけではありません。この点は、ニュースを読み解くうえで注意が必要です。

●米倉さんのケースをどう見るか

今回の報道では、麻薬取締部が、アルゼンチン国籍の男性との「共同所持」での立件を視野に捜査を進めてきたとされています。

米倉さんは2025年12月のコメントで「私の自宅に捜査機関が入りましたことは事実です」と述べています。ただし、どこから薬物が押収されたのかは、報道からははっきりしません。

「共同所持」での立件が検討されているということは、米倉さんと知人男性が一緒にいた場所から薬物が押収された可能性が考えられますが、現時点で断定できる情報はありません。

いずれにせよ、警察が捜査をおこなった以上、書類送検されるのは特別なことではありません。現時点では何ともいえず、今後の検察の判断が注目されます。

●検察が起訴・不起訴を判断する

書類送検後、事件は検察官に引き継がれ、検察が必要に応じて捜査を進めたうえで、起訴するかどうかを判断することになります。

起訴された場合は(略式の場合をのぞき)刑事裁判が開かれ、有罪か無罪かが判断されます。一方、不起訴となれば、刑事裁判は開かれず、刑事責任は問われません。

不起訴には、「嫌疑なし」(犯罪の証明が不十分)、「嫌疑不十分」(犯罪の疑いはあるが証拠が不十分)、「起訴猶予」(犯罪は成立するが、さまざまな事情を考慮して起訴しない)という種類があります。

●今後の検察の判断が注目される

書類送検とは、警察が捜査した事件を書類や証拠物とともに検察官に送る手続きのことです。警察が犯罪の捜査をした場合には原則として送検しなければならないため、「書類送検された=嫌疑が濃厚」という意味ではありません。

今後、検察が起訴するか不起訴にするかを判断することになります。起訴されれば刑事裁判が開かれ、不起訴となれば刑事責任は問われません。

今回の米倉さんのケースでは、共同所持での立件を視野に捜査が進められてきたと報じられていますが、現時点では詳しい事情は明らかになっておらず、今後の検察の判断が注目されます。

監修:小倉匡洋(弁護士ドットコムニュース編集部記者・弁護士)

この記事は、公開日時点の情報や法律に基づいています。

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