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「サウナ室が140度以上に」前代未聞の事態で銭湯が被害届提出へ「さすがに常連でも無理」「こんなイタズラやめて」
都湯のお風呂(公式サイトから)

「サウナ室が140度以上に」前代未聞の事態で銭湯が被害届提出へ「さすがに常連でも無理」「こんなイタズラやめて」

滋賀県大津市にある銭湯「都湯」が、サウナ室の温度を何者かによって「140度以上」にされたとツイッターに投稿した。

〈本日21時〜22時に来店された男性のお客様がサウナ室の温度セットを勝手に触り男女とも140℃以上にするという前代未聞の悪戯をされました〉

番頭の男性が10月17日夕、弁護士ドットコムニュースの取材に応じた。同日夜にも警察に被害届を提出するという。

●「県内最高120度サウナ」がファンから愛されていた

銭湯「都湯」のツイッターアカウントは10月15日未明、サウナの温度上昇の被害を報告し、〈その時間いらした方には大変ご迷惑をお掛けしました。現在入口防犯カメラの映像をもとに被害状況を確認しています〉と謝罪した。

設定温度の勝手な変更に驚いた人から「サウナ好きとしては許せない行為」「怖くて今後入れない」など多数の反響がツイートに寄せられた。

都湯の番頭・原俊樹さんが17日、弁護士ドットコムニュースの取材に答えた。

問題が起きた14日は、女性従業員が1人で店を回しており、夜9〜11時ころまでにサウナを利用していた客は、男性25人、女性2人だったという。

都湯では「県内でもっとも熱い」「120度」の高温設定を魅力としており、サウナファンが訪れる。

それでも、当時は常連の男性客から「サウナが熱すぎる」と女性従業員に苦情が寄せられた。男性客によれば、サウナ室にある150度まで測れる温度計は、138度近くを示していたという。

原さんは、機器の故障かと思われたが、そうではなかったと話す。

「女性従業員は男湯に入れないので、その場では確認できなかったのですが、あとで脱衣所の制御盤を確認したところ、温度の設定が変わっていることがわかりました。悪戯と明確にわかりました」

●常連でも「無理」とサウナから飛び出した

男女のサウナ室の制御盤は、男性側脱衣所の高さ2メートルほどの場所にある。温度調整はそれぞれ140度以上に設定されていたという。

男性のサウナ室はデジタルで、女性のサウナ室はダイヤル(アナログ)で調整する。女性側から苦情はなく、設定は変えられたものの、おそらく140度まで上がらなかったと考えられるという。

しかし、問題の男性側では「熱すぎて入れない」とサウナから出てくる客が相次いだ。

「普段は120度ですが、絶妙な温度で低温ヤケドしません。しかし、このときは、熱いのが好きな常連さんでも無理だったと聞きました」

不幸中の幸いか、健康被害は報告されていないそうだが「満足できずに帰られたお客さんには、ほんまに迷惑をかけてしまいました。申し訳ない」と原さんは話す。

10月15〜16日は主催するサウナイベントがあったため、17日夜にも警察に業務妨害などの罪状で被害届を出す考えだ。

「SNSに投稿したのは、もうこんなことはやめてほしいと伝えたいと思ったからですし、お客さんに迷惑をかけて申し訳ないと伝えたかったからです」

●なぜ誰でも触れる状態にしていたのかと批判も…店主「対応する」

今回の投稿に対して、客が制御盤にさわれてしまうような管理体制に問題があったのではないかと指摘する声も少なくない。

50年以上の歴史がある都湯の施設でも、このような事態は初めてのことだったという。操作を禁じる注意書きはなかった。

原さんも管理への批判を受け止めており、脱衣所から制御盤を移動させる工事か、鍵付きの囲いを作って客にさわらせないなどの対処を必ずおこなうとしている。

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